レーダー反射断面積（レーダーはんしゃだんめんせき、）は、レーダーから電波の照射を受けたときにアンテナの方向に電波を反射させる能力の尺度。幾何学的な断面積、反射率、指向性の関数であり、その反射波と等しい強度の電波を反射させることができる等方向性反射体の面積（完全導体で作られた球の断面積）で表される。レーダーからの電波が目標に入射すると、これによって散乱体に電流が誘起され、電流からの再放射が散乱界を形成する。RCSは、この散乱界を用いて下記のように定義されている。次に、パルスレーダーに対するレーダー方程式を示す。レーダーの最低受信電力 が判れば、RCSがσである目標からの最大探知距離 は次の式で計算できる。上記の式より、探知距離はRCSの4乗根に比例する。例えば、F-117攻撃機のRCSは上記の通り0.025 m、これに対してB-52戦略爆撃機のRCSは100 mとされているが、この場合、(100/0.025) = 8倍のレーダー探知距離の差が生じる。また、探知される距離を2分の1にしたいのなら、RCSはその4乗の16分の1にする必要がある。

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