銀河帝国(ぎんがていこく、"Galactic Empire")は、アメリカ映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する架空の銀河規模の国家。首都はインペリアル・センター(旧共和国時代にコルサントと呼ばれていた惑星)。銀河共和国の元老院最高議長にして、シスの暗黒卿ダース・シディアスでもあるパルパティーンが、陰謀によってジェダイを抹殺。元老院で帝政を宣言して成立した(『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』)。建国後まもなくして「力と恐怖」による統治を宣言し、反対するものを容赦なく弾圧した。これに反対し銀河共和国再興を掲げて立ち上がった反乱同盟軍と激しい戦いを繰り広げる。また、皇帝パルパティーンが帝国元老院(銀河元老院を改名)を解散した後は、各星系に総督を派遣し軍事的威圧を行っている。エンドアの戦い(『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』)の最中に、ダース・ベイダーが裏切ったために皇帝パルパティーンは死亡し、帝国は成立後わずか23年で瓦解した。軍事戦略では、『エピソード5 帝国の逆襲』でわずかな作戦のミスでも司令官が処刑されるシーンがあり、国民だけではなく兵士達もまた恐怖の規律で締め付けられていたことが分かる。また劇中で現れる兵士はほとんど人間である。これは銀河帝国が人間以外のエイリアンなどの種族を弾圧したためである。全ての始まりは通商連合によるナブーの侵略から始まる。ナブー代表の元老院議員パルパティーンは、この時逃亡してきたナブーの元首、パドメ・アミダラをそそのかして当時のフィニーズ・ヴァローラム最高議長に対する不信任案を提出させ、その後の投票では同情票を集めて自らが議長に就任する。しかし実は彼はシスの暗黒卿であり、裏で通商連合をそそのかしてナブーを侵略させたのも彼の仕業だった。最高権力の座に上り詰めた彼は、次なる陰謀を開始する。ジェダイ・マスターであったドゥークー伯爵を暗黒面に転向させ、独立星系連合(CIS)を組織させ、通商連合、コマース・ギルド、企業同盟、テクノ・ユニオン、インターギャラクティック銀行グループなど主にエイリアン種が中心となっている営利企業や国家を取り込んで、共和国に対する敵対行為を始めさせる。また、同じくドゥークーに命じて、惑星カミーノにおいて、ドゥークーの親友であったジェダイ・マスター・サイフォ=ディアスの名でクローンによる軍隊を発注させる。オビ=ワン・ケノービと成長したアナキン・スカイウォーカーがCISの成立を嗅ぎ付けると同時に、クローン軍の存在を公表して、CISを鎮圧しようとする。クローン大戦の勃発である。戦いは三年間、銀河各地で行われたが、これは所詮、ダース・シディアスが仕組んだ出来レースであり、全てを知るドゥークー伯爵をアナキン・スカイウォーカーに処分させた後、これをダース・ベイダーとして弟子にし、ジェダイたちを処刑させた。これは表向き、ジェダイによる共和国乗っ取りを阻止するためと言うもっともな理由で正当化され、これら残党の鎮圧と、戦争状態からの復興、分裂状態の銀河系の再統合を目的として、パルパティーンは銀河帝国を成立させた。エンドアの戦いにおいて皇帝を失った帝国だが、反乱同盟軍改め新共和国との戦争は1年におよび続いた。その間内部分裂により帝国は大幅に弱体化し、惑星ジャクーにおいて大敗。終戦協定「銀河協定」を締結することとなる。これにより、表面上は新共和国と帝国の平和共存体制が完成した。帝国の主戦派は銀河協定による終戦をよしとせず、大量の物資、人員と共に銀河未知領域へと逃げ延びた。彼らはそこに「ファースト・オーダー」を設立し、大規模な軍国化を成功することとなる。たいした抵抗もなくパルパティーンが帝国を成立させることができたのは、次のような理由による。まず、共和国はクローン大戦が始まる以前から、政治、経済の両面において衰退していた。政治面では、元老院は議員への賄賂が横行し、自身や自身の故郷の利益を優先。また、官僚機構の硬直化した制度で個々の惑星の面倒まで見切れておらず、不満が高まっていた。共和国の衰退を表す顕著な例として、惑星タトゥイーンでは銀河共和国の通貨である共和国クレジットが通用せず、共和国の法律で禁止されているはずの奴隷制度も存在していたということが挙げられる。人々は、共和国に対して、これらの改善を期待していたと思われるが、官僚や元老院議員の派閥等のさまざまな利害が複雑に絡み合い統治能力の落ちた共和国にとっては不可能なことだった。そのような長年の鬱屈した不満の爆発がクローン大戦であり、これによって、当時の銀河は、ハイパースペース航行が始まって以来の混乱状態となった。戦争に伴う経済と交通の混乱、治安の悪化、交易の衰退などで、各惑星は疲弊していった。これに加えて、ジェダイの反乱が起きたということも、多くの人々を納得させるには十分であった。当時のジェダイの人数は約1万人程度。コルサントを含んだ銀河の中央地域でもない限り、ジェダイを見ることなどはめったになく、多くの人々にとって、彼らは怪しい魔法使いと同じ程度にしか認識されていなかったし、彼等が使う神秘的な力フォースもトリックやインチキだと多くの人々は思っていた。また、当時のジェダイ騎士団が、多くの戒律などによって縛られ、組織が硬直化し、閉鎖的になっていた。さらにクローン大戦中にはジェダイ聖堂を爆破して多くのジェダイや一般職員を殺害したバリス・オフィーや、クローン大戦が原因でダークサイドに魅了され共和国を裏切ったジェダイ・マスターであるソーラ・バルクやポング・クレル等、戦争が原因で問題行動を起こすジェダイが多く現れており、人々のジェダイに対する不信感を一層助長させる事となった。その上、クローン大戦の間ジェダイの騎士のほとんどはその驚異的な能力を生かし、新設された共和国軍の主力であるクローン・トルーパーを直接指揮する将軍として銀河各地に赴いており、誰を将軍として派遣するかは主にジェダイの評議会が決定していたため、その気になれば軍隊を指揮して共和国に対するクーデターを起こすことが可能なほどの軍事力を保持していた。実際、評議会の長であるメイス・ウィンドゥやヨーダは、最高議長のすぐ近くにシスの存在があることが確定的となったためとはいえ、事態が打開されるまで議長を逮捕・追放して元老院を一時統治下に置こうと計画していた。堕落した元老院と官僚、行き詰まった経済、治安の悪化、戦争で荒廃した社会。こうした不満が積もりに積もって市民にとって、もはや共和国は無用の存在となっていった。ここで、パルパティーンは自分が始めた戦争を自分で終わらせ、銀河再建を約束する。人々は、このタイミングで出された理想に満ちた銀河再建案を素直に受け入れた。それが、銀河帝国だったというわけである。実際の地球の歴史上でも、アドルフ・ヒトラーやナポレオン・ボナパルトなど、非常事態により民主政が機能不全に陥り、議会や民衆が合法的に進んで一人に独裁権力を与えてしまう例は見られる。監督のジョージ・ルーカス自身、パルパティーンによる権力掌握もそれらを基にしていると語っている。帝国軍は、大別して地上軍と宇宙軍からなっている。両者は皇帝直属の司令部の下で活動していると思われるが、詳しい指揮系統は不明である。最盛期の宇宙軍は、インペリアル級スター・デストロイヤーを25,000隻保持していたといわれている。また、最盛期の地上軍も20億ものストームトルーパーを擁していた。インペリアル級2隻で1個機動艦隊、インペリアル級6隻と、その他の巡洋艦、フリゲート艦などでセクター艦隊を編成し、セクター艦隊4個で宙界艦隊を編成したといわれている。もちろん、銀河系全域にまでこのような完全装備の艦隊を配備することはできなかったようで、ほとんどの帝国艦隊は銀河系中心部に配備されていたといわれている。地上軍について、その具体的な編成はよくわかっていないが、1個師団は9,700人、1個大隊は820人のストームトルーパーで編成されている。基本的に帝国軍は旧共和国軍の延長線上にあり、その初期においては、共和国において使われていたヴェネター級スター・デストロイヤー、V-WINGファイターなどを使用していた。インペリアル級はヴェネター級、ヴィクトリー級からの発展型であり、TIEファイターはV-WINGファイターから発展したものである。TIEファイター等の小型戦闘機、極端に大型化した宇宙戦闘艦スター・デストロイヤーシリーズ、惑星を一撃で破壊する最終兵器デス・スター等の宇宙戦力と、巨大な四足歩行兵器AT-AT、二足の偵察用のAT-ST、銀河中の善良な市民の恐怖の的のストームトルーパー等の陸上戦力からなる。スター・ウォーズ登場兵器一覧も参照。エピソード6以後を描いたスピンオフでは、提督たちによって乱立した「帝国」も反乱同盟軍やその後身である新共和国軍によって各個撃破されパルパティーンの死後数年で最盛期の四分の一にまで領土を縮小するも、スローン大提督やクローン体で復活したパルパティーンなどにより旧領土の三分の二を奪還するものの衰退。最終的にはギラッド・ペレオン帝国艦隊最高司令官と新共和国の間の和平協定により銀河内乱は終結、バスティオンを首都とするインペリアル・レムナントとして存続する事となる。
出典:wikipedia
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