ケブカスズメバチ(毛深雀蜂、"Vespa simillima")はハチ目スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属の昆虫の一種。本州以南に生息する亜種"V. s. xanthoptera" はキイロスズメバチ(黄色雀蜂)と呼ばれる。日本に生息するスズメバチ属では本種が最も小型であり、体長は女王バチが25~28mm、働きバチが18-24mmである。頭部は黄色、胸部は黒色で肩板などが黄色、腹部は濃褐色と黄色の縞模様で、全体的に黄褐色の毛で覆われている。基亜種ケブカスズメバチは、亜種キイロスズメバチよりも黄色の部分が少なく、巣の規模もやや小さい。日本(北海道、本州、四国、九州)、朝鮮半島、サハリン、東シベリア、千島列島に分布する。攻撃性が非常に高く、巣の近くを通っただけで攻撃されることもある。特に一旦刺激を受けた巣では攻撃性が増して危険である。スズメバチ類の刺傷例では本種によるものが最も多い。営巣初期は樹洞などの閉鎖空間に巣を作るが、巣が大きくなると軒下や樹木の枝などの解放空間に引越巣を作成する。都会に最もよく適応し、市街地でも見られる。巣は日本に生息するスズメバチの中では最大規模で、直径は30-80cmで時に1m、育房数6,000-8,000で、時に1万以上。働き蜂・雄蜂とも数百から千匹以上、新女王は200-800匹。活動期間は5-11月、個体数は9-10月に最大となり、人の刺傷例も秋に最も多い。食性は幅広く、幼虫の餌として各種の昆虫・クモ類を狩るほか、カエル、ヘビの死体までほとんど何でも利用する。クヌギやコナラなどの樹液、ブドウやカキなどの熟果、清涼飲料水の飲み残しなどにも飛来する。またミツバチ類、アシナガバチ類、クロスズメバチ類などの巣口付近でそれらの働き蜂も狩るが、狩りは常に単独で行われ、オオスズメバチのような集団での襲撃はみられない。ニホンミツバチを狩る場合、主に帰巣する個体や集団から偶然離れた個体を狙って巣の周囲を滞空飛行していることが多い。このような巣では、ニホンミツバチが巣口周辺に多数集まって警戒態勢をとり、キイロスズメバチがおよそ15cm以内に近づくと、最も近くの個体を始点として、腹部をそり上げながら翅を震わすウェーブが起こり、集団全体がブーン、ブーンという断続的な羽音をたてる。このような大集団のすぐ近くでの狩りは、キイロスズメバチにとっても大変危険なものであるため、必要以上に集団に近づかないよう非常に注意深く行動するのが観察される。首尾よく働き蜂を捕獲できると、次の瞬間には獲物を抱えたまま非常な速さでその場を飛び去り、高い木の枝など、集団から十分に離れた場所まで運んでから改めて噛み砕く。逆に、ほんのわずかでも捕獲に手間取った場合には、それに気付いたニホンミツバチの集団に一斉に襲いかかられ、蜂球の内部で蒸し殺されてしまうことも多い。
出典:wikipedia
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