遠山の金さんは、テレビ朝日系列にて放送された高橋英樹主演の連続テレビ時代劇。全2シリーズ計198話。第1シリーズが1982年から1985年まで毎週木曜夜8時からの1時間枠で156話が放送され、毎週火曜夜9時からの1時間枠へ移行後の第2シリーズは『遠山の金さんII』と改題され、1985年から1986年まで42話が放送された。NET・テレビ朝日系列で放送された「遠山の金さん」を主人公にした時代劇としては中村梅之助版以来5作目であり、1979年10月に杉良太郎版第2シリーズが終了して以来2年半ぶりに放送が開始された作品である。また、高橋英樹としては、1981年9月に放送が終了した人気作『桃太郎侍』(日本テレビ)以来半年ぶりに主演した連続テレビ時代劇である。4年半にわたって放送された全198話は、同系列で放送された『遠山の金さん』作品としては松方弘樹版に次いで2番目に多い話数であり、高橋主演の連続テレビ時代劇としても『桃太郎侍』に次いで2番目に多い話数となっている。高橋はそれまで、前述の『桃太郎侍』をはじめ、『おらんだ左近事件帖』(フジテレビ)『ぶらり信兵衛 道場破り』(同)『十手無用 九丁堀事件帖』(日本テレビ)など、武士(とりわけ浪人)役を演じることが多かった。よって当作品のように(正体は武士であるが)江戸言葉を話す町人を演じるのは当時としては異色といえる。ちなみに、当作品終了後に主演した連続テレビ時代劇は『三匹が斬る!』であり、やはり浪人役であった。物語の特色としては殺陣が挙げられる。主演の高橋は殺陣を得意としているが、当作品では町人姿で悪人と戦うことがほとんどであるため、基本的に日本刀を使った殺陣を行うことはない(戦闘途中で敵から刀を奪って使うことはある)。そこで当作品においては手ぬぐいを使った殺陣を披露している。それは手ぬぐいを水で濡らし(酒や雪などを使うこともある)、片端を手に持ちもう片端を相手にぶつけることでダメージを与えたり、手ぬぐいを相手に絡めることで腕の動きを封じたり、刀などを奪ったりするというものである。これは高橋がそれまでとは違う金さんの役作りをする際に、好んで見ていた新体操のリボンやロープをヒントにして考え出されたもので、その威力については実際に敵役の俳優の頬にぶつけてみたところ、強烈に効くという感想が得られている。この手ぬぐいを使った殺陣シーンはオープニングのキャスト紹介の合間に随所に挿入されているほか、第25話以降のCM前のアイキャッチにも使用されている。ちなみに杉版や松方版の金さんは戦闘時、手ぬぐいをかぶっていることが多いが、当作品では武器として使っているため、頭にはかぶっていない。キャスティングは杉版のものが踏襲されている。即ち、金さんとその正体を知っている北町奉行所筆頭与力(大抵コメディアンがキャスティングされる)と密偵(多くは忍術の心得がある女性)が事件を捜査し、この他正体を知らずに金さんに惚れている妙齢の女性、威張っている割に能がない南町奉行所同心とその手下の岡っ引き、皆が集まる居酒屋の主人や従業員、常連客などが重要な手がかりを教えたり、正体を知らないために逆に邪魔をしたりする。オープニング映像は満開の桜の木を背景に赤い文字でタイトルが表示された後、キャストが日常生活の一場面とともに紹介され、その合間に黒を背景とした手ぬぐいなどを使った殺陣シーンが挿入されている。また二つの姿を持つ金さんと女密偵については、前者が奉行としての厳粛な場面の後、画面が反転し銭湯の暖簾の奥から遊び人姿の金さんが現れるという演出がされ、後者は第28話から第48話までは忍び装束から木の幹を横切ると普段の姿になり、第49話以降では忍び装束から宙を舞うと普段の姿に変わっている(逆に普段着から忍び装束のパターンもあり)という演出がされた。これは一部キャストの入れ替えを機に全てのキャストの映像が一新されてもほぼ踏襲されている。またテーマ曲は第14話以降アレンジが変わっており、以前より弦楽器パートが強調されている。エンディング映像は江戸町民の生活風景が中心で、第25話以降は金さんが町民と触れ合う様子も追加されている。また、第46話以降の次回予告は宮尾すすむがリポーターとしてその回のメインゲストに役柄や内容を伺うといういわば製作トピックスのような内容だった。この他シリーズ中盤以降では早田の妻・志乃(中島ゆたか・第1シリーズではオープニングで紹介されない)が登場して早田に小言を言うなど、一家の主人・父親としての早田が描かれ、お竜の父(坂上二郎)が時々江戸に舞い戻っては事件に巻き込まれてお竜をやきもきさせるなど、父を想う娘としてのお竜が描かれている。オープニングのタイトルバックは中島ゆたかの出演回と未出演回では少し異なっており、後者ではかたせ梨乃の宙返りシーンが挿入されていた。遠山の金さんでお馴染みの桜吹雪の刺青は東映専属の刺青絵師毛利清二が手がけているが毛利は「金さんを演じる俳優さんは体毛を全部剃るようにして下さい」と俳優が変わるたびに通達していた。(※ 江戸を斬るのパート2以降も同じだった。)毛利によると白洲のシーンは様式美だからそのシーンで片肌を脱ぐ際に毛が写ってはマズイのだそうだが高橋英樹が演じることになった時「俺は剃るのは嫌だ!(高橋英樹は毛深いことで有名)」と高橋が毛利に噛み付き揉めに揉めた。そして毛利が「では片肌のところだけにして下さい。」と通知すると高橋は納得した。※は遅れネット
出典:wikipedia
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