チェーンメール()は、連鎖的に(チェーン)不特定多数への配布をするように求める手紙である。かつて「不幸の手紙」や「幸福の手紙」と呼ばれたものが典型的な例である。チェーンレター、チェンメとも。掲示板などにもそういった「チェーン書き込み」「チェーンカキコ」と呼ばれるものが存在する。その後電子メールや携帯電話が一般的になったことによって、広まる速さが加速した。歴史的に見ても不特定多数への配布が特徴的なこの種の書簡は、北魏興安3年(454年)の「大慈如来十月二十四日」文書や中世ヨーロッパの「天使の手紙」(独語:Himmelsbrief)などが存在し、チェーンメールという手段が古来より、ある種の意図を不特定多数の他人に流布させる手段であったことを示している。なお、チェーンメールは迷惑メール防止法、信用毀損罪、威力業務妨害罪などの刑法、法律に違反となる場合がある。チェーンメールは、メールの最後に「このメールをn(n>1)人の人に送ってください」といった内容のことが書かれているのが特徴である。そして「止めると殺される」などの脅し文句が入っていることも多いが、その逆に「~のために広めてください」と積極的な流布が社会に貢献するかのような文句がつけられていることもある。内容としては「○○が殺されたので犯人を探している」「こんなコンピュータウイルスが出回っています」などの場合がほとんどであるが、「芸能人に現れる」「お金持ちになる方法を教えます」というものも出回っている。チェーンメールは人の手をわたる間に内容が変化する。単なる書き間違いである場合が多いが、より多くの人を引っ掛けるために説得力のある文に書き換えられるということもある。本当のメールとチェーンメールの見分け方は語尾の「何人の人に送ってください」という文章である。書かれた内容は参考になることは少なく、信用できる友人から送られてくることが多いため注意が必要である。インターネットなどのコンピュータネットワーク上では、スパムの一種とされ、ネットワークへ高い負荷(トラフィック)を与える原因となる。以下の例を参照。広がり方は連鎖販売取引(マルチ商法)の仕組みと全く同じである。以下の条件で計算する。この場合、最初の一人が送り始めてから11時間で1億人を超える計算となる(さらに11時間後には発信者自身を含む3億517万5781人に広まる計算)。チェーンメールの代表作としては以下のものが挙げられる。2001年ごろにインターネット上に蔓延し、恐怖系チェーンメールの定番とされた。メール内容は以下のようなものである。女性の生首の画像が添付されたメールが送られてくることもあるという。また、この件の類似タイプの内容では「このメールを転送した場合、○分後(時間は様々)に番号非通知のワンコール(ワン切り)で転送された事の確認を通知します。」等の文が追記されている場合もある。実際にかかってきた場合、大抵自分に送ってきた相手による非通知ワン切りであることが多く、送られてきた側にリアリティーを余計与えてしまうこととなる。「このメールを止めた人はパケット代通信料を今まで回した人の分全額支払ってもらいます」というものもある。普通は他人のパケット通信料を請求することはなく相手にパケット料金を支払わせることができるようなシステムは存在しない。なお、明記されているパケット通信料の文体は実際の料金サイトの明細をコピペしたものに手を加えられたものとみられる。上記の「橘あゆみ」の亜種とされるもので、2005年頃からインターネット上に蔓延した。現在でもLINEで全く同じものが出回っている。メール内容は以下のようなものである。他にも、「M703-PW」や「VVWXX102」等の亜種も存在する。メール上では最新システムと豪語されているが、メールの所在地や所有者を特定するプログラム及び、メールの追跡や逆探知を行うプログラムは存在しない。また「VVWXX102」では「NTTドコモやKDDI(au)等とハッキング通信が可能で、メールを止めたユーザーの個人情報がすべて本社に行く」という文面があるが、そのようなシステムも存在しない。上記以外にも、「世界がもし100人の村だったら」や「時間銀行」、「チェーンメールに関する実験です」といったチェーンメール等が存在する。中にはバラエティ番組のスタッフを名乗ったチェーンメールも存在し、番組で注意喚起をした例もある(詳細は後述)。最近は「ミュージックバトン」に端を発する「ブログやホームページで回答する楽しげな質問集」が出回っている。これらも最終的に「○名の人に回して下さい」となっているため一種のチェーンメールである(詳細は後述)。チェーンメールは、特にインターネットなどのコンピュータネットワーク上では、スパムの一種とされ、ネットワークに高い負荷(トラフィック)を与える原因となる。また、最近ではチェーンメールをきっかけに周囲が大きく振り回されるという悪影響が発生することもある。以下にその例を示す。インターネットのブログなどにおいて、幾つかの質問に答え、それをブログを見ているであろう人に回すというもの。回された人が実行するかどうかは選択の自由であるが、やる場合は、回した人と同じ質問に答え、誰かに回すというのが基本。元は2004年頃に海外のブログで始まったMusical Baton(ミュージカル・バトン)が起源。オリジナルの質問は5つの質問にブログ上で回答し回す相手を5人指名するというものであったが、様々なものが派生して質問数が5つではなかったりブログ上という制限がなかったり回す人数が5人でなかったりするものも出てきている。mixiなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)では自分の日記を訪問したユーザーの記録が残る「足あと」と呼ばれる機能を悪用し、バトンに回答した記事を見た人に強制的にバトンを回そうとする「強制バトン」「地雷バトン」と呼ばれるものが流行しており、これを嫌う人も少なくない。逆に書くネタに困っている人などには好意的に受け入れられる場合もある。このような「強制バトン」の一部はブログでも行われている。スパムメールやチェーンメールと同等の扱いをされる場合もあるが、元のミュージカルバトンなどは比較的悪質性が低いものである。対策は、「受取った人が次の人に転送しないこと」に尽きる。1995年10月のRFC 1855 "Netiquette Guidelines(ネチケットガイドライン)" でも、送らないようにと呼びかけられている。しかし、転送すべきでないと知っていながら「転送しないと悪いことが起きるのではないか」「転送しないとせっかくの善意がむだになるのでは」と迷った末に転送してしまう人も少なくない。転送しないと不安な人のために、日本データ通信協会では「携帯用チェーンメールの転送先」を用意し、ここへ転送するよう呼びかけている。不幸の手紙とは、「この手紙と同じ文章で、あなたの友人○人(人数は不定)に出さないと不幸になります」というスタイルで送られてくる、悪意のある手紙のことである。大抵は差出人不明である。コンピューター上でのチェーンメールと異なり、自動的に送られる訳ではなく、手紙を書く作業が必要なため、大抵は連鎖せずに終わることが多い。フィクションにおいては、日本では大正時代の「幸福の手紙」が発祥とされている。「不幸の手紙」は昭和40年頃に大流行した。不幸の手紙が書き写される過程で「不幸」が「木奉」と変形、しまいには「棒」になってしまい、「棒の手紙」が広まってしまった例がある。棒の手紙を題材とした作品としては、妖魔夜行シリーズの『悪意の連鎖』(山本弘)や漫画『かってに改蔵』第9話「さびしがりやのあいつは…!?」、折原一の『チェーンレター』などがある。
出典:wikipedia
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