


二項演算 * に関して群 "G" が与えられたとする。 "G" の部分集合である "H" が "G" の部分群であるということは、 "H" が演算 * に関して群になるということである。より正確に表現すると、 "H" が "G" の部分群であるということは、群の演算 * を "H×H" (Hの直積)に制限したときに、 "H" における群の演算になっているということである。この関係は通常、 "H" ≤ "G" という記号で表現し、「 "H" は "G" の部分群である」と読む。"G" の真部分群とは、部分群 "H" が "G" の真部分集合である(つまり "H"≠"G" である)ことである。任意の群 "G" に対し、"G" 自身と単位元のみからなる集合 {"e"} は常に "G" の部分群である。 "H" が "G" の部分群であるとき、 "G" は "H" の拡大群であると表現する場合がある。"G" が任意の半群であるときも、"G" の部分群の定義はそのまま通用するが、本項では群の部分群についてのみを扱うにとどめる。群 "G" は順序対 (G, ∗) として記述されることもあるが、このように書くのは普通、"G" を台となる集合としてその上に演算 "∗" が代数的構造(あるいはもっとほかの構造)を定めるということを強調するためである。以下では、通常の慣習に倣って ∗ を省略し、積 "a" ∗ "b" を単に "ab" と表記する。また、群の演算を単に「積」と表記する場合もある。可換群 "G" をその元がで与えられ、8を法とする加法を群演算とするものとする。その乗積表は以下のようになる。この群は、二つの自明でない群を持つ。 "J" = {0, 4} および "H" = {0, 2, 4, 6} である。 "J" はまた "H" の部分群にもなっている。 "H" の群表は、 "G" の群表の左上1/4の部分である。 "G" は巡回群であり、また部分群も巡回群である。一般に、巡回群の部分群はやはり巡回群になる。群 "G" に関し、部分群 "H" と元 "a" が与えられたとする。このとき左剰余類をこのように定義する: "aH" = {"ah" : "h" in "H"} 。 "a" は可逆元であるため、 φ("h") = "ah" で与えられる写像 φ : "H" → "aH" は全単射である。さらに、 "G" の任意の元は、 "H" の左剰余類のどれか1個のみに含まれる。"H" に関する左剰余類は、「 "a" ∼ "a" となるのは "a"a" が "H" に属するとき、かつそのときに限る」という同値関係から定まる同値類である。"H" の左剰余類の個数を、 "G" における "H" の指数と言い、 ["G" : "H"] で表す。ラグランジュの定理により、有限群 "G" とその部分群 "H" について以下のことが言える。右剰余類も同様にして定義できる。: "Ha" = {"ha" : "h" in "H"} 。これもまた、適切な同値関係を適用する事によって同値類になる。その個数は ["G" : "H"] である。"G" に含まれるすべての "a" について "aH" = "Ha" であるとき、 "H" を正規部分群と言う。指数 2 の部分群は必ず正規部分群である(実際、部分群 "H" の指数が 2 であるということは、"H" に関する左剰余類の全体も右剰余類の全体もともに、部分群 "H" とその補集合で尽くされる)。より一般に、有限群 "G" の位数の約数の最小の素数 "p" に対して、指数 "p" の部分群は(存在すれば)正規である。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。