へそ(臍)とは、腹部のまんなかの小さなへこみ。臍帯のとれた跡。胎児期に母親から栄養や酸素の供給を受けていた管(へその緒)の痕跡である。ほぞとも。臍という漢字はほぞとも読み、「ほぞをかむ」などの慣用句に用いられる。解剖学では漢字を原則として音読みで読むため、さいと発音し、医学でもそのように発音することが普通である。経絡学ではへその中も経穴のひとつとみなされ、「臍中」と書いてさいちゅうと呼んでいる臍、とは腹部のまんなかの小さなへこみ(あるいは、小さな突起)のことである。人だけでなく、哺乳類全般の腹部にあるが、ヒト以外の哺乳類ではそれほど顕著には見られない。。臍帯(=胎児時代に母胎から栄養素や酸素を得るための接続)の痕跡である。母胎と繋がっている状態での血管などを含むひも状の器官を生物学、医学では臍帯(さいたい)、日常語では臍の緒(へそのお)と呼ぶ。臍帯は出生後は自然にあるいは人為的に切断されることで胎盤などの胚膜の主要部から成る器官が切り離され、さらに体の側に残った部分も周囲が締め付けられて血液循環がなくなり、壊死して脱落する。このときの瘢痕が臍である。この部分の皮膚の下は瘢痕化した血管であり、皮下脂肪や筋肉がないため、くぼんでいる。ヒトでは腹部の皮下脂肪が発達するために周囲から特にくぼんで見えるために目立つ。しかし、この部分の閉塞が遅れると、この部分の皮下に、腹圧によって繰り返し臍の内部に腸などが飛び出すヘルニア症状を起こすようになり、これを臍ヘルニアと呼ぶ(いわゆる「でべそ」である)。人間の皮膚で唯一汗を分泌しない部分である。臍の緒の構造そのものは、爬虫類における胚膜に由来する。爬虫類の卵では、胚が発達する過程で、胚の腹面から卵黄のうが卵黄を納めてぶら下がり、尿のうが排出物を蓄え、またその表面は卵殻の内側に広がってそこに血管が広がり、ガス交換を行う。さらに、それらを包むように外側に漿膜、内側に羊膜が形成され、最終的に、胚の腹面のひも1本で外界と接触を持つ形になる。鳥類もほぼこの構造を引き継ぐ。ほ乳類では、胎生になったことによって、卵黄のう、尿のうが退化し、その代わりに尿のうの血管が漿膜と癒合して胎盤を形成する。したがって、ほ乳類における臍の緒と相同な器官は爬虫類と鳥類にも存在する。事実、孵化直後のカメなどを見れば、腹面中央に臍を確認することができる。臍は溝が多いこともあり、垢が溜まりやすい。長期間溜まった垢には一般に多くの細菌が繁殖しているが、それにより健康に害があるとはいえない。臭い等が気になる場合は綿棒にオリーブ油等をつけてとる方法が知られている。また、無理に除去しようとすると、皮下脂肪などが付近に比べ少なく、直接腹膜や腸を刺激して腹痛などにつながる場合もある。腹膜炎は消化器系の合併症として細菌感染などで主に起こるもので刺激された程度で起こるとは言えない。東南アジアや中近東では古くから臍を露出する衣装があるが、西洋社会においては、1990年代後半に、臍を露出するファッション(ローライズ、俗に言う臍出しルック)が一部の女性のおしゃれとして定着した。それと共に、臍ピアスも若い女性の間ではさほど珍しいものではなくなった。また、臍を露出する短いTシャツ(ちびT)やブラウスを着ることで、臍あたりのタトゥーを露出させる人もいる。また女子の場合ローライズのジーンズではまず考えられないが、パンティストッキング着用の場合に、臍が隠れるまでずり上げるか、また左右のズレを確認する(センターの縫い目やマチが真ん中に来ているか等)時に臍を基準とする女性が大半である。人間の体の中心はへそと言われている。また派生的に、何かの中心のことをへそということがある。中心の比喩とともに、重心の比喩としても「へそ」という語が用いられることがある。ただし、本来の人体の重心は概ね第二仙椎よりやや前方付近にあり体表面ではへそよりわずかに脚側に位置する。いわゆる丹田のことを『へそ下三寸』という。
出典:wikipedia
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