『模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』(もけいせんしガンプラビルダーズ ビギニングジー、"GUNPLA BUILDERS BEGINNING G")は、2010年にガンプラ30周年を記念して制作された日本のアニメ。全3部構成。本稿では公式外伝『模型戦士ガンプラビルダーズJ』と『模型戦士ガンプラビルダーズD』に関しても記述する。ガンダムシリーズに登場するMS(モビルスーツ)やMA(モビルアーマー)などの兵器を立体化したプラモデル、通称「ガンプラ」を題材とした作品。自分で組み立てたガンプラを仮想世界で操縦して戦うゲームが流行しているという設定の2009年の日本を舞台に、謎のガンダムを購入したガンプラ初心者の主人公が、ガンプラの楽しさや工作技術を学んでいくという内容になっている。実在のガンプラやイベントが登場し、劇中で「ガンダムのアニメ」として2009年の短編アニメ「GUNDAM PERFECT MISSION」の映像が劇中アニメとして使用される一方、物語の中心には架空のゲームが据えられており、虚実を混ぜ合わせた物語世界が構築されている。全3話のエピソードは、いずれも10分から15分弱程度の短編となっており、それぞれ第1部「パーツA」、第2部「パーツB」、第3部「パーツC」と呼称される。各エピソードは2010年8月から12月にかけて、BS放送の特別番組やインターネット番組として公開された(詳細は「#放送情報」を参照)。2010年12月22日には全3部作を収録したBlu-rayとDVDが発売された。また、アニメ版の内容を元にストーリーを膨らませたコミカライズ版が『ケロケロエース』で連載されたほか、複数の模型誌上で外伝作品が連載された。本作が制作されてから3年後の2013年には、本作と同様にガンプラを戦わせる設定のテレビアニメ『ガンダムビルドファイターズ』が放送されており、設定やストーリー上の繋がりはないものの、脚本には本作と同様に黒田洋介が参加しており、本作に登場した「ベアッガイ」や「ビギニングガンダム」などのガンプラも登場している。2009年の東京お台場。父親に連れられ、潮風公園に建てられた「実物大ガンダム立像」を見学しに来た少年イレイ・ハルは、そこでテレビでも漫画でも見たことのない謎のガンプラ「ビギニングガンダム」を手に入れる。この頃巷では、製作したガンプラを専用のシミュレーションマシンでCG空間上に再現し、製作者自らが操縦して戦うゲーム「ガンプラバトル」が流行していた。ハルは親友のサカザキ・ケンタに誘われ、自ら組み立てたビギニングでガンプラバトルに参加することになる。初戦でハルはビギニングの希少さに目をつけた挑戦者、コウジ・マツモトやその取り巻きの女性たちと対戦し、ガンプラ初心者ゆえのハンデに苦しめられつつもこれに勝利する。しかしその直後に究極のガンプラ製作者「ガンプラマイスター」の称号を持つボリス・シャウアーに勝負を挑まれ、ビギニングはシャウアーのガンプラ「フォーエバーガンダム」に撃破されてしまう。しかしフォーエバーに施された技巧の高さを認め、シャウアーからの批判を真摯に受け止めたハルは、ケンタや女友達のノヤマ・リナに見守れられつつビギニングを丁寧に組み直し、その後ケンタとペアを組んで、模型店の店長の知り合いであるタツ・シマノとの勝負を制する。その後ビギニングを改造・強化するための新たなパーツを手に入れ、身に着いた技術でこれを組み上げて「ビギニング30ガンダム」として完成させたハルは、ケンタやリナとチームを組み、全国の参加者が集うガンプラ選手権に参加する。それぞれ登場作品が異なる多種多様なガンプラが入り乱れて戦うバトルの舞台で、ハルは再びシャウアーのフォーエバーと遭遇し、死闘を繰り広げる。始まりから1年後の2010年、新たに実物大ガンダム立像が移設された模型の世界首都 静岡ホビーフェア会場を訪れたハルは、ガンプラ初心者の子供たちに希望を与えるガンプラマイスターとなっていた。物語の締めくくりでは、謎のガンプラであるビギニングの出自にハルの父親が関係していたことが示唆され、ビギニングという名前に込められた真意が明かされたところで幕を閉じる。本作で描かれるガンプラバトルは、自分で組み立てたガンプラを操縦し仮想空間上で対戦するゲームとして描かれている。作中に登場するホビーショップ「AXIS」の店舗に設置されている専用の筐体は、ガンダムシリーズに登場する全天周囲モニターの操縦席を模したもので、実在するアーケードゲーム機動戦士ガンダム 戦場の絆の筐体に「ガンプラスキャナー」を追加したデザインに近く、パイロットスーツを模した服とヘルメットを着用して乗り込むものとなっている。使用するガンプラは、ガンダムシリーズに登場するマスコットキャラクター・ハロを模した「ガンプラスキャナー」に格納され、堅牢さや関節の可動範囲、塗装などを判定し評価した上で、プレイヤーがゲーム上で使用する上での性能へと反映される。具体的には、作中のモニターに表示されている「素材剛性」「関節可動性」「関節保持力」「工作精度」「表面処理精度」「塗装/印字精度」といったパラメータで表され、こうしたガンプラの技巧がゲーム上の有利不利を左右するものとなっている。ガンプラバトル内のMSやMAの機体サイズはスキャンされたガンプラ製品のサイズによって決まり、縮尺(スケール)は無視されるため、必ずしも原作設定には準拠しない。第3話のガンプラ選手権では、大型のガンプラを収容できる大型のガンプラスキャナーが登場する。ガンプラバトルはチーム対戦を行うことができ、第1話では3対3のチーム戦が描かれており、また第2話では1対1、2対1の対戦が、第3話では6組のチームが入り乱れて戦う対戦が描かれている。ゲーム内容はガンダムシリーズの戦闘を模した内容となっており、操縦席からの一人称視点で描かれた、三次元的な広がりを持つ市街地や宇宙空間などの仮想空間の中で、ガンプラが所持する銃火器やビームサーベルなどの武器を使用して戦う。操縦するガンプラが可変MSである場合、変形や分離といった動作も可能である。敵チーム側の機体に自分が搭乗するガンプラを撃破され、操縦席のある部位(腹部など)を破壊されるとゲームオーバーとなるが、大きなダメージを受けても致命傷ではなかった場合は、一定期間行動不能になった後に復帰できる。自分で組み立てたガンプラを携えてガンプラバトルに参加する者は、「ガンプラビルダー」と呼ばれ、その道を極めた者は「ガンプラマイスター」という究極の称号で呼ばれるようになる。ガンプラバトルを勝ち抜く上ではガンプラに関する知識や技術の高さが欠かせないが、ガンプラビルダーの間では、ガンプラに対する思い入れの深さもまた勝敗を左右する重要な要素であると信じられている。本作に登場する機体はあくまでもプラモデルであり、諸元中の全高や重量はガンプラバトル時の仮想データである。当節で解説するガンプラは、作中の設定と同じ現実にも市販されているキットをベースに、新規パーツの追加や成型色の変更を行った(ビギニングのみ完全新規)「HGGB (HG GUNPLA BUILDERS) シリーズ」として実際に商品化されている。なお、ケンタが使用する「白式」と「サザビー GPBカラー」のキットは、プレミアムバンダイでの通信販売限定商品となっている。主要人物たちの僚機として登場し、ビルダーの描写がある機体を記載する。プレミアムバンダイでの通信販売限定商品として商品化が行われているものもある。第3話の舞台であるガンプラ選手権には、数多くのMSやMA以外のガンプラが登場し、宇宙世紀シリーズ以外の世界観に登場する機体(ガンダムアストレイ レッドフレーム)も登場する。アニメの放送に先駆け、ガンダム関連の雑誌や模型誌でカラーリングの公募が行われ、採用されたものが第3話に登場する。以下にはガンプラ選手権に登場する、ビルダー不詳のガンプラを記載する。基本的には設定通りのカラーリングが施されているが、設定にはない装備の追加や改造を施されているガンプラも確認できる。劇中での扱いはさまざまで、ギミックを駆使した立ち回りが描かれるガンプラもある一方で、登場してすぐに撃墜されるだけのガンプラもある。漫画版で登場したガンプラとその改造機。この他にも劇中の模型店やイベント会場で販売されている多種多様な商品や、第1話におけるガンプラバトルの舞台となった仮想世界上の静岡バンダイホビーセンターで展示されているリアルタイプ武者頑駄無鎧など、劇中にはさまざまなガンプラが登場している。またガンプラバトルの開始時にはビギニングが発艦する艦船として、第1話にホワイトベース、第2話にアーガマが登場しており、第3話ではラー・カイラム、レウルーラ、リーンホースJr.、ザムス・ガルなど多様な宇宙艦船による艦隊戦が描かれている。登場した艦船がゲームの一部として用意された背景や障害物なのか、あるいはビルダーによって組み立てられ操船されている大型ガンプラなのかは明らかにされていない。ガンプラ以外にも、第1話に登場する劇中アニメは「GUNDAM PERFECT MISSION」の映像を使用しており、初代ガンダムとそのコアファイター、∀ガンダムなどが登場している。第1部「パーツA」から第3部「パーツC」までの各話は、BS11での特別番組『ガンプラ作ろう!!』内で放送され、またインターネット番組がバンダイチャンネル提携の動画配信サービスや、Yahoo! JAPANの動画配信サイトであるGyaO!で配信された。このうち第1部(パーツA)は2010年8月15日に『ガンプラ作ろう!! Part1』内で放送された。また、8月20日から9月上旬にかけてインターネットで配信された。10月24日にはBS11で再放送され、2010年12月10日から12月17日にかけてインターネットでの再配信が行われた。第2部(パーツB)は2010年10月15日から10月29日までインターネットで配信され、10月31日には『ガンプラ作ろう!! Part2』内で放送された。12月12日にはBS11で再放送され、12月17日から12月24日にかけて再配信が行われた。第3部(パーツC)はBD/DVD版の発売日の直前に当たる2010年12月19日に、『ガンプラ作ろう!! Part3』内で放送され、2011年1月30日に再放送された。全3部作は2011年1月21日からバンダイチャンネルで有料配信されている。2010年8月10日から19日に東京ドームシティプリズムホールで開催された「ガンプラ30周年記念 ガンダム SUPER EXPO」では、第1部(パーツA)が放送や配信に先駆けて先行上映された。2010年12月18日から2011年1月10日にかけては、作中に登場するイベントでもある静岡ホビーフェアにて美術設定や原画の特別展示や物販が行われており、2011年1月8日から10日にかけては同会場にて全3部の上映会が行われた。『ケロケロエース』2010年8月号から2011年4月号まで岩本佳浩作画によるコミカライズ作品『模型戦士ガンプラビルダーズA(エース)』が掲載された。単行本は『アスキー・メディアワークス』の電撃コミックス全1巻で発売された。本編のBlu-rayの初回限定版『COLLECTOR'S EDITION』の特典CDには、黒田洋介脚本によるオリジナルエピソードを描いたドラマCDが収録された。本作の公式外伝として、『月刊ホビージャパン』2011年7月号から2012年7月号まで『模型戦士ガンプラビルダーズJ』、『電撃ホビーマガジン』2011年7月号から2012年7月号まで『模型戦士ガンプラビルダーズD』が連載された。構成は千葉智宏(スタジオオルフェ)、ビギニングJガンダムとビギニングDガンダムのデザインは重田敦司。『J』のキャラクターデザインと挿絵は安彦英二、『D』のキャラクターデザインは鈴木竜也、コミックと挿絵は今ノ夜きよし。
出典:wikipedia
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