ジョアン・コーチニョ級コルベット()は、ポルトガル海軍のコルベットの艦級。ジェーン海軍年鑑やアメリカ海軍協会()では、ペナント・ナンバーに準じてフリゲートとして種別している。本級は、ポルトガル海軍の設計官によって設計された。当時、ポルトガルの植民地戦争のために戦闘艦の需要は切迫しており、短期間のうちに多数を整備するため、建造は海外に委託することが決定された。建造は1968年より開始され、1970年から1971年にかけて、ドイツのブローム・ウント・フォス社において4隻が、スペインのバサン造船所において2隻が進水した。本級は、通報艦の現代版として、沿岸〜近海域における警備・救難および対地火力投射任務を遂行できる低コストのコルベットとして開発された。このことから、運用コストを低減する一方、武装は比較的軽度なものとされている。防空・対水上火力は砲熕兵器のみで、艦首甲板に搭載されたMk.33 50口径3インチ連装速射砲はMk.63 mod.21砲射撃指揮装置、煙突直後に搭載された70口径40mm連装機銃はMk.51 mod.2射撃指揮装置による指揮を受けていた。対潜兵器は第2次世界大戦世代であり、艦橋直前にヘッジホッグMk.10対潜迫撃砲が、また艦尾にMk.6爆雷投下軌条が設置された。中部甲板にはヘリコプター甲板が設定されており、小型ヘリコプターの発着に対応できた。艦対艦ミサイルと個艦防空ミサイルの後日装備も計画されたが、財政上の理由により断念された。1970年代前半において本級は、アフリカなど植民地沿岸において、通報艦の典型的な任務を遂行した。しかし1974年のカーネーション革命によって、ポルトガルはこれらの植民地を放棄し、植民地戦争は終結した。これ以後、本級は、ポルトガル沿岸において警備・救難任務につくこととなった。1987年には対潜兵装のヘッジホッグと爆雷投下軌条が撤去され、哨戒艦としての性格をより強めている。"現代の通報艦"という本級のコンセプトは成功を収めたものと評価され、発展型として、同国海軍はバッティスタ・デ・アンドラーデ級コルベット、またスペインもデスクビエルタ級コルベットを開発した。また、フランスも同様のコンセプトによるデスティエンヌ・ドルヴ級通報艦を開発・配備した。さらに、これらのコンセプトは第3世界諸国においても支持されることとなり、デスクビエルタ級はエジプトやモロッコ、デスティエンヌ・ドルヴ級はアルゼンチンやトルコに輸出され、またアルゼンチンはドイツ製のMEKO 140型フリゲートをエスポラ級コルベットとして配備した。
出典:wikipedia
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