『おひさま』は、2011年4月4日から同年10月1日まで、NHKで放送された『連続テレビ小説』第84シリーズの作品。『連続テレビ小説』が『娘と私』放送開始から数えて50周年となるのを記念する作品として位置付けられた。『連続テレビ小説』では珍しく、「私は陽子。太陽の“陽子”です!」という番組キャッチコピーが設定された(番組宣伝で繰り返し用いられた)。岡田惠和書き下ろし脚本によるオリジナル作品で、信州・安曇野市と松本市を舞台に、激動の昭和時代を生きた架空の人物・須藤陽子の半生を描いた物語。劇中の時期としては1932年(昭和7年)9月に、一家が東京から安曇野へ転居したところから始まる。長野県を舞台とした連続テレビ小説は1993年下半期の『かりん』以来17年ぶりとなる。また、松本市が舞台となった作品は1975年上半期の『水色の時』以来となった。「地上デジタル放送完全移行期に臨み、郷愁と生命力にあふれた壮大な自然とともに生きた女性の半生をスケール豊かに」描くと発表されている。1983年度(83 - 84年)に放送された『おしん』同様、現代の主人公が隣人(本作では原口房子、「おしん」では八代圭)に自分の人生経験談を語り聞かせる手法でストーリーを展開させる。主演はNHKドラマ初主演の井上真央。前前作『ゲゲゲの女房』の松下奈緒と同じく、オーディションを経ずに起用された。当初は3月28日開始予定だったが、3月11日の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)発生による特別編成実施により、1週繰り下げの措置が取られると発表された。地震発生時、東京都のNHK放送センターで撮影が行われていたが、中止となった。 なお衛星放送では従来のNHK衛星第2テレビジョンでは放送せず、NHK BSプレミアムが開局するまでの4回分は、BSプレミアムと同じチャンネルで放送していたNHK衛星デジタルハイビジョン(BS-hi)で放送するとしていたが、震災による放送日程変更のため、BS-hiでの放送は行われなかった。また、前作『てっぱん』の第25・26週のエンディングでは3種類の5秒予告が同番組の本編後に行われている。本作品から、総合テレビ・BSプレミアムの1日2回の定時放送およびBSプレミアムの土曜午前の1週間まとめ再放送(90分)に加え、総合テレビの4月10日より日曜に放送される新番組『NHKとっておきサンデー』でも23分間に編集した1週間ダイジェスト版(フロート番組扱い。「-とっておきサンデー」休止日は単独番組扱い 字幕放送あり)、また18:40-18:45にも5分ダイジェスト(これらは地上波のダイジェスト版はデジ・アナとも解説放送なし。5分版は字幕放送も行っていない)が放送される。この2つのダイジェスト版にはあらすじを説明するナレーターを江崎史恵が担当した。本作開始と同時期に土曜本放送後座番組として『週刊ニュース深読み』(2011年4月10日開始。生放送)が開始。同番組では、時折『あさイチ』(2010年3月29日開始)同様に、冒頭で出演者が本作の感想を述べたり、本作とリンクさせた演出を行うことがあった。同番組では、以後もこの演出が行われることがある。第70回ザテレビジョンドラマアカデミー主演女優賞(井上真央)2012年エランドール賞 プロデューサー奨励賞(小松昌代)を受賞。ギャラクシー賞 2011年10月度月間賞、第49回テレビ部門奨励賞を受賞。また、おひさまの舞台である長野県・安曇野が 女性が選んだ“行きたいロケ地”「第2回 ロケーションジャパン大賞」に選ばれた。2012年10月1日より、BSプレミアムで再放送(1日2回)が実施される。東京で冴えない主婦生活を送る原口房子は、ある日気まぐれに、長野県安曇野を訪れる。運転していた車がそば畑で脱輪し助けを求め田舎を彷徨うなか、店舗「百白花」を見つけ立ち寄り、素敵な雰囲気を持つ店主の老女・陽子と出会う。房子は陽子に興味を持ち、彼女が語る半生を聞くこととなる。1932年、10歳の陽子は、病弱な母との生活のために、東京から長野県安曇野に一家で移り住む。陽子は余命僅かな母からこれからの女性の生き方を教わり、周囲の人を照らす太陽のような存在であるべきと指南される。そして母は翌年に死去する。女学校へ進学した陽子は、やがて生涯の友となる2人の級友と出会う。校則で禁じられている飴屋への寄り道をして語らい合ったり、家族に内緒で隣町へ映画を観に行ったり、兄の親友に恋をしたりなど、彼女たちと青春を謳歌するある日、母方の祖母と初めて出会い、亡き母が教師を目指していたことを知る。更に、教師になることを夢見ていながら奉公に出された小学校時代の親友と再会し、勉強の内容を手紙で送り続けた陽子の支えが力になり栄進したと感謝され、陽子は教師になる決意をする。難関である師範学校の受験に合格し、師範学校卒業後、安曇野の母校の小学校に赴任する。学校は国民学校と名を変え戦局は徐々に激しくなり、軍事色に染まった教育や、貧困・空腹・親の死などに耐える子どもたちを目の前に戸惑いながらも、陽子は明るく気丈に教鞭をとる。そんななか、顔見知りである松本の老舗そば屋の女将のすすめで、彼女の息子と見合をし紆余曲折を経て出征前日に結婚する。兄や、生徒・同僚の大切な人たちの命を奪った戦争は終わり、平和が訪れたことに安堵する陽子であるが、教育内容がGHQの指示により一転。今まで教えてきたことが否定され屈辱を味わい、生徒たちは混乱して喧嘩も生じ、陽子は心を痛める。間もなく夫が無事に帰還するとともにようやく夫婦として生活ができるようになり、やがて長女を授かる。周囲の協力で産休を経て職場に復帰するが、校長には陽子の勤務ぶりが理解されず退職を迫られ、長女が大病を患った出来事を機に教職と母親との両立に自らの限界を覚り、離職。昼は長女を連れて食品会社の経理職に勤め、夜は学力不足のまま社会に出た嘗ての教え子たちに勉強を教える日々を送る。婚家のそば屋が戦時中からの経営難を脱したこともあり、食品会社を退職してそば屋の若女将に専念するなか、東京から訪ねて来た教え子が、両親とおじの死後、引き取られた家で冷遇を受けていることを知り、彼女の身を引き受ける。その後、町が大火事になりそば屋も巻き沿いを食らい、義父母から無き店に捕われず好きな進路を歩むよう指示を受けた陽子と夫は、安曇野で家族の夢を叶えるべく、そば屋「百白花」を開店。家族・知人・客の希望を受け入れながら経営し、百白花は次第に「なんでも屋」に転身していく。長女の小学校入学を経て、陽子は母の享年と同じ年を迎える。いつも通りに朝を迎えた陽子は、空に向かって「お母さん」と話しかけるのであった。1932年(昭和7年)9月、余命短い紘子の療養のために、東京から安曇野に一家で転居する。東京の池上にある主人公の母、紘子の実家。松本の老舗そば屋「丸庵」を営んでいたが、1950年(昭和25年)に市内の大火で延焼して焼失。一時須藤家に身を寄せた後、安曇野の空き家になっていた元別荘の洋館を譲り受けて「百白花」を開いた。『ゲゲゲの女房』・『てっぱん』に続き、アバンタイトル(殆どは前日のストーリーの簡単なあらすじ)から放送し、その場合は映像の右下(日によっては左下の場合あり)に「連続テレビ小説」の題名を出しているが「ゲゲゲの女房」のようなアニメーションはない。その後実際の押し花をバックにした「おひさま」のタイトルロゴが表示され、主役の井上と押し花の映像とともに出演者やスタッフ(月曜)のクレジットが次々と現れる。なお、最終日・10月1日の回はアバンタイトルとはせず、またテーマソングも流さず押し花のタイトルロゴから初めて、その後本編。出演者はエンディングで表示した当作品では出来る限り作品のストーリー展開に重きを置くため、オープニング曲(クレジット)の時間を従来よりも短く45秒程度に抑える新趣向を取り入れる。このため出演者・スタッフの字幕表示もいわゆるクロスフェイド形式(一部端役はクロスカット)で矢継ぎ早に入れ替える方式になっている。このためかなり慌ただしくクレジットが表示され、出演者全員を表示できないこともある。また出演者を表示する前に出す「出演」の字幕もなかった。なお、当初テーマ音楽は演奏だけであったが、視聴者からこの主題曲についての問い合わせが多かったこと、戦後編とこれからの震災復興という現実がシンクロするということから急遽、岡田惠和作詞・渡辺俊幸作曲・平原綾香の歌で歌詞が付けられ、同年6月29日発売のドラマのオリジナルサウンドトラックのCDに収録されることが決定。またテーマソングとしての放送も検討されている。発売・放送を前に、2011年6月20日(ラジオ第1)、6月24日(FM)でそれぞれ放送された「岡田惠和 今宵、ロックバーで」でそれが放送され、題名が「おひさま〜大切なあなたへ」となることが判明した。7月16日の放送から、土曜日のみ歌詞付きの同曲がオープニングとなる。最終週では本来、演奏だけのはずである月曜日が歌詞付きで放送され土曜日には歌詞は付かなかった。また7月18日に地上波総合テレビで、更に12月30日にBSプレミアムで放送された、『連続テレビ小説「おひさま」総集編 第一章「後編」』、9月16日に地上波総合テレビの長野県向け「知るしん。」、9月23日にBSプレミアムで全国放送された、『おひさまファン感謝祭「おいでなさんし♪“おひさまつり”」』、および10月10日に地上波総合テレビで、更に12月30日にBSプレミアム放送された、『連続テレビ小説「おひさま」総集編 第二章「後編」』のエンディングとしても同曲が用いられ平原綾香による歌が付けられた。エンドカットは、これまで長野局のホームページで展開している「撮るしん。撮っておきの信州PHOTOアルバム」に投稿された、視聴者が信州の風景を写した写真が毎日日替わりで使用されていた。2011年9月26日放送分からは次番組『カーネーション』の告知が入る。12月30日12:00 - 15:10にBSプレミアムで、第1章・第2章総集編が連続で放送された。※特記ないものは総合テレビ。また、音声は特記がない限り、解説なし(原則ステレオのみ)である。
出典:wikipedia
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