雑巾(ぞうきん)とは、汚れや、こぼれ落ちた液体を拭い取るなど、拭き掃除に用いられる布片のこと。ウエスに似ているが、雑巾は布を数枚重ねて補強のために縫い合わせている。なお、「雑布」とも書く(世界大百科事典 第2版より)。鎌倉時代の絵図から日本で使われていたことがわかる掃除具は、今日のモップに似て、柄が長い木の棒の先にT字になるよう横木を付け、その横木に布きれを巻き付けた物である。当時の名称は不明だが今日棒雑巾と呼ばれている。手に持って拭くための布は室町時代に浄巾(じょうきん)と呼ばれており、これが雑巾の語源と考えられる。普及は江戸時代になってからで、使い古しの木綿の布を数枚重ね、木綿の糸で縦横に縫い合わせて補強する(刺し子にする)形は、この時代にできあがった。一般家庭などでは使い古しの布巾やタオルなどの布地が再利用される場合も多いが、量産の市販品には特殊繊維を用いた比較的薄手のもの、厚手のタオル地でタオル雑巾として市販されているものなどがある。スーパーマーケットや100円ショップなどで購入することも可能である。簡単に作れることから、小学校の家庭科の授業の課題として作らされることも多い。手縫いが基本だが、近年はミシンで作る人も多い。一般的な雑巾の形状は四角形で、多くは長方形である。布製(綿、ポリエステル、ナイロン、レーヨンなど)のものが多いが、紙でできている使い捨て雑巾もあり、ペーパーダスターと呼ばれる。キッチン用の雑巾はキッチンダスターと呼ばれる。また、布地または紙シートに薬剤をしみこませた「化学雑巾」と呼ばれるものもある。かつてはおしめや修繕が不可能になるまで着古した古着などが使い回されることもあったが、使い捨ておむつの普及とメリヤスなどの編地の普及と戦後の洋装化と裁縫離れにより、そのような習慣は一般的ではなくなった。また、古新聞もしばしば、使い捨て雑巾として水拭きに用いられる。市販品は白色のものが多いが色付けされているものもある。清掃業では、清掃箇所によって色分けしている場合もある。掃除法は、そのままで拭く「乾拭き」、水で濡らして絞って拭く「水拭き」などがある。汚れたら、乾拭きの場合は外で叩き、水拭きの場合は水で洗って絞る。小学校には、雑巾を絞るためのバケツが常備されていることが多い。基本的には手で持って拭くのが普通だが、雑巾を装着する前提のモップ(棒雑巾、雑巾ワイパーとも呼ばれる)も存在する。足で踏んで拭くのはマナー違反である。学校教育の一環として掃除の時間にはしばしば雑巾が用いられる。小学校だと、児童に雑巾を持参させることもある。学校によっては年度末にワックスがけを行う学校もある。寺や神社では弟子の教育の一環として、廊下や板の間などの雑巾がけを行う。かつては菜種油を適度に浸み込ませた油雑巾も仕上げの際の乾拭きに多く用いられた。雑巾をかける行為は雑巾がけと呼ばれる。近年はスポーツ競技の一種として、あちこちで大会が催されている。愛知県豊橋市では雑巾がけレースの世界大会が開催されており、2016年2月には豊橋市制110周年プレイベントとして第1回大会となる「世界雑巾2016」が開催された。
出典:wikipedia
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