1992年ハンガリーグランプリ(1992 Hungarian Grand Prix)は1992年のF1世界選手権第11戦として8月16日にハンガロリンクで開催された。ブラバムが1台エントリーのため、ベルトラン・ガショーが予備予選を免除された。リカルド・パトレーゼが好調で、金曜・土曜日に行われた全セッションでトップタイムを記録し、今季初ポールポジションを獲得した。チャンピオンに王手をかけたナイジェル・マンセルは電気系のトラブルで出火するなどして2番手となった。FW14Bに搭載されるルノーエンジンは今回からすべて最新のRS4となった。マクラーレンは今回からトラクションコントロールシステムを投入したが、予選5位のゲルハルト・ベルガーはフィーリングに馴染めず、システムをオフにして走行した。スタートではポールシッターのパトレーゼが先行する一方、ホームストレートの汚れた側に位置するマンセルの加速が鈍り、マクラーレン勢に抜かれて4位に後退した。マンセルは8周目にベルガーをかわして2位のセナに肉薄するが、抜き所の少ないコースとセナの巧みなブロックにより前に出られなかった。先頭のパトレーゼは快調にラップを重ねて独走状態となる。39周目、セナに30秒以上差をつけていたパトレーゼが2コーナーに撒かれていた砂に乗り単独スピン。コース復帰に手間取り7位にまで後退した。これで労せずしてセナがトップに立つ。56周目、パトレーゼはエンジンから白煙を吹き上げながらリタイア。これでマンセルが3位4ポイントを獲得すれば、チャンピオンが決定する。しかし、マンセルはタイヤのスローパンクチャーのため62周目に緊急ピットインし、6位に後退した。残り15周で5位との差は13秒あったが、ニュータイヤで追い上げを開始する。2位集団はベルガー、シューマッハ、ブランドル、ハッキネンが僅差で争っていたが、ブランドルがチームメイトのシューマッハのテールに追突。64周目、ホームストレート上でシューマッハのリアウィングが吹き飛び、激しくスピンしてリタイアした。マンセルは66周目にハッキネン、67周目にブランドルをかわしてタイトル条件の3位に浮上。さらに69周目の1コーナーでベルガーも仕留めて2位まで挽回した(ベルガーはレース中このパターンで3回マンセルに抜かれた)。ハッキネンは6速ギアを失くしたブランドルをかわして今期2回目の4位を得た。4度目の挑戦でようやくワールドチャンピオンを獲得したマンセルは、表彰台で拳を振り上げて喜びを表現した。11戦目でのタイトル決定は、年間16戦が定着して以降では最短となる。優勝者のセナもライバルの成功を祝福した。ブラバムはヒルが11位で完走したが、資金難によりこれが最後のレースとなった。
出典:wikipedia
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