『メトロイド Other M』(メトロイド アザーエム、METROID Other M)は、Team NINJA開発・任天堂発売のWii専用ゲームソフト。コンピューターゲーム『メトロイドシリーズ』の一つ。E3 2009にて初公開され、それまでのシリーズとは全く異なる操作体系などを持つ新機軸の作品として制作された。時系列は『スーパーメトロイド』と『メトロイドフュージョン』の間に当たり、『フュージョン』劇中において断片的に描写されていた過去のエピソードに纏わる内容となっている。ゲームコンセプトおよびキャッチコピーは「最新技術を使ったファミコンゲーム」となっている。これは「誰でも楽しむことが出来るようなシンプルな操作体系の3Dアクションゲームを実現する」という意味であり、Wiiリモコン単体での少ないボタンによる操作体系としつつ、各所のアクションをシチュエーションなどに応じたものが半自動的に選択され発動するなどでダイナミックかつ爽快感ある操作を実現している。ゲームシステムだけではなく、従来の作品よりもストーリー性にも重点が置かれており、CGムービーやプロの声優を使った音声などが挿入されている。音声は日本語と英語から選択するようになっており、字幕表示の日本語/英語やON/OFFの設定も可能。日本語音声が入るのはシリーズとして初めての試みである。ストーリーの中には、それまでの作品ではあまり触れられることがなかった主人公サムス・アランの線密な心理描写や過去のエピソードなどが登場している。ストーリー性にも重点を置いた結果として従来の任天堂作品と比較してムービーの量が多く、『大乱闘スマッシュブラザーズX』以来の二層ディスク使用ソフトとなった。なお、ストーリー描写に関しては従来のゲームシリーズに加え、過去に月刊マガジンZで連載された公式漫画版で描かれたゲームシリーズ以前の内容に関するものが多々登場する。ゲーム中のストーリーではそれら作品の解説がほぼ存在せず、あらかじめゲームシリーズと漫画版の内容を知っておかないと理解しづらいセリフや展開が存在する(ゲームシリーズに関しては後述のようにムービー「メトロイドと私」として補足されているが、漫画版内容の補足は無い)。開発において本作品は“プロジェクト M”と題された任天堂社外の複数社との共同計画で行われていた。ゲーム内容はコーエーテクモゲームスの開発部署であるTeam NINJAが製作しており、ムービーのディレクションをD-Rocketsの北裏龍次が行っている。これ以外にもムービー制作にはプロデュースの太陽企画やサウンドの配島邦明といった多数の企業が参加している。なお、プロジェクトを持ちかけたきっかけは『メトロイドシリーズ』の担当者である坂本賀勇がTeam NINJA制作の『NINJA GAIDEN』を遊んで完成度の高さを評価したためである。日本で放送されたテレビCMの一つ「Wiiリモコン1本篇」では、締めの部分で『メトロイド2』のテレビCMで使われたキャッチコピー「メトロイド、オモロイド」というギャグが再び使用されていた。さらに、関西の一部地域では「メトロイド、オモロイデ」と関西弁風に変更されたものが流された。「概要」で述べたように本作は全てWiiリモコン単体での操作となっている。普段は操作視点がレトロスタジオが手がけた『メトロイドプライム』シリーズとは異なり、TPSのような三人称視点がメインで、リモコンを横持ちにした「ファミコンスタイル」で操作を行う。状況によって、リモコンを縦持ちにしてポインタを画面に向けると、一人称視点の「サーチングビュー」モードに切り替えるFPSのような主観視点となる。『メトロイドプライム』シリーズと共通している点は、「サーチングビュー」モードにおいてバイザーを通して見るので視界が制限されており、また、アームキャノンが見え隠れすることである。ゲーム進行は、特定の箇所・イベントで行われるアダムからの通信などの指示を受けて行い、エリアの進行ルート上に存在する「ナビゲーションブース」の装置を使用することで新たに表示されるマップを頼りに目的地へ向かうという仕組みになっている。そのため、一部を除いてプレイヤーの目的が明確な状態での進行となり、謎解き要素はその過程においてのルート開拓が主である。今作のサムスは、ゲーム開始後のチュートリアルから全ての装備が使用できる設定だが、追加装備のほとんどはストーリーの進行に応じてアダムに許可されると使用可能になるという形式になっており、新装備であるディフュージョンビームとシーカーミサイルを除きアイテムの形では登場しない。そのため登場する収集アイテムは能力向上の物が大半である。サムスとスペースパイレーツの惑星ゼーベスにおける最終決戦の末にスペースパイレーツが壊滅し、メトロイドが根絶されてから月日が経ち、これらは既に過去の記録になろうとしていた。そんなある日、サムスはスターシップで航行中に救難信号を受信する。発信源であった巨大な廃棄コロニー「ボトルシップ」に到着したサムスは、先に到着していた銀河連邦軍の部隊と対面。奇しくもその部隊長は軍に所属していた頃の上官であり、彼女が一番の理解者と慕っていたアダム・マルコビッチであった。潜入したサムスとアダムたちは、活動を再開しているコロニーと研究員の遺体、そして異形の生物が徘徊しているという光景を目にする。コロニーで起きた事態を究明するべく、サムスはアダムの指揮の下で探索に乗り出す。ボトルシップの調査を行っていた銀河連邦軍の部隊。今作に登場する敵およびボスは、ボトルシップ内で飼育、研究されていた生物及び、生体兵器として改造された生物がほとんどである。救難信号の発信源であった廃棄スペースコロニー。外見が巨大なボトル瓶のようで、自力での航行能力を持つのが名前の由来である(模型のボトルシップからではない)。内部はいくつかのセクターに区分わけされており、エレベーターで移動が可能。公表されたデータでは、テラフォーミングの検証のために作られた巨大研究施設となっており、各セクターごとに様々な自然環境や生物圏の再現がされており大規模な惑星環境のシミュレーションを行うことが可能となっている。検証後に破棄されたとされ、コロニーを取り囲む暗礁宙域の正体はコロニーから漏れた高密度ガスである。だがデータとは異なり、何らかの理由で現在も稼動を続けており、所々機能不全には陥ってはいるもののコロニーの機能自体はいたって健全で、かつ異形のクリーチャーが多数徘徊している。事態の究明および生存者の発見・確保がサムスらの任務となっている。その正体は、銀河連邦軍の一部が生体兵器を違法に開発していた研究施設であり、軍事的利用が見込める生物の飼育や検証、戦闘能力の高いエイリアンのクローン培養、そしてそれらにサイボーグ化や遺伝子操作を施しての兵器化などを行われていた。研究を命じていた者たちの最終的な目的はスペースパイレーツを模した特殊部隊の設立であり、ゼーベス星人らのクローンのサイボーグ体、アダムがかつて提出した「メトロイド軍事化計画」の中止を説いたレポートを参考に作り出された凍結しないメトロイド、そしてそれらを制御するために作られたマザーブレインを再現した人工知能・MB(メリッサ)などの成果が既に完成していた。だが、人間を憎悪したメリッサが特殊部隊に反乱を指示したことと、クローン再生されたリドリーが施設中のクリーチャーを扇動・凶暴化させたことにより、施設そのものが本物のスペースパイレーツとその基地のような状況となってしまった。従来のシリーズ作品とは大きく異なる点が多いため一元的な比較・評価はできないが、『メトロイド』シリーズが人気の北米におけるウェブサイトでの品評は、高評価と低評価の両極端に分かれたものが多い。要約して述べると、ストーリー展開(前述したサムスの性格描写など)シンプルな操作性(爽快さと単調さのどちらで捉えられたか)、ゲームの進行システム(「システム」で述べたように謎解き・アドベンチャー要素の減少)など、目玉となった要素と従来作との差異がそのまま議論や賛否の対象となっている(詳しくはを参照)。なお備考として、日本における機関の品評としては、大手ゲーム雑誌『ファミ通』におけるクロスレビュー(編集者レビュー)では40点満点中35点で同レビュー最高ランクのプラチナ殿堂入り、Wiiチャンネル『みんなのニンテンドーチャンネル』の「みんなのおすすめ」(利用者アンケート)ではシルバーランク(投票点の平均が90~85点)など、高評価の方となっている。ゲーム序盤のアイスビーム獲得後に奥に進んだ後、再びアイスビームを獲得した部屋に戻っていた場合ゲーム後半のセクター3のとある一室において先に進むための扉が開かなくなるという不具合がある事が発表された。この不具合について任天堂は「セーブデータをコピーしたSDカードかセーブデータが入ったWii本体を送ってくれれば無償で改善して返却する。」としている。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。