明るすぎる劇団・東州（あかるすぎるげきだん・とうしゅう）は、戸渡阿見（ととあみ、本名：半田晴久）原作の短編小説を上演する劇団として、2007年5月に戸渡阿見によって旗揚げされた劇団。2012年からは一般財団法人東京芸術財団の主催で公演を開催している。2014年までは、全演目にカトリーヌ・ド・鈴木（鈴木弘子）のナレーションが使用されている。2015年からは、カトリーヌ・ド・鈴木（鈴木弘子）のほか、玄田哲章、池田昌子もナレーションをつとめている。親しみやすい、笑いを誘う大衆性演劇でありつつ、普遍的で今日的な問題をユーモラスに捉えた表現方法が用いられている。大衆演劇をコンセプトにしており、モーツァルトのオペラの原点もシェークスピアのオペラの原点も「大衆演劇から始まってる」とし、観客に楽しく見てもらい「面白かった」というなかに、普遍的な人間性や芸術が描かれているという演出である。劇団団長の戸渡阿見が、総合プロデューサー （監督）として原作、脚本、演出、衣装、音楽をすべて自ら行っている。”「16世紀のシェークスピア劇団の再来」との呼び声も高い”がキャッチフレーズ。劇団名の「東州」は戸渡のペンネーム「深見東州」に因んでいる。この舞台のクオリティの高さと並外れた面白さについては、この劇団ならではと定評がある。この劇団の笑いとは、笑い飛ばしたあとは、忘れてしまって跡形もなくなるというような軽薄な笑い、また爆笑に次ぐ爆笑というものではなく、どことなく可笑しくてついクスッと笑ってしまう、いわば「品格？」を持った笑いであると評価されている。観客は子供から高齢者まで幅広く年齢層を問わず受け入れられているという。役者のシュールなせりふや軽妙なダンスが魅力とされ、ギャグやパロディー、ダンスなど明るく先が読めない作風で、ファンタジー、SF、ラブストーリーなどの要素とも混在し、人間と"人間以外"とが当たり前のように共存する不思議な世界観が描かれている。2014年の定期公演では、新国立劇場に、初めて本物のリングが設置され、初日に初代タイガーマスク、ザ・グレート・サスケ、西村修が、2日目に三田英津子、ブル中野、山田敏代が、主人公とプロレスや異種格闘技戦を行うなどの演出も見られた。西村修は、「劇団の方々と目指す方向が融合した」とコメントしている。デイリースポーツ記者の今野良彦は、「演劇とプロレスのシンクロに、新たな芸術作品が誕生した」と評した。舞台転換時には、団長の戸渡阿見による、幕間パントマイムが行われる。パントマイムのパフォーマンスは底抜けに笑えるような面白さに満ちていると好評を博している。デイリースポーツ記者の今野良彦は、戸渡阿見が扮する東州チャップリンを、「喜劇王」と呼ばれたチャールズ・チャップリンの再来と評し、もし、無声映画時代に存在していれば、チャップリン、バスター・キートン、ハロルド・ロイドと並び、「世界の四大喜劇王」と呼ばれても不思議ではないと評した。2日間で、2,000人の観客で満席となった。ミュージカルとコンサートが融合した「ミュージオモ」と題し、団長の戸渡阿見が、ミュージオモの挿入曲と幕間の曲を合わせて23曲披露したDVDの内容は、HANDA.TV（インターネットテレビ)にて、放映されている。

出典:wikipedia