『歯止め』(はどめ)は、松本清張の短編小説。『週刊朝日』1967年1月6日号から2月24日号に、「黒の様式」第1話として連載され、1967年8月に短編集「黒の様式」収録の一作として、光文社(カッパ・ノベルス)から刊行された。1976年・1983年にテレビドラマ化されている。津留江利子の姉・素芽子は、T大をトップクラスの成績で卒業したエリート・旗島信雄に嫁いだ。しかしその翌年に素芽子は死んだ。青酸カリを服用した自殺とのことであった。江利子は、旗島信雄を見かけると、姉の自殺を思い出し、何とは無しに具合が悪かった。江利子の家は荒れていた。一人息子・恭太はいよいよ凶暴になってきた。大学受験が近づいているものの、部屋にはヌード写真が散乱し、精液の臭いが立ちこめていた。成績は急下降し、旗島のようにT大に合格できるとはとても思えなかった。留守中の恭太が心配ながら、親戚の結婚式のため、夫・良夫と長野県の田舎に行った江利子は自分を見つめる不気味な男の視線に気づく。江利子に訊かれた良夫は、その男・川棚重三の病的性欲の話をするが、目下変態性欲は母親のある手段で歯止めがかけられているというのだった。地獄に陥りつつあるわが家の風景が重なり、気の遠くなる江利子。しかし同時に、死ぬ前の姉の異変や、旗島信雄とその義母・織江の微妙な関係を思い出していた。改めて事情を調べる江利子の前に、旗島家の地獄風景が浮かび上がる…。1976年1月5日から1月30日まで、日本テレビ系列の「愛のサスペンス劇場」枠(13:30-13:55)にて、全20回の連続ドラマとして放映。「松本清張の歯止め」。1983年4月5日、日本テレビ系列の「火曜サスペンス劇場」枠(21:02-22:54)にて放映。視聴率18.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
出典:wikipedia
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