『THE WORKS OF TATSURO YAMASHITA Vol.1 –山下達郎作品集 Vol.1–』(ザ・ワークス・オブ・タツロウ・ヤマシタ・ヴォリューム・ワン やましたたつろうさくひんしゅうヴォリューム・ワン)は、2004年4月に発売された山下達郎通算4作目のファンクラブ通信販売アルバム。山下達郎が作曲家として他アーティストに提供した作品を集めた、ファンクラブ通販企画CD。山下はバンドのミュージシャンとしてスタートした当初、自分が将来どういう方向に進んでいくか考えもつかなかったという。いずれはレコード・プロデューサーを目指していたという事は機会のあるたびに語ってはいたが、それは音楽の世界の仕組みがわかりかけてきてからの事であって、最初は何がやりたくて音楽を始めたのか、今思い返してみてもあまりよくわからないという。それでも、バンドでの活動だけでは到底生活ができなかったため、コーラス、コマーシャル音楽、そして作曲、編曲など、あらゆる仕事をせざるを得なかったのだという。これらの仕事は一曲いくらという雇われ仕事で、山下にとっては現金収入を得る手段であると同時に結果的には、その後音楽業界で生きていくための修行の場ともなった。数年経つと、自身の側から売り込みを行わなくてもレコード会社のディレクターや音楽出版社のプロデューサーから作曲や編曲の依頼が来るようになった。本来シンガー・ソングライターである山下が他の人に曲を提供する場合、大別して二つの方向性があったとし、ひとつは歌謡曲の世界から作曲の依頼を受ける場合は、いわゆる大御所と呼ばれる作家によるヒット・シングルとは別の、アルバム中のアクセントやその歌手の新たなキャラクターの開拓といった要素を期待されるというもの。アン・ルイス等がそれにあたるとし、山下もそうした意図を汲んで作品を書いたという。もうひとつはロックやフォークといった、自身のフィールドに近いシンガーであれば、自分の色をより強く反映できるので、自分が歌うのと同じ視線で作れ、より愛着の深い作品が生まれるという。決して数は多くはないものの、こうした自分以外のシンガーやグループのために提供した作品たちをひとまとめにしてCD化したいという願望を以前から持っていた山下は実際、1990年半ばから実現に向けて何度か交渉をしてきた。しかしその度に「他社のカタログが混在するパッケージは許可できない」という不可解なものや「ファン・クラブの通販などという販売形式には興味がない」といった理由を含め、多くのレコード会社からマスター・テープの貸し出しを拒まれてきた。それが、レコード会社が不況になった辺りから官僚的な事も言ってられなくなったのか、構想十数年目にしてようやく実現の運びとなった。それでも、あきれるほど事務手続きの遅い会社や、以前には唯一許諾をくれたのに、10年の歳月で会社の体質が変わったのか、結局は貸し出しを拒んだメジャー・カンパニーなど、いくつかの障害を経つつも、企画をスタートさせてからCDの形を成すまで一年近くかかったという。とにかく今作は“第一集”として、未CD化や廃盤状態のものを最優先で編成したが、許諾等に手間取っているこの一年の間に、収録を予定していた数曲はCD化され発売されてしまったという。ただし、メジャー・カンパニーからリリースされる昨今のコンピレーションCDは、各社ともオリジナル・マスター・テープの第三者への貸し出しを渋るため、DATコピー使用でのリマスタリングを余儀なくされているケースがほとんどだという。そのためこのCDでは、山下自身がテープの移送に立ち会うことで、全てオリジナル・アナログ・マスター・テープからのデジタルへの変換および、リマスタリングで作成されている。CDには山下による解説および曲目解説が付けられ、各作品のレコード・ジャケットが掲載されている。CDは山下のオフィシャル・ファンクラブとオフィシャルサイトで購入可能。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。