『カウボーイ & エイリアン』(原題: "Cowboys & Aliens")は、2011年のアメリカ映画。2006年発売のグラフィックノベル『カウボーイ & エイリアン』の実写映画化作品である。1873年、アリゾナ準州、一人の男(ダニエル・クレイグ)が真昼の砂漠で目ざめた。男は記憶を失なっており、右腹に深い傷を負っていた。身につけているのはボロボロの下着と、左手にはまった奇妙な金属製の腕輪のみ。近くには見知らぬ女性が写った小さな写真が落ちていた。男は死に物狂いで腕輪を外そうとするが、どうしても外れない。そこに3人のならず者達が通りかかり、男が丸腰であるのを見て、追いはぎを行なおうとするが、逆に男は瞬く間に3人のならず者達を殺傷し、彼らの衣服、武器、荷物そして馬を奪う。『カウボーイ & エイリアン』はジョン・ファヴローが監督し、スコット・ミッチェル・ローゼンバーグによる同名のコミックに基づいている。プロジェクトは1997年にユニバーサル・ピクチャーズとドリームワークスがマリブ・コミックスの社長であったローゼンバーグのコンセプトの映画化権を買い取ったことから始まった。脚本家及び監督として、『ナッティ・プロフェッサー2 クランプ家の面々』を終える計画であったスティーヴ・オーデカークが雇われた。またローゼンバーグは『カウボーイ & エイリアン』やその他のマリブ・コミックス作品を映画化、テレビ番組化するためにプラチナム・スタジオズを立ち上げ、本作にはプロデューサーとして参加することとなった。1998年までにはオーデカークは『秘密兵器リンペット』をジム・キャリーと共にリメイクするために本プロジェクトから離脱した。2004年までにはコロンビア映画が映画化権を買い取ったが、同社は企画を始動させなかった。2006年、ローゼンバーグは『カウボーイ & エイリアン』をグラフィック・ノベルとして出版し、その翌年にはユニバーサルとドリームワークスが映画化に再着手した。2008年6月、ロバート・ダウニーJrを元北軍銃兵役で出演させるための交渉に入った。ダウニー・Jrは『アイアンマン2』を製作している際、監督のジョン・ファヴローに『カウボーイ & エイリアン』の話を持ちかけた。ファブローはプロジェクトに興味を持ち、そして2009年9月に監督として参加した。2010年1月、ダウニー・Jrは『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』への出演のために本作を降板し、代わりにダニエル・クレイグが主演することが決まった。ファヴローはジェームズ・ボンドとしてのクレイグの演技が「特別な妙技を持っている」と述べた。また彼は、クレイグを「彼はこのジェイソン・ボーンタイプであるが、その一方で人間味と弱さがある」と説明した。2010年4月、クレイグの競演にハリソン・フォードが決定した。ファヴローはキャラクターにはややコメディチックな要素があるアクションアドベンチャーの役に最適な俳優だったのでクレイグとフォードをキャスティングした。監督は俳優とその役を「歴史の感覚」を持つとして特にフォードとジョン・ウェインを比較した。『カウボーイ & エイリアン』以前にフォードの唯一の西部劇映画は1979年の『フリスコ・キッド』のみであった。オリヴィア・ワイルドが主役の一人として抜擢され、そしてファヴローはワイルドのキャラクターが映画のカギだと発言した。また、サム・ロックウェルは助演のドク役にキャスティングされた。そのキャラクターは元のスクリプトでは豪放なメキシコ人と設定されていたが、ファヴローと脚本家がロックウェルの映画に対する関心について知ると、彼らはそれを再創造して役割を拡大させた。ファヴローは自分の映画に出演することで知られるが、『カウボーイ & エイリアン』でそれをやると映画のトーンに影響を及ぼすと考え、今回はカメオ出演をしないことにした。エグゼクティブプロデューサーの一人であるスティーヴン・スピルバーグはスクリプトとアートワークを見るために監督と脚本家たちを訪ねた。彼はファヴローにクラシック西部劇映画を提供した。またスピルバーグは、数作の西部劇映画の私上映会に監督と脚本家を招待し、適切なものの作り方のライブ解説をした。その映画は『駅馬車』、『荒野の決闘』、『砂塵』である。映画は10年のあいだにいくつかのスタジオの下でプロジェクトが開発され、オーデカークをはじめとする複数の脚本家が異なる脚本を執筆した。ほかの脚本家はデヴィッド・ヘイター、トーマス・ディーン・ドネリー、ジョシュア・オッペンハイマー、ジェフリー・ボーム、トンプソン・エヴァンス、クリス・ホーティである。ユニバーサルとドリームワークスが再度手を組んだ2007年、ホーク・オストビーとマーク・ファーガスが雇われた。2009年、オストビーとファーガスの後任にアレックス・カーツマン、ロベルト・オーチー、デイモン・リンデロフが選ばれた。カーツマンとオーチは『捜索者』などのアメリカの西部劇映画を鑑賞し、研究した。オーチは、「最初の草稿は多彩なジョークがあり愉快で大雑把で、そして次稿では非常にシリアスになった。あなたはSF映画と西部劇映画が自然に交わるポイントを見つけるまで、両極端とトーンの間で少し揺れ動きます。」と述べた。主要撮影は2010年6月30日にニューメキシコ州アルバカーキで始まった。ロケ地の一つとして、『ミッシング』、『3時10分、決断のとき』、『シティ・スリッカーズ』、『ヤングガン』、『ローン・レンジャー』などの西部劇映画で「The White Place」として知られるブラザ・ブランカで撮影された。撮影は9月30日に完了した。クレイグ演じるキャラクターが馬から宇宙船に飛び移る場面は、アメリカの西部劇映画で多く見られるカウボーイが列車に飛び移る場面を参考にして撮られた。ファヴローは場面が1981年の映画『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のトラック追う場面を参照してると述べ、さらに同様の場面が1939年の映画『駅馬車』にも存在したことに注意し、「私たちは絶えずルーツを遡って参照している」と発言した。オーチとカーツマンが製作した『スター・トレック』での仕事に基づき、スコット・チェンブリスが美術監督として雇われた。視覚効果はインダストリアル・ライト&マジックが作り上げ、ロジャー・ガイエットが視覚効果スーパーバイザーを務めた。本作は3Dでは公開されない。ドリームワークスが3D化を持ちかけたが、ファヴローは西部劇はフィルムだけで撮るべきであると述べ、興味を持たなかった。「それは白黒で撮影し、着色するようなものだろう」と彼は結論付けた。2011年7月23日にサンディエゴのコミコン・インターナショナルで初公開された。7月29日にはアメリカ合衆国とカナダの映画館で一般公開された。ファヴロー監督の作品がIMAXで公開されるのは『アイアンマン2』に続いて2度目である。公開初日となる2011年7月29日金曜日の興行収入は約1308万ドルであり、約1326万ドルの『スマーフ』に次いで2位であった。週末3日間の興行収入は3643万ドルであり、3561万ドルの『スマーフ』を抑えて1位であった。批評家の反応は賛否様々で、Rotten Tomatoesでの支持率は177個のレビューで45%、Metacriticのスコアは50となった。の調査による平均評定はBであった。
出典:wikipedia
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