『愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎』は、ドイツ文学者、ヨーロッパ史学者の小宮正安の著書である。2007年9月集英社新書ヴィジュアル版で出版された。14世紀のフランチェスコ・ベトラルカに始まる、イタリアの書斎といろいろな文物の収蔵室、研究室をかねる部屋、「ストゥディーオーロ」(studiolo)が各国に広まり、変貌してドイツ語で「ヴンダーカンマー」(Wunderkammer:「不思議の部屋」)とか「クンストカンマー」(Kunstkammer:「人工物の部屋」)、「クリオジテーテン・カビネット」(Kuriositatenkabinett:「珍品蒐集室」)とよばれるものが作られた。美術品、貴重品のほかにある種のまがいものまでが当時の権力者たちによって集められ展示された部屋である。ヨーロッパに残るヴンダーカンマーの展示物とそれにかかわった人々を紹介しながら、16世紀から近代がまでのヨーロッパの精神を見ようとした書籍である。紹介されるヴンダーカンマーの蒐集品はアンブラス城、ザルツブルク大聖堂博物館、フォルヒテンシュタイン城などのものであり、蒐集にかかわった人々としてフェルディナント2世(1529-1595)、ルドルフ2世(1552-1612)、アタナシウス・キルヒャー(1602-1680)、ウリッセ・アルドロヴァンディ(1522-1605)、フェルディナンド・コスピ(1606-1686)、アウグスト2世(1670-1733)、フレデリック・ルィシュ(1638-1731)などである。
出典:wikipedia
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