李（り しん、イ・チョン、1936年4月23日 - ）は、李王家の一族で、日本の元公族。雲峴宮の第4代宗主・李公の長男。母は朝鮮貴族朴泳孝侯爵の孫娘・朴賛珠。李公は祖父、純宗は大伯父、李王垠は大叔父、李鍵公（桃山虔一）は伯父、李海は叔母、李源は従弟である。東京市の李公邸で誕生する。1942年、公族の身分で学習院に入学した。1945年8月6日、広島に置かれた第二総軍の教育参謀中佐であった父・が原子爆弾に被爆し、薨去した。間もなく終戦により公族の身分を失い（身位喪失）、母・弟と共に韓国・ソウルにある雲峴宮へ移り住んだ。その後、京畿高等学校を経て、アメリカ・テネシー州ノックスビル・カレッジに留学した。弟の李淙もソウル大学を経てブラウン大学大学院へ留学したが、1966年に現地で交通事故死している。1992年、雲峴宮をソウル市に売却、1994年には高祖父である興宣大院君の影像をはじめとする皇室遺品など100点余りをソウル市に寄贈した。2005年に元李王世子で全州李氏当主の李玖が子女なく死去し、李王家の宗家が断絶した。伯父である桃山虔一（1990年没）の遺族は桃山または母方（実母あるいは養母）の姓を名乗り、全員が日本国籍であったため、は韓国・朝鮮籍を持つ人物の中では唯一、王公族の身位を有していた、李王家の嫡流・当主に最も近い立場となっている。しかし、自身は大韓帝国皇室が関連した行事には一切出席せず、「大韓皇帝」の位についても請求していない。そのため現在、祖父の庶子やその子たちにより皇位請求権（李王家当主の地位）が争われている。

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