『CSI:科学捜査班』(CSI かがくそうさはん、)は、アメリカ合衆国のテレビドラマ(海外ドラマ)シリーズ。CBS系列で、2000年10月6日に放送開始。シーズン15で終了。日本では、WOWOW、AXN、Dlife、およびテレビ東京系列などで放送。製作総指揮はジェリー・ブラッカイマー。主題歌はザ・フーの「Who Are You」。そもそも米国の警察組織では、科学捜査を行う鑑識のチームが実在しているのは他の多くの国と同様である。しかし、このドラマの舞台となるCSI(Crime Scene Investigation = 邦題 科学捜査班)なる名称のセクションはこのドラマ以前には現実には存在していなかった。完全にTVドラマ用のフィクションであった。また、警察内部でもこのような地味ともいえる職種を志望する人員は極めて少数であり、常に人手不足という問題を抱えていたと言われる。ところが本作の大ヒットにより、多くの人がCSIは警察に実在する組織と誤認、ここに就職したいとの志望者が殺到した。そこで各警察署でも科学捜査を行うセクションを独立させ、CSIと命名した、とのことである。そして、このドラマの世界的ヒットにより、各国の警察も米国と同様に組織改編を行ったと言われている。TVドラマの影響力が現実の科学捜査の進展に大いに寄与しており、フィクションであるドラマが現実を動かした好例の一つと言える。本作の概要は、華やかなカジノを中心に人々の欲望が渦巻く街・ラスベガスを舞台に次々に起こる難事件を、科学捜査班(CSI = Crime Scene Investigation、正しくは鑑識班)が最新科学を駆使して、現場証拠から犯人及び犯行過程を解明していく。必ずしも事件が全て解決する訳ではなく、解決しても後味の悪い結果になる場合もある。また、各話のエンディング部分で、後日譚などのエピソードが描かれることなく、いきなり終わってしまうことが多いのも特徴である。基本的には1話完結であるが、特定の犯罪者が複数のエピソードあるいはシーズンにまたがって登場することもある。主人公に相当するキャラクターが1人おり、シーズン1第1話からシーズン9第10話まではウィリアム・ピーターセン演じるギル・グリッソムが、シーズン9第11話からシーズン11最終話まではローレンス・フィッシュバーン演じるレイモンド・ラングストンが、そしてシーズン12第1話からはテッド・ダンソン演じるD・B・ラッセルが主人公格としてストーリーを牽引している。一方、チーム全員で1つの事件を捜査することもあれば、1エピソードごとに複数の事件をチーム分けで担当することもあるため、必ずしも主人公格のキャラクターばかりに焦点が当たるわけではない。犯罪捜査を軸としつつもチームの人間関係や捜査官個人にスポットが当たることもあり、特定の捜査官を中心に描かれるエピソードでは、他のキャラクターの出番が少なかったり、全く登場しないこともある。役職名に関しラスベガスのみ「主任」という呼称が使用されているが、chiefという台詞を誤訳したと思われる。正確には「LABO(Laboratory)director」という役職名「管理者・責任者」を指し警部とは同格にあたるポジションのため、以降のマイアミ・ニューヨークでは「チーフ」と日本語訳が改められている。※マイアミのホレイショが警部補であり課長職に相当するセットや小道具の全ては、実際の捜査で使用する本物を用意し、リアリティの追求に余念が無い。このような芸当が可能なのはアメリカのテレビ番組制作における予算が潤沢なためである。また、現実の犯罪捜査で鑑識班が捜査班として、尋問や逮捕あるいは捜査などの刑事の仕事をすることは有り得ない(彼らは警察官ではなく技官)。番組中CSIチームが使う捜査用車両は番組開始当初はシルバーの二代目ジープ・グランドチェロキーだったが、第1シーズン中盤から青の二代目シボレー・タホ、第2シーズンからタホの姉妹車である青(第6シーズンからシルバー)の二代目GMC・ユーコンデナリ、第7シーズン第3話からシルバーの三代目ユーコン、第8シーズン第13話から黒の三代目ユーコンのハイブリッド仕様に乗り換えている。全米では、『ER緊急救命室』、『フレンズ』を抜いて視聴率No.1になり、その好調さを示すように『』、『』と2作のスピンオフ作品が発表されている。また、第31回 People's Choice Awards(アメリカ映画俳優組合賞)にてフェイバリット・テレビ・ドラマシリーズで受賞、キャサリン役のマーグ・ヘルゲンバーガーがフェイバリット・テレビ・スター女優賞を受賞した。また主演のウィリアム・ピーターセンの2008年時点での一話あたりのギャラが60万ドルであり、これは全米のプライムタイムのドラマで最高額であった。シーズン1から平均視聴者数は2000万人超えを記録、通算100話目となるシーズン5第8話「第三の性」(原題 "Ch-Ch-Changes")では、シリーズ最多となる3146万人の視聴者数を記録した。このシーズン5ではスピンオフ2作も出揃い(マイアミ編はシーズン3、ニューヨーク編はシーズン1)、第1話の視聴者数が週間視聴者数ランキングでそれぞれ1位、2位、5位を記録、3作全てが大ヒットを記録した。シーズン5の視聴者数は平均で2626万人であり全シーズンで最多となった。一方、これ以降視聴者数は緩やかに減少し、シーズン8では平均視聴者数が2000万人を割り込んだ。シーズン12第20話「殺しの衝動」(原題 "Altered Stakes")では、1話あたりの視聴者数が1000万人を割り込むなど、その勢いには陰りが見えている。なお、マイアミ編は2012年5月にシーズン10でファイナルを迎え、ニューヨーク編は2013年5月にシーズン9をもって放送を終了した。2013年時点では、CSIシリーズの中で放送が継続しているのは本作のみとなっていたが、新たなスピンオフ作品として『(英題:CSI: Cyber)』の放送が発表された。主演はパトリシア・アークエット。『CSI:サイバー』の舞台はクアンティコのFBIの話となる。なお、本シリーズに関しては2015年2月にシーズン15で終了、最終話は2時間のテレビ映画になることが決まっている。また、ラッセル役のテッド・ダンソンが『CSI:サイバー』に本番組と同じ役でレギュラー出演することも発表されている。しかし、その『CSI:サイバー』も視聴率が伸び悩んだため第2シーズンで打ち切りとなり、これによって2016年3月で16年間続いてきたCSIシリーズは終焉を迎えることとなった。現実の捜査では、DNA鑑定や遺体の毒物検査の結果が判明するまでに数週間から数ヶ月かかるのに対し、劇中では数時間程度で結果が出るという違いがあり、実際の捜査手順からかけ離れているとの批判が存在する。また、アメリカでは人気番組であるCSIを見た陪審員が、現実とかけ離れた証拠の基準を抱くようになり、たとえ複数の目撃証人がいても、科学的証拠なしでは有罪判決を拒否するようになる傾向があると指摘する検事や法学者も存在する。他にも劇中で行われる高度な科学捜査を一般に広めてしまうことで、犯罪隠蔽の巧妙化を招くのではないかと不安視する声もある。この意見はドラマ内でも取り上げられ、記者がグリッソムにその質問をするシーンがある。本作は放送が10年以上に及ぶ長寿作品ということもあり、レギュラーはもちろん、その他の出演者の入れ替えも随時行われている。レギュラー出演者については、シーズン1第1話の時点では5人であったが、シーズン3以降は8人になった。その後、シーズン7からシーズン12までは、シーズンの途中あるいは節目で必ずレギュラー出演者に変動が生じていた。シーズン14の時点では、レギュラーは11人と当初の倍以上に増えている。なお、シーズン1第1話から継続してレギュラー出演していたのは、ブラス警部役のポール・ギルフォイルのみである(シーズン14をもって降板)。以下に、出演者の変遷がメディアの話題となった事例を記す。2004年、ギャラ交渉のもつれによってサラ・サイドル役のジョージャ・フォックスと、ニック・ストークス役のジョージ・イーズの降板が発表された。後日、制作側との和解によって二人の降板は取り消されたが、2007年の契約更改でジョージャ・フォックスの更新は行われず、彼女は第8シーズンで番組を一度降板した。また、ジョージ・イーズは2013年には自分のキャラクターの方向性に不満を抱き番組脚本家と口論となり、一時降板させられるという騒動も起こしている。また、ジョージに関しては第15シーズンで降板すると伝えられている。2015年9月の最終話にはエリザベス・シュー共々出演しない。2008年、ウォリック・ブラウン役のゲイリー・ドゥーダンが契約の更新を断り降板すると発表された。発表から約半月後にゲイリーが複数の薬物所持で逮捕。降板の理由に関してさまざまな憶測が飛び交った。2008年、ギル・グリッソム役のウィリアム・ピーターセンが第9シーズンを最後に番組を降板することが発表された。一部では「マイアミ」「NY」などスピンオフ化の方向性に不満を持ったと噂されたが、降板後もピーターセンはエグゼクティブ・プロデューサーとして番組の製作に関わっている。2009年、ジョージャ・フォックスがシーズン9にゲスト出演。その後、彼女はシーズン10にも出演し、シーズン11からは再びレギュラーとして出演している。本項では、2015年2月までのシーズンに関してシーズン数及び話数を、2015年9月の最終回に関しては最終回と記述する。CSIは早番・遅番・夜番の三交代制。なおアメリカ合衆国の警察の勤務シフトは一般に24時間を8時間ずつ3分割(09時〜17時、17時〜01時、01時〜09時)しての交代制で、1週間同じシフトをこなして新シフトへ移る方式である。しかし番組中では週が変わってもシフトが変わることがないようである。シェイマス賞受賞作家で、映画『ロード・トゥ・パーディション』の原作者として知られるマックス・アラン・コリンズによるノベライズが、角川文庫より刊行されている。いずれの作品も、登場人物等の設定のみをドラマシリーズから引き継いだ、オリジナル小説。ゲームロフトの運営するゲームロフト シネマにて公式モバイルゲームが2008年3月31日からiモード用、2008年4月17日からYahoo!ケータイ用、2008年7月11日からEZweb用に発売されている。対応機種は限られている。同ドラマの制作者の1人であるアンソニー・ズイカー氏によるオリジナルシナリオ。
出典:wikipedia
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