『ザ・シェフ』は、剣名舞原作・加藤唯史作画による日本の漫画、またそれを原作としたテレビドラマである。本項では続編の『ザ・シェフ-新章』『ザ・シェフ・ファイナル』『ザ・シェフALIVE』についても記す。本作は、1985年から『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)で連載された。単行本は全41巻が刊行されている。愛蔵版は全10巻が刊行された。2004年からは『別冊漫画ゴラク』にて続編の『ザ・シェフ-新章』が連載された。単行本は全20巻が刊行されている。なお、新章以後は剣名は原案とのみ表示され、加藤が原作も含めて制作している。2012年9月より『別冊漫画ゴラク』にてシリーズ最終章を謳った『ザ・シェフ・ファイナル』の連載が開始され、2013年10月号をもって完結した。単行本は全1巻が刊行されている。2014年、「ゴラク50周年プレミアム特別企画」として『週刊漫画ゴラク』6月6日号より『ザ・シェフALIVE』が3週連続集中連載された。その後も『ALIVE』は2015年の時点では断続的に掲載されている。法外な報酬を受け取る、臨時雇い専門のニヒルな天才シェフ・味沢 匠(あじさわ たくみ)を主人公とする料理漫画である。連載初期の味沢は髪型、服装、法外な報酬を要求する点などが、手塚治虫の「ブラックジャック」のオマージュとなっており、作者の剣名自身が本作について「ブラックジャックを料理漫画でやってみた。」と表現している。本質はヒューマンドラマであり料理を通した人間模様を追求した内容となっている。通常の料理コミックと違い、それほど料理それ自体のレシピを専門的に紹介することはなく、料理自体は単に食べた人間が「うまい」と喜ぶ程度でまとめている。むしろその料理を作る土地やそこにいる人間にストーリー性を持たせている。味沢が、登場人物によって繰り広げられる数多くのトラブルに巻き込まれたり、時には人生相談を受けたりして解決に当たることもある。例えば、等である。こうしたことから味沢は料理人のみならず、カウンセラーとしての側面も持つ。連載も後半を過ぎると味沢の風貌からはモデルとなったブラックジャックの影は薄れ、高額な報酬に関する依頼人との交渉や決裂等もほとんど描かれる事が無くなる。ドジばかりやって味沢に手を焼かせていた弟子の太一も腕を上げて味沢の下を離れて独り立ち、過去に全く関係のない別々のエピソードでそれぞれ複数回登場していた人物同士の出会い、男女の交際等も描かれる等、エピソード自体は相変わらず一話完結式ながらストーリーは徐々にまとめに入って行ったが、特に最終回的なエピソードは描かれず単行本は全41巻で終了となった。その後10年の時を経て2004年より「ザ・シェフー新章」の連載が始まるが、原作者である剣名舞は、自身のホームページにて、「この作品についてのコメントは控えさせて頂く。」と記述しており、自身は関与していない事を示唆している。「新章」でも基本的な構成は変わらないが、旧作の登場人物は一部を除き登場しない。旧作で何度か登場した「帝都ホテル」は、総料理長が下村信介からその弟子の緒島に変わっており、終盤ではまた料理長が変わっている。味沢自身も旧作とは性格が変わり、旧作中盤以降では見られなくなったコミカルな言動もよく見せるようになる。旧作からの年月の経過も踏まえて、一部エピソードでは味沢の料理を「古い」と断じる人物も出て来た。「ファイナル」ではそれまでと一転して、味沢に敵愾心を向け、仕事を奪ったり妨害する乾左千夫との確執がメインとなる。地名、建物名、社長名、会社名等で「久輪遠」がよく用いられた。新章でも病院の名で登場。単行本14巻「インパクト」で西会長という人物のモノローグに、以前味沢の料理に衝撃を受けたコマの描写があるが、該当の話は当時『別冊漫画ゴラク』で連載されていた「包丁無宿」の作者たがわ靖之との共作『味沢匠vs暮流助』で、包丁無宿の主人公である暮流助と味沢が競演しており、単行本・愛蔵版ともに収録されておらず欠番扱いになっている。長らく単行本化される事がなかったが、2015年冬に発売されたGコミックス『ザ・シェフvs包丁無宿』にて、変則的な形ではあるが初めて単行本化された。なお、ザ・シェフ本編では「包丁無宿」の敵組織と同名の「大日本料理会」(会長の名前も歌川)、その後継組織として「全日本調理士会」が登場するエピソードがある。また、愛蔵版3巻には、単行本全41巻の最終エピソードである「鯨獲りたち」の後に、単行本版未収録のエピソードが3話(『バリア』『再興』『青雲』)収録されている。1995年10月21日から12月16日まで、日本テレビ系でテレビドラマ化された。東山紀之主演。全9話。設定やストーリーはテレビドラマ独自のものへ変更されている。「料理界のSFドラマ」と名乗り、常識外れな展開となっていた。
出典:wikipedia
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