五進法（ごしんほう）とは、5 を底（てい）とし、底およびその冪を基準にして数を表す方法である。五進記数法とは、5 を底とする位取り記数法である。慣用に従い、通常のアラビア数字は十進数とし、五進記数法の表記は括弧および下付の 5 で表す。五進記数法で表された数を五進数と呼ぶ。表記には 0, 1, 2, 3, 4 の 5 個の数字を用いる。右端あるいは小数点で 1 の桁を表す。数字の意味する数は、左に 1 桁ずれると 5 倍になり、右に 1 桁ずれると 1/5 になる。(11) という表記において、左の「1」は五を表し、右の「1」は一を表し、合わせて六を表す。五進表記では、(20) は 10 (2×5) を、(32) は 17 (3×5 + 2) を、(100) は 25 (1×5) を意味する。実際には五進記数法が用いられることは少ない。他の進法の内部に五進記数法が含まれることはある。例えばそろばんやローマ数字は十進法の内部に五進法を持っており、二五進法と呼ぶ。ローマ数字では I が 1、V が 5、X が 10、L が 50 である。8 は VIII と書き、70 は LXX と書く。同様に、マヤ文明の数字は二十進法であるが、内部に五進記数法を含んでいる。点が 1、横棒が 5 を表し、組み合わせて 1 から 19 の数字を作る。五進命数法とは、5 を底とする命数法である。五進法は片手の指の数に由来する。自然言語で五進命数法の数詞を持つものは少ない。完全な五進法はオーストラリアのグマチ語 (Gumatj) でのみ見出されている。以下にグマチ語の数詞を示す。五進法を含む十進法はウォロフ語やクメール語、五進法を含む二十進法はナワトル語に見られる。

出典:wikipedia