丹波山村(たばやまむら)は、山梨県北都留郡にある村である。山梨県ではあるが、当村と甲府など国中地方とを結ぶバス便は存在しない。代わりにJR東日本青梅線奥多摩駅から当村を結ぶバスがあるため、生活圏は山梨県よりも東京都に属しており、東京都水道局が管理する水源涵養林(東京都水源林)を有することから、村内に東京都水道局水源管理事務所が存在し、他県の行政機関が並存している。また山梨県の自治体でありながら、固定電話の市外局番0428は、南隣の小菅村と共に青梅MA(単位料金区域)である。位置・規模の点から平成の大合併の際に隣の小菅村と共に合併話が具体化しなかったが、最近では甲州市との合併構想が持ち上がっている。村中心部を流れる丹波川が注ぐ奥多摩湖が東京都の水源となっている関係から、下水道普及率は平成26年度末現在で96.1%であり、この数字は山梨県内第一位となっている。山梨県の北東部県境、北都留郡の北西端に位置し、関東山地の南東部にあたる。村域の大半が山林地帯で、秩父多摩甲斐国立公園に属する。多摩川上流支流で奥多摩湖へ東流する丹波川(たばがわ)が渓谷をつくる。国道411号(青梅街道)が平行し、流域沿いの河岸段丘上や傾斜地に集落が点在。丹波山地区には公共施設があり村の中心となっている。荒川水系と多摩川水系の分水嶺である標高2000m級の秩父山地を境に埼玉県や東京都と接し、南は標高1000m級の大菩薩山系の支脈妙見鹿倉尾根を境に小菅村と接し、西は大菩薩嶺を境に甲州市に接する。村域にある秩父山地の山では飛竜山(大洞山)の2077m、大菩薩連嶺の山では大菩薩嶺の2057mが最高地点で、最低地点は東端の鴨沢地区で535m。丹波川流域には、高尾遺跡など縄文時代の遺跡が見られる。中世には小菅氏により寺院建立が行われており、天正年間には郡内領主小山田氏の支配が見られ小菅村と同じ行政単位で、文禄検地で分割される(『甲斐国志』)。谷村藩領を経て天領となる。国中方面から奥多摩へ向かう甲州道中の裏街道であった青梅往還は大菩薩峠を越えると分岐し、村域には丹波山通が通り丹波宿があった。近世には都留郡に属する。戦国期から江戸時代初期にかけて、丹波川上流の黒川金山(鶏冠山)での金鉱採掘も行われていたが、住民の生業は焼畑による農業の他は主に山稼ぎであった。延享2年(1745年)には入会権を巡り国中10ヶ村(現:甲州市塩山)と山境争論が起こり、幕府裁定で入会地を獲得する。しかし、1881年(明治14年)には山林は官収される。近代には交通機関も発達し、生業も養蚕をはじめ、コンニャクやワサビ(丹波ワサビ)の栽培、製炭、旅宿営業など多様化する。1889年(明治22年)には一部の山野を国から買い取って再び入会権を獲得する。しかし、多摩川上流の山林が乱伐され荒廃すると、東京府は水源涵養林確保の為、1901年(明治34年)に丹波山御料林の払い下げが宮内省(現:宮内庁)に申請され、一定の補償を条件に入会権を放棄し、御料林は東京府に移管され、営林事業を開始した。1909年には東京市によって水源林を直接管理運営する事を目的として当時の東京市長の尾崎行雄がこの地を訪れる。そして1910年(明治43年)営林事業は東京府から東京市に移管される。その後も山林は水道水源林経営の為、東京市に買収されていく。現在、この山林は東京都水道局の水源涵養林(東京都水源林)となっている。村には欠かせない唯一の公共交通機関で、補助金を受けながら運行している。東京都方面への交通は確保されているが、隣の甲州市や県都である甲府市へは自動車、オートバイ等を所有していない場合は、当村より西への公共交通機関がないため遠回りの長時間移動を強いられる。かつて、1972年までは奥多摩駅から現在の奥10系統の終点である丹波停留所より西、柳沢峠を経て塩山駅までの路線バスが存在していた(当時の運行事業者は西東京バスと山梨交通の共同運行)。現在、甲州市営バス(山梨交通が委託運行)が塩山駅から村境の落合まで土日のみ2往復している。なお、南隣の小菅村とを直接結ぶバスも存在しないため、事実上公共交通機関のみでは、先述のバスで東京都奥多摩町を経由しないと他の県内の自治体に行くことができない。だが、隣接する小菅村では2014年11月17日に松姫バイパスが開通した事により大月駅発着のバスが運行を開始した為、奥多摩経由でバスを乗り継ぐ事になるものの、県内の鉄道駅へのアクセスが比較的容易になった。丹波山のささら獅子は角兵衛流の伝統的な三匹獅子舞で、7月中旬に行われる。1979年(昭和54年)3月31日には由来書とともに県無形民俗文化財に指定。また、雲取山の青岩鍾乳洞は県指定天然記念物。郵便番号は以下の通りである。兵庫県にある篠山市・丹波市に「丹波山」はあるが、当村とは一切関係がない。
出典:wikipedia
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