『ナイツ』(正式名称:"ナイツ NiGHTS into Dreams...")とは1996年7月5日、ソニックチームの製作でセガ(後のセガゲームス)より発売されたセガサターン用ゲームソフト。独特でファンタスティックな夢の世界を、心地良いメロディの中で縦横無尽に飛び回り、悪夢の支配から自分たちの夢の世界を守る物語。作品の音楽や登場キャラクターは、後に発売されている『ソニックアドベンチャー』や『ファンタシースターオンライン』などでも度々使用されている。楽しい夢の世界、ナイトピアを消滅させ、夢の世界を悪夢の世界ナイトメアにしようとする「ワイズマン」が突如として生まれ、彼によって人々の夢は悪夢によって支配されつつあった。ワイズマンは自分の片腕としてファーストクラスのナイトメアンであるナイツとリアラを作り出すが、ナイツはその自由奔放な性格と、彼を快く思わないリアラの悪計によって夢の狭間「イデアパレス」に監禁されてしまう。ナイツは「イデア」があればイデアパレスから極短い時間開放されるため、勇気のイデアを持つクラリス(もしくはエリオット)とデュアライズ(同化)しナイトメアンから奪われたイデアを奪い返してナイトピアを平和な世界にしようと持ちかける。夢の世界ナイトピアの住人。ゲーム中ではステージのそこかしこにいるが味方でも敵でもない。詳しくは後述の「#「A-LIFE」システム」を参照。ゲームの敵キャラクターであるナイトメアンは、ナイトメアマスター、ファーストレベル、セカンドレベル、サードレベルの4種類に分けられる。ファーストとセカンドは各ステージのボス、サードは雑魚キャラクターである。ナイツとデュアライズしている状態では様々なアクションが可能。プレイヤーはエリオット、もしくはクラリスとなってそれぞれの夢の世界「ナイトピア」に降り立つところからゲームが始まる。ステージ開始当初は人間の姿であり非力だが、イデアパレスに幽閉されているナイツとデュアライズすることで飛行能力を得ることができる。ゲームの目的は主人公たちの表の夢の世界「ナイトピア」で敵キャラクターに奪われてしまったイデアを取り戻し、悪夢の元凶である「ナイトメア」(ボスステージ)へ移動してそこにいるボスを倒すことである。なお、ボスを倒す条件や方法はどれも異なる。基本的にはナイトメアン自体に触れてもダメージは受けないが、ナイトメアンの攻撃を受けるたびに制限時間が5秒減ってしまう。ゲーム開始当初は必ず「ナイトピア」でゲームが開始する。ナイトピアとはクラリスとエリオットの楽しい夢の世界で、この世界は意識の象徴であるイデアによって形成されているという設定になっており、明るく美しい世界である。イデアはプレイヤーの周囲を飛び回る光の球体として表現され、純粋をあらわす「ホワイト」、成長をあらわす「グリーン」、知性を現す「ブルー」、希望を表す「イエロー」が存在し、プレイヤーは最初からその全てを持っているが、ものの数秒も経たずにナイトピアに進入して来たナイトメアの住人「ナイトメアン」に奪われてしまう。イデアが無くなればナイトピアは消滅し、夢の世界はナイトメア(悪夢)になってしまうが、直前に忘れかけていた勇気を現す「レッド」のイデアを取り戻し、ナイトピアの世界を守るために戦うという物語である。プレイヤーは「勇気のイデア」を媒体にナイツとデュアライズし、他のイデアを再び取り戻すことになる。マップは一つの小さな箱庭の世界で作られている。画面は3Dだが実際の動きは2D横スクロール(一部ステージギミックによる例外あり)で、コースはイデアパレスをスタート / ゴール地点にして、マップをぐるりと周回する形になる。コースは1つのステージに4つ存在し、コース1に捕らわれたイデアを奪還しイデアパレスに奉納するとコースが切り替わり、次はそのコース(コース2)のイデアを奪還し……といった形でゲームが進行する。また、デュアライズ中は画面上部に「残り時間」が表示される。残り時間とはナイツとデュアライズできる時間(秒)である。これがゼロになるまでにイデアをイデアパレスに奉納できないと、デュアライズが解けてエリオットもしくはクラリスの姿に戻ってしまう。なお、デュアライズが解けた状態でもイデアを開放することは可能であり、後述する「イデアキャプチャー」からイデアを取り戻せば再びナイツとデュアライズすることができる。これらの要素のためナイトピアでゲームオーバーになることはめったにない。こうした要素の都合上、ナイツは旧来の「アクションゲーム」というよりも、ある種「レースゲーム」的な感覚を覚える者も多い。なお、残り時間はイデアをイデアパレスに奉納すると120秒(固定)にチャージし直される。イデアを取り戻すのに敵を倒すという行為を必要とはしていないのも本作の特徴である。イデアは「イデアキャプチャー」と呼ばれる機械に取り込まれている。このイデアキャプチャーを破壊するには、ステージに散らばっている「ブルーチップ」を持っている状態でイデアキャプチャーに入るとダメージを与えることができ、20個のブルーチップをイデアキャプチャーに開放して破壊すれば、イデアキャプチャーからイデアが出てきてナイツの周囲を飛び回り始める。イデアの開放は人間時でも可能であり、人間時はナイツの時とはまた違い3次元的な動きが可能で制限時間は無いが、ゲームオーバーのリスクやナイツの状態よりも移動速度に劣り、またスコアが格段に減るなどのデメリットが存在するためハイスコアを狙うことができない。こうして4つ全てのイデアを取り戻すとプレイヤーは「ナイトメア」へと旅立つことになる。イデア奪還時にはそのときの残り時間に応じたボーナススコアが加算され、その後イデアをイデアパレスに奉納するまでの間、全ての取得スコアが2倍になるボーナスタイムに突入する。ナイツの状態の時ならばイデアを取り戻した後もイデアパレスに奉納せずに通り越せば、もういちど同じルートを周回することが可能である。この時、イデアパレス通過前に取ったブルーチップやリングなどのアイテムなどが復活しており、それらを取れば再びスコアとして取得できる。その際、アイテムを連続で取ったり、「リング」に連続で通ると(リングは一度通ると消滅する)「リンク (Link)」となり、スコアにさらにボーナスが入り、スコアが高ければ高いほどイデア奉納時に出されるランクも高くなる。コース終了時には、スコアに応じたランクが表示される。このランクはラップごとに記録され、最高ランクは「A」となっている。しかしスコアは人間に戻ってしまうと非常に下がってしまうため、いかに限られた時間内で多くのスコアを得るかがポイントである。特に、高いランクを得ようとした場合、イデアキャプチャー破壊 - そのまま奉納のルートではE - Cランク程度が限界のため、それ以上のランクを得るには必然的に周回を繰り返す必要がある。つまり、短い時間でより早くイデアを奪還し、より多くリンクし、より多く周回を繰り返すことで、スコアをより高くし、ランクを上げるというのがこのゲームの目的である。しかし欲張りすぎると時間切れでデュアライズが解除されてしまうため、その辺りのさじ加減も重要である。なお、イデア解放までにかかる時間はスコアに大きく影響するが、イデア解放後にイデアパレスに奉納するまでどれだけ時間がかかっても、スコアに影響はない。ナイトピアでは時間切れでデュアライズが解除される事はゲームオーバー(このゲームでは「ナイトオーバー / night.over」と呼ぶ)ではない。出現するアラームエッグ(卵の形をした目覚まし時計)に捕まってしまうことでゲームオーバーとなる。このアラームエッグは比較的動きが遅いため、そう簡単につかまることはなく、地面から浮いた足場には上ることができないため、少し気をつけていれば捕まることはまずない。また、アラームエッグはナイツとデュアライズしている状態では出現しない。ナイトメアでは巨大な敵「ナイトメアン」と対決することになる。ナイトメアンはクラス分けされており、ここで戦うこととなるナイトメアンは、ナイトピアに登場する小型のサードクラスのナイトメアンよりも強力な「セカンドクラス」、もしくは「ファーストクラス」のナイトメアンである。ナイトメアのナイトメアンのほとんどは巨大な身体を持ち、多様な攻撃でナイツを苦しめる。ナイトメアでの時間切れは即刻ナイトオーバーであるため、限られた時間内でナイトメアンにダメージを与え倒さねばならない。しかし中には通常の攻撃だとまったくダメージを与えられないナイトメアンも存在し、彼らを倒すにはナイトメアに用意されたトラップを利用しなくてはならない場合もある。ナイトメアンをより早く倒すと、残り時間に応じてボーナス倍率が得られる。ボーナス倍率はナイトピアで得たスコアを1.0倍~2.0倍まで0.1倍刻みで増加させるものである(倍率は残りタイムにより決定される)。初回に限りボスはステージ毎に決まっているが、以降はどのステージでどのボスが出るかはランダムで決まる。ナイトピア4コースのスコア合計にナイトメアで得た倍率ボーナスを掛けたスコアがそのステージでの最終スコアとなる。このスコアに応じて最終的なランク(A~F)が下される。なお、スコアとランクの関係はステージごとに異なる。クラリスとエリオット各4ステージずつあるが、第4ステージは第1から第3でランク「C」以上を取ることで出現する。また、4ステージ全てでランク「A」を出してゲームをクリアすると通常とは違った展開になる。本ソフトには「A-LIFE」システムという人工生命(ライフゲーム)の要素がある。(ゲーム進行上のルールには一切影響しないおまけ的な要素である。)とはいっても、それは別項目で存在するわけではなくマップ上に存在する「ナイトピアン」というキャラクターがそれである。「ナイトピアン」は頭に天使の輪がかかったかわいらしいキャラクターとして表現されており、マップの各所で生活をしている。プレイヤーが彼らに対してネガティブ(パラループで消滅させる)な行為をしたり、逆にポジティブ(ナイトメアンに襲われている彼らを助け出す)な行為をとったりすると、ナイツに対する感情に変化が生まれ、ゲーム中の音楽が変化する。ナイトピアンにナイトメアンをドリルダッシュやタッチダッシュでぶつけたり、それでさらにナイトピアン同士がぶつかったりすると新しいタイプのナイトピアン(楽器を持っていたり歌を歌ったりするなど)が誕生することがある。マップ中にはまれに卵が存在することがあり、それをタッチして孵化を促すことで新しいナイトピアンを誕生させることもできる。ナイトピアンは「パラループ」で消滅させることもできるが、かなり悲痛な叫び声とともに消えるので、あまり気持ちの良いものとは言えない。ナイトピアンと直接干渉する機会はあまり多くなく、プレイしている最中に発生する突発的な出来事によって状況が変化することが多いため、どちらかというと彼らとの干渉はライフゲームに近い感覚である。この「A-LIFE」はドリームキャスト用ソフト「ソニックアドベンチャー」シリーズで「チャオ」という形になって導入されることとなるが、そちらはライフゲームというよりも育成ゲームに近い形であり、原型をとどめているとは言いがたい。『ファンタシースターオンライン』では、ある条件を満たすことにより「ナイトピアン」と「チャオ」の形をした防具を作ることができ、これらのキャラクターはソニックチームを代表するキャラクターにもなっている。本作は「ナイトピアン」と「ナイツ」との友好関係度によってゲーム中の音楽が節ごとにリアルタイムで変動する。これは「プレイヤーが現在どのような状況であるか」ではなく「プレイヤーが今の今までどのようなプレーをしてきたか」を表すものであり、このゲームの音楽はプレイスタイルによって千差万別となるという最大の特徴がある。ナイトピアンとの友好関係はステージごとに個別で存在する。なお、この変動は本ソフトのセーブデータがある状態でクリスマスナイツのおまけモードをプレイすると自由にカスタマイズして視聴することができる。ナイツで使用されているBGMの大半は佐々木朋子(ササキトモコ)によって作曲されている。なお、佐々木は2001年にセガから分社化したウェーブマスターに移転し、『ROOMMANIA#203』などのシリーズに携わった。なお、すべてのステージでランクAをとってクリアすると、スタッフロール時のエンディングソング「DREAMS DREAMS」が子供の歌うものから大人の男女によるデュエット曲に変化する。PlayStation 2への移植を記念して、オリジナル版および『クリスマスナイツ』で使用された音楽を収録したCDがPlayStation 2版と同時に発売された。『プロ野球グレイテストイナン'97』ではオリジナルチームに「ナイツ」が登場。本作やソニックシリーズなど、セガキャラクターが多数参戦していた。『ソニックアドベンチャー』のあるステージではナイツがゲスト的に出演し、そのマップの一部もかなり忠実に再現されている。PlayStation 2用の周辺機器EyeToyを用いたソフトSEGA SuperStarsでは、ミニゲームの一つとしてナイツも入っており、プレイヤーが実際に両手を広げて大空を飛んでリングをくぐるという内容になっている。『ソニックピンボールパーティー』にはナイツをモチーフとしたピンボール台が登場する。『ソニックライダーズ』では、使用キャラクターの中にナイツが入っている。その他にもニンテンドーゲームキューブで発売された『ファンタシースターオンライン エピソード1&2』のミニゲーム(GBAジョイキャリー用「NiGHTS~SCORE ATTACK~」)や、iモードのアプリとしても登場している。海外でのみ発売されている『』にちょい役でゲスト出演し、その続編『』ではナイツをテーマにしたステージがあり、実際操作できるキャラクタとしても登場する。
出典:wikipedia
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