『ザ・リング』("The Ring")は、2002年のホラー映画。1998年に日本で映画化され大ヒットした鈴木光司原作の映画『リング』をアメリカでリメイクしたものである。PG12(日本公開版)。続編として『ザ・リング2』も作られている。監督は『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』のゴア・ヴァービンスキー。ストーリーや作風は鈴木光司の原作小説ではなく、1998年に日本の角川映画が製作した映画版を踏襲したものとなっている。人物設定も角川版を引き継いで、主人公の浅川和行に相当するレイチェルは女性、高山竜司に相当するノアもレイチェルの元夫となっているほか、「井戸から這い出しテレビ画面を抜け出て実体化するサマラ(山村貞子)」など、角川版のみで見られた印象的なシーンもそのままリメイクされている。その一方で超能力の設定などは省略されており、呪いのビデオもより物語性の高いものになっている。また結末は、原作や角川版よりも、日本で最初に映像化されたテレビドラマスペシャル版『リング〜事故か! 変死か! 4つの命を奪う少女の怨念〜』(1995年/フジテレビ)のものに近い形となっている。ケイティの家に泊まったベッカは、テープを見ると電話がかかって「後7日」と死の予告をするという噂話をする。ケイティは一週間前にそのビデオを観ていた・・・そしてその後、ケイティが自宅で変死しているのを発見される。シアトル・ポスト誌の記者レイチェル・ケラーは、姪であるケイティの葬儀の席で、ケイティの母に死の真相を調査してほしい、と請われる。息子エイダンが死体の絵を描いていると心配する保母に、レイチェルはケイティが亡くなったからだと答えるが、ケイティが亡くなったのは3日前で絵は先週描いたものだった。調査してみるとベッカは精神科に入院中で、同時刻に4人の人間が死んでいる事を知る。遺品のアルバムを調べると楽しそうなキャンプ風景に、奇妙な写真が混ざっているのに気づく。死亡した彼らの顔が全て歪んで映っていたのだ。写真から山のコテージ「シェルター山荘」をつきとめ、部屋で奇妙なテープを見てしまい、電話から少女の声で死の宣告を受ける。その後、レイチェルを撮った写真は全て彼女の顔が歪んで写るようになる。レイチェルは映像処理の仕事に携わる元の夫ノアにコピーを渡し、その原因が「呪いのビデオ」と呼ばれるビデオテープであるのを突きとめる。夫は信じようとしなかったが、調査には協力する事に。レイチェルは勤め先のデッキを使ってコピーするが、どういうわけか問題のビデオテープを動かすと機材のカウンターが奇怪な表示になってしまう。更に、ビデオテープの原盤を調べたノアは、このテープには録画に使用した機材のデータが一切残されていない、と言う。辛うじて映っている灯台の島のことを調べると馬が大量に死に、自殺した女性もいることが分かる。さまざまな怪奇現象を目にしたノアは、レイチェルの話を信用し、真相解明に動き出す。しかしその晩、眠れなかったエイダンが間違えて呪いのビデオを見てしまう。エイダンは謎の少女と話をしながら絵を描いていた。呪いを解く為、灯台のあるモエスコに行くと、亡くなった母アンナと娘サマラ、アンナの夫リチャード・モーガンの存在にたどり着く。地元の医師グラズニックによると、66年に流産していたアンナは、孤児サマラを養子として引き取った。しかしその後アンナは恐ろしい幻覚を見るようになり、島に災いが起き始める。サマラがエオラ精神病院に入院させられると、災いは静まった。その後、アンナは海に身投げして自殺している事を知る。レイチェルはリチャードが隠し持っていたサマラの治療記録のビデオを発見し、サマラが両親の愛に飢え、母を恋しがり、父に嫌われて悲しんでいる映像を見る。そこへ現れたリチャードがレイチェルを殴りつけ、テレビで感電死自殺をする。エイダンの話でモーガン家の納屋を調べると、そこにサマラが幽閉されていた事、描かれた木を見てあの山のコテージだと気付く。コテージの部屋をノアと調べていると床下から深い井戸を見つけ、レイチェルが不可解な形で落下し、蓋が閉まる。レイチェルはサマラが見た過去の記憶を体験し、アンナがサマラを生きたまま井戸に捨てた事を知る。サマラの白骨死体を発見したレイチェルは「きっと井戸の中で7日間生きていたんだろう」という。彼女の遺体を埋葬すると、レイチェルの痣も消え、予告の時間になってもレイチェルは死ななかった。呪いは終わったかのように思えた。しかし深夜にエイダンはサマラを「助けちゃいけないのに、あの子は眠らない」という。その頃、ノアの部屋のテレビに井戸から這い上がるサマラの映像が流れる。そして画面からサマラが現れ、ノアは変死。レイチェルは自分が死なない理由はビデオのコピーをとったからだと結論づけ、エイダンにビデオをコピーさせる。 演出:佐藤敏夫、翻訳:宮川桜子、調整:高橋昭雄、製作:ACクリエイトワシントン州による税制優遇政策から、シアトルとその近郊でロケが行われた。ちなみに、映画の中の灯台は、オレゴン州ニューポートに実在するヤクイナ(Yaquina)ライトハウスである。アメリカ版は興行成績が約1億2900万ドルと、予想以上の収入をあげた。4800万ドルという(アメリカの基準では)低予算映画だったため、これはかなりの高回収率であり、アメリカではこの後、続編『ザ・リング2』を始め、『THE JUON/呪怨』(『呪怨』のリメイク)」、『ダーク・ウォーター』(『仄暗い水の底から』のリメイク)」などの多くの作品が作られている。『THE JUON 呪怨』は1億1000万ドル、『ザ・リング2』は7500万ドルの興行収入といずれも『ザ・リング』の興行収入には届かなかったが、低予算製作を考慮するとビジネス的には成功している。また、『ザ・リング』のDVDはアメリカでは、初日のみで200万枚売れたことで話題になった。ただし、Rotten Tomatoesによる映画批評家からの芸術的評価は、『ザ・リング』が71%の批評家から賞賛されたのに対し、『THE JUON 呪怨』では40%の賞賛、『ザ・リング2』ではわずか20%の賞賛と、ジャパニーズホラーのリメイクが量産されるのに反比例して、評価は下降している。2005年7月に公開されたジェニファー・コネリー主演の『ダーク・ウォーター』は2週間でわずか1800万ドルと予想をはるかに下回る成績で、興行的にも元をとるのは難しいといわれ、これがジャパニーズホラー時代の終了と多くの映画関係者は見る。
出典:wikipedia
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