アイナックは神戸市及び兵庫県におけるスポーツコミュニティの担い手を育成し、更には国際的な活動も展開していく総合スポーツクラブとして、娯楽・飲食・スポーツ事業などを手掛ける「アスコホールディングス」(神戸市中央区)により2001年4月に設立された。2001年11月に女子サッカーチーム「レオネッサ」が誕生。「アイナック(INAC)」は"International Athletic Club"の略であり、チーム名の「レオネッサ」はイタリア語で雌ライオンを意味する。所属選手とのプロ契約を積極的に進めながらチームの強化を図り、昼間と夕方の2部練習や長期合宿を定期的に行なうなど、プロチームに近い形態を取っている。所属選手でプロ契約を締結している選手は大野忍、近賀ゆかり、鮫島彩といったトップ選手のみに限られるが、その他の選手も協賛企業の社員選手という形で基本的に社業にはつかず、サッカーに専念できる環境が整っている(実質セミプロである)。常設の練習拠点は当初設けていなかったが、2012年11月に常設練習場「神戸レディースフットボールセンター」が六甲アイランド内に完成した。Jクラブ以外のなでしこリーグ所属クラブの中では珍しく、運営法人が株式会社のチームである。関連組織として、小学3年生以上を対象にしたトレーニングセンター、中・高校生を対象にしたジュニアコース、若手育成の「INAC神戸レオネッサU-18」、東京にスクール、レオネッサ、ジュニア、ジュニアユース、ユースを対象にした「INAC多摩川」がある。2003年に平成15年度兵庫県女子サッカー選手権で優勝を果たし、2004年には地域密着のコンセプトをより一層深化させるため、チームの運営団体である「アイナック」をNPO法人化(2004年4月1日認証)し「特定非営利活動法人アイナック」を設立。関西女子サッカーリーグ1部を制し、皇后杯全日本女子サッカー選手権大会にも出場を果たした。これらの成果により、同年12月のL・リーグ評議会で、翌2005年のL・リーグ加盟が承認された。2005年シーズン、L・リーグ1年目からブラジル人選手2人を中心に勝利を重ね、わずか1年でL2優勝と、翌2006年のL1(現:Div.1)昇格を決めた。2006年シーズン、伊賀FCくノ一の原歩、藤村智美と韓国代表のジナが移籍加入。レギュラーリーグは最下位となったが、シーズン後半に強豪の日テレ・ベレーザと3-3で引き分けるなどの底力を見せ、プレーオフ(下位リーグ)では3戦全勝。5位でリーグを終了した。2008年シーズン、スペランツァF.C.高槻からGKの海堀あゆみが移籍加入。また、日本体育大学から川澄奈穂美が入団。上位争いに加わり(最終順位は2位)、Div.1で優勝争いの一角を占める程の強豪チームとなる。川澄はINAC生え抜きの選手では初となる、日本女子代表(なでしこジャパン)に選出された。2009年、チーム名をINAC神戸レオネッサに改称。2009年シーズン、2008年に休部したTASAKIペルーレFCから、甲斐潤子と田中明日菜が移籍加入。また、北海道文教大学明清高校から高瀬愛実が入団。高瀬は高卒一年目からレギュラーとして活躍し、クラブ初となる新人王を受賞した。2010年シーズン、リーグ戦では前シーズンと同じ4位に甘んじたが、第32回全日本女子サッカー選手権大会で優勝し、クラブ発足後、初のタイトルを手にした。また、2010年3月に運営会社となる株式会社アイナックコーポレーションが設立された。2011年シーズン、日テレ・ベレーザから澤穂希、大野忍、近賀ゆかり、南山千明の4選手が移籍加入。7月、なでしこジャパンが歴史的な優勝を果たした2011 FIFA女子ワールドカップには、最多となる7人の選手がレオネッサから招集され、準決勝スウェーデン戦、決勝アメリカ戦にはレオネッサの選手5人が日本代表のスターティングメンバーとしてピッチに立った。11月13日、クラブ創立10周年にして初のなでしこリーグ優勝を果たした。11月30日には、日本女子サッカー初の試みとなる「TOYOTA Vitz CUP」が開催され、イングランド・女子スーパーリーグチャンピオンの名門アーセナル・レディースと親善試合を行なった。試合はレオネッサが主導権を握りながらも決定機を生かせず、1-1のドローで両チーム優勝という形に終わった。第33回全日本女子サッカー選手権大会で大会連覇を果たし、リーグとの2冠を達成した。2012年、所属の澤穂希がアジア人史上初となる2011年度「FIFA最優秀選手賞(FIFAバロンドール)」を受賞。また、日本女子サッカーチーム初となる、クラブ情報番組「INAC TV」がスタート。2012年シーズン、常盤木学園高等学校から京川舞と仲田歩夢、JFAアカデミー福島から田中陽子が入団。トップ登録された下部所属の八尾智奈美と合わせ総勢19人となり、なでしこリーグ一の少数精鋭でスタートした。3月15日、日韓女子リーグチャンピオンシップが開催され、韓国WKリーグチャンピオンの高陽大教ヌンノピに3-0で快勝した。5月、2012年シーズンの開催中止が発表されたアメリカ女子サッカーリーグWPSから、ベッキーとゴーベル・ヤネズが移籍加入した。9月9日のなでしこリーグカップ2012決勝で日テレ・ベレーザに敗れ、2010年10月から続いていた公式戦連続無敗記録が44試合で途切れた。リーグ戦では開幕から首位を守り無敗でリーグ2連覇を達成した。11月、リーグ王者として出場した第1回国際女子サッカークラブ選手権では、決勝でヨーロッパ王者のオリンピック・リヨンに延長戦の末敗れ世界王者の座を逃した。第34回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会では大会3連覇を達成。シーズン終了後、監督の星川敬が退任した。2013年シーズン、ヘッドコーチの石原孝尚が監督に昇進。ASエルフェン狭山FCから渡辺彩香が移籍加入、藤枝順心高等学校から今井晴香、山田真帆、平野里菜が、常盤木学園高等学校から道上彩花が入団。国内で2007年の日テレ・ベレーザ以来となる三冠独占(なでしこリーグ2013・なでしこリーグカップ2013・第35回皇后杯)を達成するとともに、国際女子サッカークラブ選手権2013も制した。2014年シーズン、前田浩二が監督に就任した。前田は、なでしこリーグ初采配であるばかりか、アビスパ福岡の監督(2012年シーズン途中で解任)期間と2013年の途中に就任したガイナーレ鳥取で采配を振るった期間を合わせると26試合も勝てていなかった。ガイナーレはその年のJ2・J3入れ替え戦でカマタマーレ讃岐に敗れ、J3に降格している。当季のレオネッサは18節終了時点で2連敗が3回と成績不振で、前田は10月15日付けで辞任し、10月25日に熊田喜則が監督に就任した。2015年シーズン、前ASエルフェン埼玉監督の松田岳夫が監督に就任。AS埼玉から伊藤香菜子と齊藤夏美、ベガルタ仙台レディースから鮫島彩が移籍加入。前年アーセナルLFCに在籍していた大野忍が3年ぶりの復帰。藤枝順心高等学校から杉田妃和、JFAアカデミー福島から守屋都弥、日ノ本学園高等学校から竹村美咲、韓国・江原道立大学からチャン・スルギが入団。INAC神戸レオネッサBから渋澤杏奈が昇格。リーグ戦の最終順位は3位に終わるが、第37回皇后杯では2年ぶりの優勝となった。シーズン終了後、澤穂希と海堀あゆみが現役を引退した。
出典:wikipedia
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