『おざなりダンジョン』は、こやま基夫の漫画作品およびこれを原作としたOVAである。本項ではシリーズ作品の『なりゆきダンジョン』『なおざりダンジョン』『おざなりダンジョンTactics』についても記述する。SF調のファンタジー世界を舞台に、冒険者モカ・キリマン・ブルマンの3人組による活躍を描く。「月刊コミックNORA」(学習研究社、現・学研ホールディングス)において、1987年11月号に1話、1988年1月号に2話が掲載、1988年11月以降月刊連載となり、1996年11月号まで連載された。単行本の描き下ろしを含めて全99話(SD漫画除く)。単行本は全17巻。また、ビブロスから3~20、67~69話の内容と、描き下ろしのSD漫画を加えた復刻版の単行本が全3巻で発売。その続編となる『なりゆきダンジョン』が「月刊コミックノーラ」1997年2月号より連載されるが、1998年9月号の休刊と共に終了。全20話。単行本は全3巻。そして2004年に、「超人ロックSpecial」(ビブロス)のVol.11より、『おざなりダンジョン』より過去の話となる『なおざりダンジョン』の連載が開始され、2006年にVol.14の雑誌休刊と共に終了。この全4話の連載をまとめた全1巻の単行本が、ジャイブから発売された。その後、「月刊コミックラッシュ」(ジャイブ)に雑誌を移し、2006年6月号より連載が再開、2010年2月号まで連載された(この間、休載時に『おざなりダンジョンSpecial』も掲載された)。2010年4月号より『なりゆきダンジョン』以降の話となる『おざなりダンジョンTACTICS』が連載開始された。本作は「月刊コミックNORA」の最長連載作品であり、『マップス』(長谷川裕一)、『NERVOUS BREAKDOWN』(たがみよしひさ)とともに三大看板の一角をなしていた。また、連載が開始された時期は日本でコンピュータRPGが急速に普及し始めた頃であり、ライトノベルなどでは「剣と魔法の世界」を題材とするものが多くなっていたが、本作は日本の漫画作品におけるそのような傾向の草分けとも言える。ファンタジー小説に近い内容であれば少女漫画で既に確立された作品があったが、アクション性の強い本作品はずっとライトノベル的、あるいはアニメ的であった。また、連載当初はウィザードリィなどの影響が顕著に見られた。モカ、ブルマン、キリマンの3人が世界を股にかけて繰り広げる冒険が描かれている。主人公らの珍道中物語では在るものの、その背景にはシリアスな展開も含まれる。『おざなりダンジョン』は、アストラルのエスプリと共に、3人がゴンドワナ大陸を舞台に冒険する物語。冒険の中で度々ロゴスと対峙することになり、次第にギルド、ジオ・サウルス帝国、マジック・アカデミーといった多くの世界を巻き込んだ、真竜を巡る戦いに身を投じていくことになる。『なりゆきダンジョン』は、グレート・ソウルから渡された「ロゴスの牙」を携え、3人が『おざなりダンジョン』の事件により出現したローレシア大陸を舞台に冒険する物語。ローレシア大陸に辿り着いた3人は、そこで文明を作り出す子どもたちに出会い、戦っていく。その中で、過去に飛ばされてしまったアベルと再会を果たす事になる。『なおざりダンジョン』はゴンドワナ大陸を舞台とした『おざなりダンジョン』よりも前の話で、3人が出会った頃を描いた物語。偶然3人が参加したギルドの人員募集の試験で、ドラコニア帝国との事件が起こり、3人が事件の解決に乗り出す。『おざなりダンジョンTACTICS』は『なりゆき』から3年、ゴンドワナ大陸とローレシア大陸との間に戦争が勃発。二つの勢力の対立が深まる中、第三勢力「バンデット・カフェ」として活動するモカたちの姿があった。サルバドルが勇猛な13の部族を併合し、自身の後継者になりえる優れた能力を持つ子供らを選び出し、試練を与えられたとされる「サルバドルの子供たち」。以下、12名にモカを含めた13名から成り、各自、自身の突出した能力を由来とする肩書きを持つ。ちなみにモカの肩書きは「剣魔のモカ」(本人はそれを気に入っていない模様)。当初は彼らの幼少時代、「東の7人」(ポー、トーシュカ、クロムコア、ヒズナ、リバンズ、オンキ、エニグマ)と「西の7人」(モカ、ワムハム、ブラクロ、シャーウッド、ウォール、ボルカ、マドロ)を戦わせ「バーバリアン7」を選出する予定であったようだが…。1991年に東芝EMI(現:EMIミュージック・ジャパン)より全3巻で発売、1993年にテレビ東京で放映された。カッコ内はテレビ東京での放送日を表す。
出典:wikipedia
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