やまじ(山風)とは、愛媛県東部の四国中央市一帯や新居浜市、西条市でみられる南よりの強風のこと。春や秋に多い。日本三大局地風の一つ。近年「やまじ風」(やまじかぜ)と表現されているが、本来「山風」と表記して「やまじ」と読むので、「やまじ風」(やまじかぜ)とは云わない。古くから地元の人々は「やまじが吹く」と言っていた。気象台の調査報告書などで「やまじ風」と呼称されたことから、この呼び方が一般的になっている。低気圧の中心が日本海を通過する際に、四国山地に南から吹き付けた強風が、石鎚山系と剣山系の間の鞍部になっている法皇山脈に収束し、その北側の急斜面を一気に吹き降りることにより発生する。やまじは年間を通じて見られるが、春に最も多く発生する。やまじが吹くときは、必ずフェーン現象を伴うため、時間帯に関係なく昇温する。天気予報で東予地方の気温予想には新居浜市が用いられるが、やまじの際には四国中央市(以前のアメダス観測点は三島、2009年2月13日からは旧川之江市妻鳥町)の気温はこれに5~8℃も上乗せされる。例えば2007年3月24日の最高気温は、新居浜市・西条市・今治市が12℃台だったのに対し、三島では20.5℃を記録している。温帯低気圧の中心が東シナ海・朝鮮半島・日本海などに位置する時に発生しやすい。特に、台風の中心が四国や九州の西側を通ったり、日本海を通るような場合にやまじを併発し甚大な被害をもたらす事が多い。最近では、気象庁・日本気象協会がホームページで、また四国中央市ではホームページや広報無線、防災メールなどで警戒を呼び掛けるようになった。暴風警報が発令されると大きな被害が発生する恐れがある。建物の主な被害は、看板の飛散や落下・プレハブ小屋の転倒・瓦や屋根のめくれや飛散・ブロック塀の倒壊、また鉄筋コンクリートの家屋でも、倒れてきた電柱の直撃などがある。水稲が倒れたり、柑橘など果物の落果、ビニールハウスの痛みなどの被害が出る。豊受山にある風穴神社前の風穴からやまじが吹き出していると古くから言い伝えられており、その風穴に365個(うるう年は366個)の団子を投げ入れて風の神を慰め、やまじを封ずる風鎮祭が毎年7月下旬(旧暦6月13日頃)と9月13日頃に行われている(9月の大祭が新暦で行われているのは、旧暦で行うと嚴島神社(豊岡町大町)や他の神社の秋の大祭と重なるため)。
出典:wikipedia
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