ツル(鶴)は、ツル目・ツル科(学名:"Gruidae")に分類される鳥の総称。どの種類も長いくちばし、首、足をもつ大型の水鳥である。南極大陸と南アメリカ大陸を除く4大陸に、2亜科・4属・15種類が分布する。どの種類もくちばし、首、足が長く、体長1m前後に達する大型の鳥類である。羽毛は黒、白、赤などで彩られ、体も大きいのでよく目立つ。また、顔に皮膚が裸出した部分があるのも特徴である。田、湖沼、川、湿地、草原などに生息する。食性は雑食性で、小動物から植物の果実まで、いろいろなものを食べる。巣は地上に作る。種類にもよるが卵は1個-4個で、30日前後抱卵する。卵から生まれたヒナは飛ぶことはできないが、すぐに歩けるようになり、親鳥について餌を探し回ることができる。ツルが生きるためには多くの餌、ひいては豊かな生態系が必要である。有史以来の人間の活動、または狩猟によって、世界各地のツルの生息地は大きく狭められ、21世紀初頭の段階では絶滅が危惧される種類も多い。しかし同時に生息域各地での保護活動も盛んになっている。日本では北海道の釧路湿原とその周辺に留鳥として生息するタンチョウのほか、山口県周南市や鹿児島県出水市などに冬鳥として渡来するナベヅル、マナヅルがよく知られ、いずれも天然記念物に指定されている。この他、クロヅル、アネハヅル、ソデグロヅル、カナダヅルなどがごく稀に飛来する。日本以外にも、繁殖地の中央アジアからヒマラヤ山脈を越え越冬地のインドへ渡るアネハヅルや、鮮やかな飾り羽をもつカンムリヅルなど、個性的な種類がいる。日本では昔話にもよく登場し、「鶴は千年、亀は万年」などカメと共に長寿の象徴とされている。他の動物より寿命が長いのは確かだが、実際の寿命は動物園での飼育の場合であっても50年-80年程度で、野生では30年位と推定されている。「鶴姫」など名前としても使われる。折鶴、千羽鶴なども、日本の象徴となっている。ツルは地上性、特に湿地での活動に高度に順応した鳥であって、一部の種類を除き木に止まることはできない。よく水墨画でツルがマツ等の樹に止まる構図がある(いわゆる「松上の鶴」。伊藤若冲の『旭日松鶴図』や広渡湖秀の『桃鹿・巌波双鶴図』を始め数作が知られる)が、これは一般にコウノトリとツルとを混同してのことだとされている。江戸時代には鶴の肉は白鳥とともに高級食材として珍重されていた。武家の本膳料理や朝鮮通信使の饗応のために鶴の料理が振る舞われたことが献立資料などの記録に残されている。鶴の肉は、江戸時代の頃の「三鳥二魚」と呼ばれる5大珍味の1つであり、歴史的にも名高い高級食材。三鳥二魚とは、鳥=鶴(ツル)、雲雀(ヒバリ)、鷭(バン)、魚=鯛(タイ)、鮟鱇(アンコウ)のことである。日本だけではなく欧米などでも「神秘の鳥」「幸運のシンボル」とされている。また、日本航空(鶴丸)やルフトハンザドイツ航空などの航空会社のシンボルにも使用されている。江戸時代には、鶴の鳴き声を模した音型をモティーフとして、さまざまな楽曲が生まれた。
出典:wikipedia
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