NHK杯テレビ将棋トーナメント(えぬえいちけいはいテレビしょうぎトーナメント)は日本放送協会(NHK)が主催する将棋の棋戦であり、NHK Eテレで放送されているテレビ番組である。かつては「NHK杯争奪 将棋トーナメント」と称した。対局者双方の持ち時間が少ない早指し戦であり、トーナメント方式で争われる。創設は1951年で、当時はラジオ番組であった。テレビ放送は第12回(1962年度)から行われている。なお、第60回以降の決勝戦についてはNHKラジオ第1放送でのラジオ放送もなされている。優勝者には「NHK杯選手権者」(あるいは略して「NHK杯」)の称号が贈られ、次期の優勝者にその称号が贈られるまで主にNHKの将棋番組内や将棋講座テキスト(NHK出版)誌上で呼称される。予選と本戦からなり、本戦には棋士49名と女流棋士1名の計50名が出場する。本戦の対局はNHKのテレビスタジオで収録され、その模様が毎年4月から翌年3月にかけて毎週1局ずつ放送される。大会初期は参加者が8名であったが、第16回(1966年度)から16名に増え、第27回(1977年度)からは26名になり、第31回(1981年度)から現行の本戦出場50名となっている。抽選時(前年12月末時点)において下記の条件を満たす者(32名)は予選が免除され、本戦シードとなる。またそのうち14名は本戦2回戦シードとなる。シード順は以下の通り(2016年度現在)。1回戦から登場のシード18名は1回戦で予選通過者18名とそれぞれ対局する。また、2回戦から登場のシード14名は基本的に1~3の者が該当する。なお、シード権保持者の人数によっては調整により、時に順位戦A級棋士の一部が1回戦からの参加になったり、あるいは永世称号棋士・B級1組棋士の一部が2回戦からの参加になったりする。通算10回優勝すると名誉NHK杯選手権者(名誉NHK杯)の称号が贈られる(タイトル戦の永世称号や名誉称号に類似)。第64回(2014年度)までにこの称号を得たのは羽生善治のみである。なお、囲碁のNHK杯戦では通算11回優勝の坂田栄男(故人)が名誉NHK杯の称号を保持している。なお、当棋戦では「永世」を「名誉NHK杯」と紹介するが、これは囲碁と同じくNHK杯のトロフィーをかけて行われており、その囲碁が永世称号ではなく「名誉称号」を採用していることから、これに合わせる形にしているためである(同例は王座戦の「名誉王座」<囲碁・将棋ともに日本経済新聞社主催>の場合にもある)。称号・段位は当時のもの。かっこ内数字は、その時点での通算優勝回数。女流棋士が本戦で勝ち星を挙げた場合は対局順に複数の対戦相手を表記。第53回(2003年度)では中井広恵女流三冠が畠山鎮六段を破り、NHK杯での女流棋士の初勝利を果たしている。さらに2回戦で当時A級棋士であった青野照市九段をも倒した(3回戦で中原誠永世十段に敗れる)。中井は翌54回にも出場し、1回戦で佐藤秀司六段に勝利。2回戦で佐藤康光棋聖を相手に優勢な局面に持ち込んだが、逆転負けを喫した。第55回(2005年度)より奨励会員を除いた女流タイトル保持者による女流予選が行われるようになった。予選出場資格者が3名以上の場合はトーナメント戦。第60回(2010年度)は記念大会のため出場枠が2名となり、負け残りのトーナメント戦で勝利した女流棋士2名が本戦出場。称号は当時のもの。上記の対局以外にも、第50回(2000年度)で女流棋士6名による女流予選が行われている。第50回の女流予選決勝(清水-中井戦で中井勝利)と第55回以降の女流予選全対局の結果は(女流棋戦ではなく)「男性棋戦」の公式記録となっている。2012年4月以降は、NHK Eテレで毎週日曜日に、「将棋フォーカス」から引き続く10:30 - 12:00に放送している。2010年3月までは「将棋の時間」(日曜10:00 - 12:00)の第2部(10:20 - 12:00)として放送されていた。2010年4月-2012年3月は「囲碁・将棋フォーカス」放送に伴い、「将棋講座」(10:00 - 10:15)から引き続く10:15 - 11:45に放送されていた。高校野球の開催時期には放送時間が変更になることがある。現在、司会は毎週同じ女流棋士が務め、解説は毎週異なる棋士が担当している(主に順位戦B級2組以上在籍の棋士。ただし、若手棋士が本戦に初出場した場合はその師匠や兄弟子が、準決勝・決勝戦では順位戦A級在籍の棋士や、永世称号者がこれを担当するケースが多い)。1991年に女流棋士が司会となってからは3年ごとに司会者が交代しているが、矢内理絵子は2009年から5年連続で担当した。逆に、清水市代は2014年と2015年の2年のみで交代した。決勝戦の放送では、冒頭で対局者へのインタビューなどが放送され、また、最後に表彰式が放送されるため番組構成が若干異なる。これらのコーナーについては司会進行役をNHKアナウンサーが務める。まず、番組の冒頭の部分では、対局室とは別のスタジオに決勝戦の対局者・解説者・聞き手が集まり、対局者に対しては今期のトーナメントで印象に残っている対局や決勝戦への意気込み、解説者や聞き手に対しては決勝戦の見所などについてインタビューがなされる。それに引き続いて、決勝戦では振り駒の様子やNHK杯将棋トーナメントの歴代優勝者など放送される。また、最後の部分では表彰式が放送され、優勝者に対してはNHK杯(優勝カップ)と賞状及び「NHK杯選手権者」の称号が贈られる(「NHK杯選手権者」の称号を贈ることは賞状に記されている)。また、準優勝者に対しては賞状が授与される。なお、第60回と第61回の決勝戦についてはNHKラジオ第1放送でのラジオ放送も行われ、NHKオンラインでも公開されている。2010年12月25日に『NHK杯将棋トーナメント60周年記念 歴代優勝者が選ぶ名勝負十局』を放送。ゲストは羽生善治、矢内理絵子。司会は長野亮。段位、称号は当時のもの。
出典:wikipedia
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