『闘将!!拉麵男』(たたかえ!!ラーメンマン)は、ゆでたまごの漫画作品。同作者の別作品『キン肉マン』に登場するキャラクター・ラーメンマンを単独の主役としたスピンオフである。集英社『フレッシュジャンプ』で1982年から1988年にかけて連載され、1988年にはアニメ化された。1982年3月当時、集英社『週刊少年ジャンプ』(以下、WJ)に『キン肉マン』を連載していたゆでたまごは、同誌企画「第10回愛読者賞」のエントリー作品として読切作品を執筆し、1982年15号に掲載された。この読切『闘将!!拉麵男』は、『キン肉マン』に登場する人気キャラクターであるラーメンマンを独立した主人公として描いたもので、読者投票では2位を獲得した。当初『キン肉マン』の終了後の次作として想定されていた。「闘将」は、間もなく創刊された姉妹誌『フレッシュジャンプ』(以下、FJ)の創刊1982年8月号から、当初唯一の連載作品として連載開始した。以後、途中に1年半の休載を挟みつつ『WJ』の『キン肉マン』『ゆうれい小僧がやってきた!』と同時連載を続けたが、『FJ』の休刊にともない1989年1月号(1988年12月)で未完のまま連載終了。1988年1月にテレビアニメ化、7月に劇場化され、8月にはコンピュータゲームが発売されるなどのメディア展開がされた。作品は中国を舞台とし、架空の中国拳法・「超人拳法」の継承者であるラーメンマンの修行と戦いの旅を描く。前半は1話から2話程度で完結する短編が多くを占めており、村人を虐げる悪の拳法家や、超人拳法の秘伝を狙う敵などとの戦いを繰り広げる。後半にはチームバトルやトーナメント方式の戦いが取り入れられた。格闘要素と共に、残虐描写は『キン肉マン』よりも過激になっており、子供も含めて登場人物が虐殺されるシーンがたびたび描かれる。死者が多い一方、死んだキャラクターが後のエピソードでは何の理由も無く生き返る事は通例化しており、復活した敵の多くは特に改心した様子が描かれる事も無く味方になっている。時代背景は「むかしむかしのおはなし」とされているが、帝政下の中国ということが分かるくらいで、厳密な設定はされていない。基本的には文明化されていないが、映写機やリモコンといった近代的な道具がしばしば登場する。ゆでたまごは「『闘将』は『キン肉マン』の何年前の話か」という質問に対し、パラレルワールドであり直接の繋がりはないと回答している。ゆでたまごはまた、中国を舞台に中国拳法を本格的に扱った漫画は本作が最初であると主張している。ブルース・リーの映画に影響を受け、元のラーメンマンのキャラクターに少林寺拳法の要素を取り入れたと語る。未完で終わったことについては、続編を描くことへの意欲を見せている。単行本はジャンプ・コミックスとして全12巻が発売された。1998年から1999年にかけてはジャンプ・コミックス・セレクション(愛蔵版)全9巻が、2002年には文庫版全8巻がそれぞれ発売されている。2004年6月からは『コミック格闘王』(集英社インターナショナル)で再録が連載開始したが、同誌は2号で休刊。その後「集英社ジャンプリミックス」レーベル(コンビニコミック)で2004年12月から2006年9月にかけて全12巻が発売された。ラーメンマンは幼くして、村を襲った馬賊・毒蛇(コブラ)党に目の前で父を殺された。自らも谷底に落とされながら一命を取り留めたラーメンマンは、一人で何万もの軍勢を倒すことのできるという「超人拳法」の師範・陳宗明に出会い師事する。12年間の厳しい修行に耐え青年となったラーメンマンは、陳より「美来斗利偉・拉麵男」(ビクトリー・ラーメンマン)の名と超人拳法の秘伝書「闘龍極意書」を授かった。修行のかいあってラーメンマンは父の仇討ちを果たすが、その中で自分の未熟さを痛感し、修行のやりなおしを決意する。同じように毒蛇党によって孤児となった少年・シューマイがラーメンマンに追いすがり、ラーメンマンはこれを受け入れて弟子とし、以後ふたりで修行の旅を続けることになる。ラーメンマンは訪れた各地で、ある時は悪人に虐げられる村人を救うために戦い、ある時は超人拳法の秘伝を狙う他流派の拳法家と戦い成長していく。戦った相手の中からは、後にラーメンマンの仲間として共に戦うことになる者も現れる。ラーメンマンの故郷・鬼首村に居座り奇病の治療薬を独占していた屠殺鬼玉王(とさつき・ぎょくおう)ら「将棋七鬼衆」をラーメンマンが退治して以来、玉王は打倒ラーメンマンに執念を燃やし、何度となく闘いを挑んだ。玉王は最初の敗北により自身が戦える体ではなくなっていたが、天才的な頭脳で機械人間を造りラーメンマンに差し向けるなどしてラーメンマンを苦しめた。玉王の5度目の挑戦は最も大規模なものとなった。玉王は妖術「拳魂復活の術」を用い、過去に超人拳法を悪用したため処刑された「暗器五点星」と呼ばれる5人の達人拳士たちを甦らせ、ラーメンマンの仲間4人を次々と殺害した。ラーメンマンは玉王に対抗すべく自らも拳魂復活の術を修得して殺された仲間を甦らせ、仲間たちと共に「拳聖五歌仙」を名乗り、死者を完全に復活させる「生命の石」をめぐって暗器五点星と戦い、これを打ち破った。玉王は挑戦が失敗するたびにことごとく逃亡しており、作中で決着は描かれていない。超人拳法の奥義「超人一〇二芸」の上に位置する「頂上拳」を悪用したため封印された「地禁門三悪人」と呼ばれる金龍・白龍・黒龍の3人が脱走し、超人拳法総本山への復讐と乗っ取りを企てた。最初の一人・金龍になすすべもなく敗れたラーメンマンは、自らも頂上拳を習得すべく修行を積み、ついに「五獣百歩拳」のひとつ、手から念力で虎を放つ「猛虎百歩拳」を体得した。金龍と白龍を猛虎百歩拳で倒し、黒龍の謀略で一度は囚われの身になるが、蛾蛇虫らの仲間たちに助けられて復活、黒龍を倒し総本山を守り抜いた。猛虎百歩拳は以後、ラーメンマンの最も好んで使う必殺技の1つとなる。三悪人のうち白龍は生き残り、後にラーメンマンに再び戦いを挑んだ。皇帝・呂焼餅(ロ・シャオピン)が死亡し、息子の烙餅(ラオピン)が即位するが、ラオピンは数えで5歳と幼く、拳法指南を兼ねたお守り役を選抜するための御前試合が開催されることになった。アジア各地から多数の拳法家たちが集まるが、その中の「三打鐘兄弟」(トライアングルきょうだい)を名乗る3人は贅沢三昧の暮らしのために皇宮を乗っ取る陰謀を企てていた。企みを察知したラオピンはラーメンマンに助けを求めるが、その際ラオピンと瓜二つのシューマイが間違って誘拐され、人質となったシューマイを救出する目的でラーメンマンも御前試合に参加することになる。予選の後、8人で争われる決勝トーナメントで1回戦が終了したところで物語は未完に終わった。アニメ版で登場したキャラクターは、演じた声優も併せて記述している。「拳聖五歌仙」は、「暗器五点星編」で殺された4人をラーメンマンが「拳魂復活の術」で復活させ、「暗器五点星」に対抗するため名乗ったチーム名である。鬼首村付近の鬼面山(きめんざん)(アニメでは紹興近辺の山)にある大林寺を根城とする拳法家集団で、かつてあまりの残虐性ゆえに少林寺を破門された拳士たちで構成される。一人一人の実力もさることながら、メンバーが組体操のごとく壁を作る「七鬼衆人壁(しちきしゅうひとかべ)」からの攻撃に加え玉王が人壁の最上段から飛び掛かり、相手にニードロップを叩き込む「玉王怒狼封(ぎょくおうドロップ)」を始めとする連携技「将棋盤拳(しょうぎばんけん)」の威力は絶大で、陳老師も過去に命を落としかけたという。原作では銀将相当のキャラクターが存在しないが、アニメ版では銀鬼(後述)が登場し玉王以外で七鬼衆を名乗っていた。また、玉王怒狼封も玉王単独で使用するシーンがある。鬼首村に流行した感染者の体を石に変える奇病・「石仏病(せきぶつびょう)」の特効薬にして超人的な肉体を維持するスタミナ源ともなる「赤子茸(あかごだけ)」を独占。さらにラーメンマンをおびき寄せて倒し、闘龍極意書を奪い取るべく川に石仏病の素となる毒を流していたため、困った村人の頼みを受けたラーメンマンと戦う(アニメではマーボー一座に難癖を付けて捕らえ、さらに玉王がラーニャを自らの嫁にしようとしたため、その救出に向かったラーメンマンと対決している)。初戦では妹・ラーニャを見て動揺したラーメンマンを敗北させたが、心を決めて冷静さを取り戻したラーメンマンとの再戦に敗れた(なお、原作ではラーメンマンに人壁を破られる際に金鬼が倒され、玉王が敗れると残りのメンバーも戦闘描写を省略されて壊滅させられたが、アニメではラーメンマンが七鬼衆を全滅させてから玉王との一騎討ちに移行している)。過去に超人拳法を悪用したために処刑された、五人の達人。屠殺鬼玉王が「拳魂復活の術」を習得し、一時的に蘇った。真の肉体を得て復活することを賭けてラーメンマンらと戦う。練習熱心な模範僧の振りをし、通常12年はかかるといわれる超人一〇二芸をわずか4年で習得、さらに超人拳法の頂点ともいえる奥義、「頂上拳」をも習得した。しかし、その後「頂上拳」を悪用したため、酒を飲まされ泥酔したところを井戸に閉じ込められ、「地禁門」として頂上拳と共に封じ込められていた。しかし、その事実を知らない幼い修行僧によって封印を解かれ、再び外の世界に出てしまう。アニメ版では「地禁門三魔人(ちきんもんさんまじん)」の名称で呼ばれる。「三打鐘」と書いて「トライアングル」と読む。本作最後の敵として登場。幼くして中国皇帝に即位した呂烙餅の拳法指南役に志願した三人組。本心は、その地位を利用して皇帝の代わりに実権を握ろうと企む悪党である。拳法指南役を決定する御前試合に参加し、ラーメンマンを始めとする拳聖五歌仙らと対戦した。超人一〇二芸とは超人拳法の極意である「闘龍極意書」に書かれている拳法の技である。書かれている技は、代々の継承者が1つずつ技を編み出し、極意書に刻まれたもの。逆に言えば新しい技を開発しない限り免許皆伝とは認められず、そのことについてはラーメンマンに対しても自分で気付くまでは秘密とされていた。ラーメンマンが「機矢滅留・苦落血」(キャメルクラッチ)を生み出したため、正確には超人一〇三芸である。なお、超人一〇二芸の中でナンバーが判明しているのは、頭骨錐揉脚(その一)百戦百勝脚(その八)命奪崩壊拳(その七十二)烈火太陽脚(その八十二)の4つ。「闘龍極意書」の伝承者でなくても超人拳法の修行を受けた者は使用できるようである。全体的な特徴としては蹴り技が多い。また拳法ではあるが、妖術の類に入る技も含まれている。攻撃用の技の大半は決まればほぼ一撃で相手を倒せるが、身体が技に適応しきれない場合は技を外すと全エネルギーが空気抵抗となって使用者に跳ね返る、いわば諸刃の剣である。超人一〇二芸の最上レベルの技。これを会得した者は神にも悪魔にもなると言われるほどのため、人格が適正でない者には取得させなかったが、地禁門三悪人の件以来、会得を禁止していた。三悪人以降で会得を許されたのはラーメンマンのみ。以下は五獣百歩拳のバリエーション。本作が企画された背景には、当時本格的な中国拳法の漫画がなかったこと、作者であるゆでたまごが『燃えよドラゴン』などブルース・リーの映画を好んでいたことがあった。そこで、漫画『キン肉マン』に登場するキャラクターの中で読者人気の高かったラーメンマンに少林寺拳法をミックスさせた形で描くこととなった。『闘将!!拉麵男』は『キン肉マン』とは異なる世界観のため、混乱しないように『キン肉マン』ではラーメンマンをあまり登場させないようにし、代わりにモンゴルマンを登場させることとなった。『キン肉マン』との2本同時連載であったため、執筆中はほとんど家には帰れず、ゆでたまごの2人は、コンタロウや江口寿史も常連になっていた「伝説の執筆室」にこもりっきりで執筆をしていた。作中に登場する格言については、作者が好んでいたテレビドラマ『必殺シリーズ』(1972年 - 、TBS系列、テレビ朝日系列)から影響を受けたものとなっている。 また、作者が香港に取材に行った際に、ジャッキー・チェンから本作を実写映画化するという話を持ちかけられたが実現しなかった。本作が未完に終わっていることに対し、作者は続きを描く意欲と、ラーメンマンの少年時代をもっと描きたいとの意欲を語っている。放送期間:1988年1月10日 - 同年9月11日放送時間:毎週日曜日10:30 - 11:00日本テレビ系列で放送された。全35話。ナレーターは永井一郎が担当。原作1話から暗器五点星シリーズまで放送され、ラスト2話は総集編となっている。2008年3月から同年7月まで、東映チャンネルの「わくわく!!アニメタイム」枠にてニューマスター版で再放送された。原作のいわゆる矛盾点や突っ込み所、凄惨な描写・展開が一部改変されているのが特徴。テレビ東京で再放送されていたこともある。過去劇場版が1988年12月23日にVHSビデオ化されたのみだったが、2009年3月21日に「闘将!!拉麵男 コンプリートDVD」が発売され劇場版を含め全話としては初のソフト化となった。それに先駆けて、2008年11月4日発売のDVD「キン肉マンベストバウトDVDII」にて本作の第1話が先行収録された。タイトルは『闘将!!拉麵男 炸裂超人一〇二芸』(たたかえ ラーメンマン さくれつちょうじんひゃくにげい)。ファミリーコンピュータ用アドベンチャーゲームとして、1988年8月10日にバンダイより発売された。ゲーム内容は、七達人への復讐のために地禁門から逃げ出した三悪人の金龍・白龍・黒龍を倒すべく、プレイヤーはラーメンマンを操作して七達人の奥義七芸と頂上拳を習得していく、というもの。画面に矢印アイコンが表示され、それをクリックするとラーメンマンがその場所へ動き、調べたりする。なおアクションロールプレイングゲームの要素もあり、敵を倒していくことで経験値が貯まりレベルアップする。戦闘シーンは格闘ゲーム風になっており、相手の体力ゲージをゼロにしたら勝ちとなる。コンティニューにはひらがな入力のパスワードを用いる。原作と登場の順番や設定が異なっている。
出典:wikipedia
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