機械化歩兵(きかいかほへい、)は、軍における兵科の一つ。歩兵戦闘車などに搭乗することにより、戦車部隊に追随できる機動力、戦闘力を有する歩兵である。単に戦場間を車両で移動するだけでなく、流動的な機動戦に参加することを前提としている点が自動車化歩兵との違いである。機械化歩兵とは、戦争の形態が戦車を中心とした機動戦(電撃戦)が行われるようになった第二次世界大戦時にドイツで初めて編成された。戦車は、その戦闘行動において歩兵の支援が絶対に必要であるが、歩兵の徒歩行軍は戦車の機動性に追従できなくなってきていた。そのため、車両や装甲車に搭乗し、戦車部隊に追随できる歩兵が求められ、機械化歩兵が編成された。ただし、第二次大戦における各国の歩兵の機械化はアメリカが実現した位で、ドイツにおいてさえも常に不十分であった。最初の頃の機動性を持った歩兵は、トラックに搭乗する場合が多く、自転車を用いた大日本帝国陸軍の銀輪部隊などもあったが、それらは不整地での行動に問題があったため、次第に装軌車両が重視されるようになった。冷戦期には、BTRに代表される装甲兵員輸送車に搭乗するケースが多く、冷戦後期・冷戦終了後にはさらに重武装の歩兵戦闘車も配属されるようになった。なお、創作上の用語として、サイボーグ兵やロボット兵などに「機械化歩兵」の文字を当てる事があるが、正式な軍事用語ではない。国や時代、機械化の程度により名称が異なる場合があり、自動車化歩兵とも呼ばれる。混同を避けるため、装甲兵員輸送車を装備している場合は機械化歩兵、トラックを装備している場合は自動車化歩兵、と区別して呼ばれることも多い。実質的に自動車化歩兵もしくは機械化歩兵であるが、慣例的に別の名称、日本語訳があてられることがある。代表的なものとして、ドイツ国防軍の場合は装甲擲弾兵(プロイセン軍において精鋭とされた擲弾兵にちなむ)、大日本帝国陸軍の機動歩兵、ソ連軍(ロシア軍)の自動車化狙撃兵(専門兵種としての狙撃兵ではない)など。モータリゼーションが進んだ現代では、歩兵が車両に乗って移動するのは普通になってきており、機械化歩兵という場合には、特筆しない限り装甲車両を装備した歩兵を指すことが多い。
出典:wikipedia
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