再放送(さいほうそう)とは、本項では2.について扱う。狭義においては、かつて自局で放送した番組を再度放送することを指し、この場合は番組表に再放送を示すマークがつくことが多く、第1回を放送する場合でも新番組と特記されることは少ない。広義には同一エリアの自局以外でかつて放送され、自局では放送されたことのない番組を放送することをも指すが、この場合、新たに放映する局にとっては本来は本放送(初回放送)である(番組表において、再放送マークはつかない)。しかし以前と同じエリアでの視聴者にとっては事実上の再放送といえるため、「再放送」と称されることが多い。日本国内のテレビ放送で再放送されることが多い番組は、主にゴールデンタイムで放送されたテレビドラマ・バラエティ番組・紀行番組・ドキュメンタリー番組・テレビアニメなどである。番組対抗クイズ企画番組などの特別番組が再放送されることもある。その一方、深夜番組の再放送は少ない。再放送はキー局などの制作のいわゆる全国ネット番組・各局自社制作のいわゆるローカル番組のいずれも対象になっている。日本ではゴールデンタイムに再放送することは少ないが、NHK教育テレビ(NHK Eテレ)では2013年4月現在、日曜日の20時台(「日曜美術館」)に過去に放送した番組の再放送が定期的に行われている。アメリカでは、ゴールデンタイムやプライムタイムにドラマなどの再放送が行われている。再放送の際には、番組視聴者プレゼントコーナーにおける応募受付終了に関する注記(例:"現在は応募を受け付けておりませんのでご了承ください"など)や、本放送時に他の時間帯にその局で放送される番組の番組宣伝や、クイズの問題など、本放送時を想定していた内容などで、本放送時にはなかったテロップが付与するケースが多い。連続ドラマでは次回予告がカットされていることがある。これは編成上の都合(放送時間が短いためやCM時間を確保するため)もあるが、番組公式サイトのアドレスが表記されていることもある(2000年代から表記されているが、その頃の番組サイトはすでに閉鎖されていることが多い。このため、予告時にはアドレス部分をぼかし処理または別のテロップを上乗せするか、再放送を理由に次回予告そのものをカットして●●(番組名)『終』を表示させるなどしていることがある。)。また、連続ドラマではかつてエンディング後にブルーバックで「この作品はフィクションです」といった一枚画が次回予告内に表記されることがあり、フジテレビ系のドラマ作品では本放送にはなかった一枚画(またはそれを含めたエンドカード)も新たに作られることが多い。また朝日放送や瀬戸内海放送などでは一部連続ドラマの再放送でエンディング時にテロップで「この作品はフィクションです」というテロップを差し込んでいる(再放送ではカットされる次回予告でそのテロップが差し込まれているため)。ドラマやアニメがゴールデンタイムに再放送される場合は、『~総集編』や『~完全版』、『~アンコールスペシャル』『ドラマレジェンド~』などと題して番組の解説や新たなシーン、原作者、出演者のトーク、関連作品の新作ドラマまたは劇場版の予告宣伝などを加えた上で放送されることがある。また、バラエティ番組は名場面集などとして過去に放送したコントやトークなどを放送することがある。正月三が日のゴールデンタイムに放送されるバラエティ特番を同じ年の年末の早朝から午後にかけてに再放送することもある。これはおおむねの翌年の正月に放送される最新作の宣伝をかねてることが多く、再放送のマークが付いていても"元日夜6時から放送"などといった宣伝テロップが本編内に表示され、CM入りやCM明けに予告を挟んでいる。ゴールデンタイムの場合は特別企画として放送するため番組表に再放送のマークはつかない。提供クレジットによるスポンサーの表示は、地上波放送・BS放送・CS放送のいずれにおいても行われない場合が多い。キー局等で放送された番組が地方局で遅れネットされることを「再放送」と誤用している者もいるが、受信環境によっては事実上の再放送となりうることもある。業務悪化による経費削減の影響で2009年以降再放送枠が増加傾向であった。2015年春まで、TBS系列・フジテレビ系列の大半の局は平日14:00頃 - 16:50頃の3時間程度を再放送枠等に使っていた。なお、2014年4月から9月まで、テレビ朝日系列では、「ワイド!スクランブル」の編成変更に伴い、13:05から4時間程再放送枠となっている局が多かったが、10月から再編成で14:00~16:50頃に短縮された。なお、2015年春からはフジテレビ・TBSとも、再放送枠が大幅に削減された。その一方、日本テレビ系列では13:55 - 15:50に『情報ライブ ミヤネ屋』を放送しているため、再放送枠はその後となる。また地方局の中では夕方ワイド番組を16時台で放送している局もあり、この場合、その時間には再放送枠は存在しないことになる(午前中の10:25 - 11:25や土日午後に再放送枠としている場合もある。)キー局の日本テレビの2014年冬からnews every.の時間拡大によって平日の再放送枠が消滅した。フジテレビでは土曜日15:30 - 17:30(「土曜ワイド (フジテレビ)」)、テレビ朝日は土曜日10:00~17:25(ニュースやミニ番組をまたいで)に再放送枠を設けている。(ゴルフ中継などのスポーツ中継が入る場合がある。)2000年代以降に制作されたドラマで、本放送時に字幕放送された作品では再放送でも字幕放送対応になっていることがある。ただし大都市圏の地上波とBS・CS放送に多く、地方圏では未対応の局が多い。15時55分のようにフライングスタートを実施していたり、CMを増やして、本放送より5 - 6分長く放送していたりする。NHKの連続テレビ小説では朝の放送が同日の昼に再放送されており新聞には再放送マークが付いているが、NHKは再放送と見なしておらず同局の「再放送情報」には掲載されていない。再放送は、「経費削減」「過去のドラマのリメイク、或いは続編制作を行う場合の宣伝」「新番組の前作を放送」「昼間の空白枠の穴埋め」「強力な裏番組への回避」などといった理由が主なものであるが、視聴者からの希望により再放送される番組もある。また、過去に放送されたテレビドラマが映画化される場合、その映画の公開前にドラマが再放送される場合もある。さらに、本放送が番組途中で報道特別番組やスポーツ中継などに急遽差し替えられ、日を改めて最後まで放送する事も再放送と呼ばれることがある。この場合、次の放送日に放送される場合が多いが、特番の場合や放送スケジュールの都合などから別の時間帯に放送された例もある。ゴールデンタイムの番組も再放送される場合がある。それらは「番組の急な打ち切り」「その放送分の内容に問題があり自主的に放送を取りやめる」「出演者や声優の都合」「大震災などの大規模災害で番組の制作が間に合わなかった場合」などの理由により、つなぎ番組として再放送する場合である。また、例外的に『サザエさん』は1975年4月1日から1997年11月18日までゴールデンタイムの火曜日19:00~19:30に再放送していた(OP、EDは新規に制作したもの)。また、『ポケットモンスター』も1999年から2002年まで『ポケットモンスターアンコール』として副音声英語放送を追加して放送していた。2009年にも『ヒカルの碁』が月曜19時30分から放送された。また、放送倫理上問題のあるものなどは、本編に差支えがない程度に編集されることもしばしばある。逆に「現在では好ましくない表現が含まれますが、作品のオリジナルを尊重してそのまま放送します、ご了承ください。」などのテロップを表示した上で放送することもある。同じ番組を繰り返し放送することもある。民放キー局系のCS放送チャンネル(TBSチャンネル、フジテレビTWO、テレ朝チャンネルなど)の再放送ではCMカットで放送したり、ドラマ番組の全話一挙放送が行われている。また、権利上の関係 (主題歌に洋楽が使われているなど)でDVDなどのソフト化が困難な作品も再放送されるケースが多い。ドラマの場合、エンディング場面をカットして「END」となる場合もあり、主題歌を聴いたりできない場合もある。ドラマなどの場合は、系列局で放送する際、再放送についても契約の中に含まれるという。スポーツ中継では、海外からの中継で放送時間が深夜帯に当たる場合、全日帯に改めて放送されることがあり、これらは「録画放送」とも呼ばれる。作家・映画監督や俳優・女優が亡くなった場合、追悼特集として、その作家が原作の作品や監督が手掛けた作品(映画やドラマ)及び俳優・女優が出演した作品(映画やドラマ)が地上波・BS・CS問わず、実質再放送される事もある。また、トーク番組でも、同様の理由で再放送を行う事がある。1980年代前半までは主なキー局で夕方の時間帯を独占していたアニメの放送は、キー局での本放送減少、少子化、塾や部活などによる在宅率の減少、ゲームなどの遊びの多様化などもあって、1990年代以降では大幅に減少している。近年では、アニメに代わってドラマの再放送や報道番組・夕方ワイド番組が増えてきている(「ニュース番組のワイドショー化」も参照)。ドラマの再放送枠では、フジテレビ系では2010年1月から韓国ドラマを放送する独自枠である『韓流α』が設置され、地上波ドラマの再放送が減少し、TBS系やBS日テレでも再放送枠で韓流ドラマを放送する割合が高まっていたが、2011年にフジテレビの韓流偏向に対するデモが行われた影響(「フジテレビ抗議デモ」を参照)で縮小を迫られ、2012年に『韓流α』は終了、2015年現在では、BSやCS放送での放送が中心である。また、2012年頃からは午後4時から再放送する『相棒』(テレビ朝日)が2桁に迫る視聴率を獲得するようになった。その影響で、2013年春では日本テレビやフジテレビではドラマ以外の番組の再放送も行うことが多くなっている。なお、ジャニーズ事務所所属タレントが出演するドラマについては、事務所の肖像権の取り扱い方針の関係上、再放送されない場合がある。ただし、バラエティー番組については再放送される番組が多い。テレビ局がアニメの制作として加わった場合には局側の権利として2年間で2回の放映権があり、本放送に加えて再放送が1回出来ることになっている。その後は作品の著作権保有が製作会社側に移動し、テレビ局は製作会社と改めて放送契約を結んで再放送することになり、その内容は2年間で何回も放送できるものだという。そのため、旧作のアニメが本放送とは異なる放送局で放送されるケースもある。たとえばフジテレビ系(FNS)で放送されていた『うる星やつら』が後にTOKYO MXやチバテレなどの独立U局やNHK BS-2で放送されたケースや、フジテレビで放送した『タッチ』やNHKで放送した『未来少年コナン』が日本テレビに再放送された例など。自社系列外のテレビ局がクレジットされる部分を消すこともある。また、日本テレビで放送された『キン肉マン』が系列CSチャンネル日テレプラスで放送された後、フジテレビTWOで、さらにその後はテレ朝チャンネル2など、他系列のCSチャンネルで放送されるケースもある。逆に、民放で放送されたアニメが、NHK-BSで放送されるケースもある。また『金田一少年の事件簿』・『銀魂』(『よりぬき銀魂さん』)など1年以上の長期作品の場合には途中までの放送となったり、「傑作選」・「ベストセレクション」などと題して特に選んだ話を数話放送するだけということもある。本放送では低視聴率などで打ち切りとなった作品が再放送によって人気が再燃し、続編が作られたりリメイクが行われることもしばしばある。例としては『ルパン三世』・『宇宙戦艦ヤマト』などである。中にはテレビ東京が日本テレビ系列で放送された『元祖天才バカボン』を再放送して高視聴率を挙げ、フジテレビで『平成天才バカボン』が制作されたという事例もある。再放送にあたっては制作会社から日本脚本家連盟に所属する脚本家と日本俳優連合所属の声優に使用料が支払われる。2000年代以降に深夜などによく放送されている新作のUHFアニメ(深夜アニメ)の場合、再放送はCS放送を中心に行われるという都合もあって地上波では1回限りの放送となることが多く、地上波で再放送されたことのある番組は『陸上防衛隊まおちゃん』など一部作品のみである。例外的にU局の東京MXでは2000年代以降に放送された深夜アニメやWOWOWアニメなどの再放送が行われている。また、2008年からは一部の新作アニメで本放送とリピート放送で2回ずつ放送する番組もある。2000年代後半以降になってからは、映像ソフトのブルーレイ版の発売に合わせ、その宣伝も兼ねて再放送が行われるケースも見られる。また、2012年度放送の『AKB0048』は地上波ネット局では分割2クールでの放送の際、第2期放送期に第1期の再放送枠を設けている。テレビ東京系列(TXN)では全国同時ネットでのアニメ再放送が行われることも多い。例としてはアニメ530枠では『カードファイト!! ヴァンガード』や土曜朝の『遊☆戯☆王シリーズ』などが挙げられる。作品によっては本放送時とは異なる新規のOP・EDが制作されるケースも散見される。海外アニメの放送では、INCOLOR(カラー)の映像はカットされる。ワーナーブラザーズのイントロでは、地上波では番組タイトルロゴに差し替え(例:トムとジェリーテイルズ)。海外でつかわれたエンディングなどは日本ではカットされる事例もある(スタッフロールもなしの場合もあるため声優・スタッフ表記もない)ラジオでは固定枠で再放送されないことが多いが、NHKラジオ第2とNHK-FM・STVラジオ・栃木放送・コミュニティ放送やデジタルラジオなどでは再放送が行われることがある。また、開局記念番組や番組のスペシャルとして一部引用のような形で放送される場合がある。最近では適切に権利処理された部分のみ配信の形で放送局サイトにアップロードされていることも多く、再放送要望に対する一つの選択肢となっている。また、CS放送などのニューチャンネルと呼ばれる放送局は、「繰り返し放送」(リピート放送)と銘打って本放送よりも再放送やリピート放送を行うことを重視した局が圧倒的に多い。また、地上波放送当時には無かった、字幕放送を行う番組(TBSチャンネルで放送の「水戸黄門」など)もある。これは途中から加入した視聴者でも最初から視聴できるようにするのと、既存の視聴者からもう一回見たいと要望があること(いわゆる「キャッチアップ放送」の類)、また用事があって見逃したり、衛星放送の性質上豪雨・雷雨・大雪などの悪天候で受信しづらくなった場合でもまた見られるようにとの配慮などの理由からきている。地方局では空白枠の穴埋めの例が最も多い。自主制作番組(中にはKBS京都の『ぽじポジたまご』のように生ワイドの再放送を行なうところもある)を再放送することがあるが、これはCS放送のリピート放送と同意である。BSスカパー!もアニソン関連タイトルのPV(プロモーションビデオ)をダイジェスト放送する番組を持っており(提携関係のエムオン・エンタテインメント運営・MUSIC ON! TVが制作協力)でもリピート放送を実施。また、独立U局等でも穴埋めでPVダイジェスト番組(『MUSIC BRAKE』等)をミニ番組ないし30分の通常番組の形態で放送している局・チャンネルもある。また、WOWOWやBSスカパー!関連各チャンネル等で放送の劇場長編アニメ作品は少なくとも1年前後を目途にリピート放送がなされている場合が多い(『映画 けいおん!』『星を追う子ども』等)東京MXテレビの『TOKYO MX NEWS』は平日の18時 - 18時25分に放送したものを同日の21時30分から22時に再放送している(重大なニュースが入った時には生放送に差し替える)。同局では開局した頃にも22時からのニュースの再放送を、26時から45分間のみ行っていた。日本海テレビではかつて「NKTピックアップTHE DAY」という番組が放送されていたが、この番組は夕方のワイドニュースのうちストレートニュース部分について、アナウンサーが顔出しするリード部分をブルーバックの小見出し表示にしたうえで15分に編集し放送したもので、事実上の再放送である。CS放送以外の地上波でニュース番組を定期的に再放送するのは珍しいケースである。ラジオにおいては、1980年代にラジオたんぱ(現・ラジオNIKKEI)が放送していた『ニュース・オールナイト』(最初の1時間分のみ生放送で、以降は突発的なニュースが入らない限り同じ放送を繰り返す。)のような類似例がある。1990年代から本放送中であるにもかかわらず(最終回を待たずに)夕刻や深夜、また昼間帯にその時までの既放送分を再放送すること(CS放送では「キャッチアップ放送」という場合がある)も行われ始めた。2012年のアニメ『超速変形ジャイロゼッター』に至っては本放送(火曜夕方)の5日後(日曜朝)に関東地区限定であるが地上波で再放送されている。これは、ドラマや一部の新作アニメの視聴率の数字を上げるために、初回・第2回…を見なかった視聴者を本放送に引き戻そうとするもの(番組宣伝の一種の行動)である。一般的には、1995年に放送された『星の金貨』(日本テレビ)において、ドラマ完結前に既放送分の再放送を行ったところ視聴率が大きく上昇した例が契機とされている(詳しくは星の金貨#補足を参照)。青春出版社発行の「大人の裏ネタ大全集」(2007年 ISBN 4413009118)によるとTBS宣伝部は「効果は計算どおりだった」とコメントしており、その効果があったという放送関係者もいる。毎年1月2・3日は日本テレビ除く各局ではドラマの一挙再放送やバラエティ番組の総集編と謳った再放送が行われることがある。これは日本テレビ系列で放送している箱根駅伝中継が高視聴率番組であるため、他局が高い視聴率を取れる強力な裏番組を投入しづらいことやテレビ局員や芸能人が年末年始に休暇を取る人が多く、最低限の人員で回さなければならないこと、帰省や初詣などで在宅率が低いことなどが挙げられる。
出典:wikipedia
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