ラドン (Rodan) は、映画『空の大怪獣ラドン』をはじめとする東宝製作の怪獣映画に登場する架空の怪獣である。ゴジラ、モスラと共に東宝三大怪獣と称される。翼竜プテラノドンが突然変異した怪獣。特撮美術監督の渡辺明がプテラノドンをモチーフにデザインしており、名の由来もそこからである。頭には2つに分かれた突起が生えており(『ゴジラvsメカゴジラ』では3本)、鳥類と同様の嘴に歯が生えている(元となったプテラノドンにはない)。腹部にはニードルのようなゴツゴツとした鱗がある。着地しての直立二足歩行が可能で、翼を広げたままで陸上走行を行うことも多い。巨大な上に超音速で飛ぶため、ソニックブームを巻き起こし、飛ぶだけで市街を破壊してしまう。シリーズによって攻撃能力が異なり、『三大怪獣 地球最大の決戦』では嘴で敵をつついたり、足の爪で引っ掻く攻撃が主で、ゴジラと互角に戦う力を持っている。また、『ゴジラvsメカゴジラ』に再登場したラドンはゴジラの熱線を受けてファイヤーラドンとなり、放射熱線と同程度の威力のウラニウム熱線を吐く能力を身につけた。海外ではロダン (Rodan) と呼称されている。ラドンの声にはコントラバスの音と人間の声を素材として加工したものが使われており、本作の後も『ウルトラマン』のアントラーやvsシリーズに登場したキングギドラ、バトラの声などに流用された。『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』では怪獣島の怪獣の1体として、『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』では『キングギドラの大逆襲』タイトル時期の企画に味方側の怪獣として、『モスラ3 キングギドラ来襲』ではモスラ(新)の敵怪獣として登場する予定があったが、いずれも途中で変更になっている。ゴジラやモスラと並ぶ知名度を持つものの、タイトルに名前が登場した作品は2016年現在、デビュー作の『空の大怪獣ラドン』のみである。公開順。右は各作品に登場する怪獣。(ラドン・他の怪獣の順)核実験の放射能や火山ガスによる高温化の影響で現代に復活した。劇中でプテラノドンとの関連性を示すような発言があるが、直接明言されていない。ただしシナリオ上の設定でプテラノドンは「中生紀に生息した飛竜の一種で空飛ぶ始祖鳥としては最大のもの」とされている。阿蘇の炭坑の奥で卵から雛が誕生し、古代トンボの幼虫メガヌロンを捕食していた。成長した1頭が阿蘇山から出現したあと、航空自衛隊のF-86戦闘機と大規模な空中戦を展開。追撃を振り切った後、佐世保や福岡に降り立ち大暴れする。このとき口から煙のようなもの(一部書籍にて「ガス状の武器」とされている)を吐いているが、パチンコ屋に突っ込んだタンクローリーが爆発して炎上しただけで、威力のほどはよく分からない。陸空両自衛隊からの猛攻により危機に陥った時にもう1頭が出現したが、最期は帰巣本能で阿蘇山に帰ってきたところを自衛隊のミサイル攻撃を受け、その影響で阿蘇山が噴火し2頭のラドンは脱出するもマグマの噴出に巻き込まれ、真っ赤な溶岩の中に消える。昭和期のゴジラシリーズに登場したラドンは、各作品のストーリー上の矛盾はあるもののすべて同一のものとされており、便宜上二代目ラドンと呼ばれることが多い。初代と比べると背中の形が異なっている。阿蘇山から登場した初代の同族。ゴジラを持ち上げて叩き落すなど互角に戦うが、モスラが仲裁に入り、戦いは引き分けに終わる。モスラに宇宙怪獣キングギドラと戦おうと言われるが「いつも我々をいじめてきた人類を守る必要はない」とゴジラと共に拒否する。しかし、モスラの戦いを見ているうちにゴジラ、モスラとキングギドラを倒すために共闘。キングギドラとの戦闘中に空中で急旋回し体当たりをする、モスラを背中に乗せて飛ぶなどして、キングギドラを宇宙に追い返す。ゴジラと共にX星人に宇宙に連れて行かれ、キングギドラと戦う。その後X星人に操られてゴジラ、キングギドラ共々地球を襲うが、地球人の反撃でコントロールが切れてからはゴジラと共闘してキングギドラと再戦し海に落下。キングギドラは宇宙へ追い返すが、自身はゴジラと共に最後まで海から姿は見せない。X星人からは「怪物02(かいぶつゼロツー)」と呼ばれる。小笠原の怪獣ランドで保護されており、近海の海洋牧場で飼育されているイルカを主食としている。怪獣ランドを占領したキラアク星人に操られ、モスクワを襲撃した後、ウラル山脈上空でSSTを撃墜。さらに宇宙船ファイヤードラゴンの護衛を任せられる。キラアク星人のコントロールが切れた後、バラン、バラゴン、マンダを除く怪獣と共闘し、富士のすそ野でキングギドラと戦うが、途中で戦いから外れて飛び立っている。キングギドラを倒した後に出現した怪獣ファイヤードラゴン(キラアクの円盤)に接近するも逆に高熱で負傷するが、ラストでは再び怪獣ランドに戻っている。アドノア島のプテラノドンが島に投棄された使用済み核燃料の放射性物質で変異した怪獣。その巣にゴジラザウルスの卵を托卵された状態で中生代から眠りについていたため、ゴジラザウルスの幼体=ベビーゴジラを同族の兄弟だと思い込み、放射性物質の影響で怪獣化した後もその卵を護っている。ベビーゴジラの卵に反応して出現したゴジラに対し機動力を活かして優位に戦いを進め、ついには岩山に生き埋めにするが、直後にゴジラの尾の一撃で叩き落とされ、何度も踏みつけられた末に飛翔しようとしたところを熱線を浴び敗れてしまう。皮膜内に大きな骨のような物が見受けられるが、設定ではこれは血管であるとされている。また頭の突起物も2本から3本になっている他、尾の形も変更されている。ゴジラに敗れたラドンが、ベビーゴジラの卵に付着していた古代のシダ類の植物・シプニオキスをサイコメトリングして出来上がった「エスパー・コーラス」の影響で赤く変化した姿。口からウラニウム熱線を吐くことが可能となった。シプニオキスの波動に激しく反応する。同じ巣で生まれたため兄弟だと思いこんでいるベビーゴジラを追って青森市・仙台市・松島・東京湾・浦安市に飛来。ベビーゴジラを輸送中のヘリコプターを襲撃して破壊し、輸送用のコンテナごとベビーを強奪する。その後、幕張に降り立ちコンテナからベビーゴジラを引き出そう(助け出そう)とするが、そこに到着したガルーダ、メカゴジラと交戦。ドッグファイトの末にガルーダを撃墜し、メカゴジラの右目(レーザーキャノン)を破壊するが、プラズマ・グレネイドの零距離発射で胸を破られ、緑色の血の泡を吹きながら倒されてしまう。しかし、同じくベビーゴジラを求めて到着したゴジラまでもメカゴジラに倒され瀕死になった際に、残り少ない命を振り絞って飛び立ち、メカゴジラの攻撃を受けながらもゴジラの元へ降り立ち、そこで体組織が体内の放射性物質に耐えられず風化するも、ゴジラにエネルギーを与え復活させる。X星人の手先として登場。日本人初の国連事務総長・醍醐の乗る事務総長専用機を襲撃した後、アメリカのニューヨークで大暴れし、空中戦艦ランブリングと交戦する。一度はX星人により回収されるも、再び地球侵略のため解放されランブリングを撃沈する。その後、キングシーサー、アンギラスと共にゴジラを倒す刺客として送られ、富士のすそ野で戦う。3体の怪獣で連携攻撃を試みるも、ゴジラが尻尾で弾いたアンギラスボールにより撃墜され、さらにはアンギラス、キングシーサーが倒れているラドンの上に次々と飛んできてしまい、完全にのびてしまう。この戦いはどちらかといえばコメディ調でまとめられている。脚本上で存在したとどめの放射熱線は省略された。武器は超音速衝撃粉砕波(ソニックブーム)。ゴジラ、モスラと共に緑の惑星「怪獣プラネット」に生息していた。飛来した宇宙探査船アース号にウラニウム熱線で襲いかかったりしたが、アース号の惑星からのワープによる離脱に巻き込まれたのか、地球の東京に出現し、ゴジラと戦う。アース号から散布された惑星の緑の木の実を浴び、大人しくなり青い光球に包まれて宇宙へ帰る。ゴジラアイランドの怪獣として登場する。嘴による突き攻撃が得意技。ゴジラと共闘して、敵が送り込む怪獣と最前線に向かうことが多い。「人口太陽編」ではメガロを掴んで上空からデストロイアに落下させるなど頭脳攻撃を見せる。島にあるラドン温泉には体を癒すためによく入浴している(ゴジラやキングシーサーも入ることがある)。造形物はバンダイのソフビ人形。ラドンが炎の精霊の力を得てパワーアップした姿。名前こそファイヤーラドンだが、通常のラドンの色違いだったオリジナルと違い、全身が炎に包まれ輝いている姿をしており、口から熱線では無く火炎を吐くなど、設定もオリジナルと異なる。ネオヘドラが出現した際、かつてヘドラを倒すためにはゴジラの熱線では威力が足りなかったことから、キングシーサーの提案で誕生する。誕生には人間の祈りも必要となる。口から強力な「ウラニウム熱線」を発射し、その火力は4万度に及ぶ。ラドンのテーマは、1993年のファイヤーラドンに到るまで伊福部昭作曲のテーマ曲が使用されてきた。テーマ曲は大きく分けて2種類あり、それぞれ「初代ラドンのテーマ」、「二代目ラドンのテーマ」と呼ばれる。ファイヤーラドンのテーマも、二代目のものの編曲であった。「初代のテーマ」は、アントン・ヴェーベルンの曲風の高音の弦楽器のバックに低音の金管楽器のメロディーがかぶさるという、独特のものであった。ラドンのテーマを含め、『空の大怪獣ラドン』の音楽は全体的に『ゴジラ』から続くスタンス(怪獣による破壊と恐怖、不安感、悲劇性)を踏襲した荘重なものであった。一方、怪獣映画が子供を強く意識したより娯楽性の強い映画へと変貌した時代にスクリーンに登場した「二代目のテーマ」は、トランペットが高らかに旋律を奏でるという旋律を重視したより明快な曲に変更された。これは、怪獣を恐怖や不安といった漠然としたものの具象としてではなく、よりヒーロー性の強いキャラクターとして描くようになったことによる変化であった。また、テーマ曲におけるゴジラとの差別化という観点もあった。『ゴジラvsメカゴジラ』でも、作中でのラドンの位置づけからこの路線は継承された。この作品では、二代目のものに重厚さを増した編曲がなされた。このような従来のテーマ曲の重厚化は、平成シリーズにおける編曲の基本であった。
出典:wikipedia
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