ケイマン("Cayman" )はドイツの自動車メーカーポルシェが製造する2人乗りスポーツカーで、オープンカーである「ボクスター」(987型)からの派生したクーペモデルである。車名はアリゲーター属の爬虫類である「ケイマン」("Caiman" )に由来する。トランスミッションやサスペンションなど、ボクスターとの部品の多くを共用している。2005年9月のフランクフルトショーで「ケイマンS」が発表された。アメリカでの価格は58900ドルと、ボクスターS(987型・前期モデル)の54700ドルより僅かに高価な設定とされた。スポーツカーとしての基本要素はリアエンジンよりもミドシップのほうが優れているが、上位車種である911をラップタイムで上回らないように各部の性能を制限して意図的に同時期の911よりも遅くなるように配慮されて設計されていた。ミッドシップマウントされた水平対向6気筒エンジンは、ボクスターのエンジンブロックをベースにボアアップして3,387ccとしたものに、911(997型)のシリンダーヘッドとクランクケースが組み合わされて造り出された。カムシャフトも997型の911カレラSのものが使用され、可変バルブタイミング・リフト機能「バリオカムプラス」が911以外で初搭載された。ボアφ96mm×ストローク78mm、圧縮は11.1とされた。レッドゾーンはボクスターSのエンジンより100rpm高められ、最高出力は295PS/6,250rpmを発揮した。アイシン製の6速MT仕様と、5速ティプトロニックS仕様が用意された。6速MTのギヤ比の設定はボクスターSを基本としているが、1速と2速は加速性能重視のためにローギヤード化された。ティプトロニックSはステアリングにあるボタンを操作することにより、マニュアルでシフトアップ/ダウンさせることも可能である。0-100km/h加速は5.4秒/6.1秒(MT/ティプトロニックS)。機械式LSDはオプションでも選択することはできなかった。ブレーキディスクはフロント側が直径318mmで厚さ28mm、リヤ側が直径299mmで厚さ24mmであり、前後とも対向4ポットキャリパーが装着された。19inホイールとされ、前235/35と後265/35のタイヤが設定された。車体前半部は基本的にボクスターと同一で、バンパーやヘッドライトなどの外装部品を小変更することで差別化を図っている。クローズドボディーとなったことで、曲げ剛性はボクスターの2倍に達した。ねじれ剛性は911(997型)に僅か5%劣る数値に設定され、997型を超えないように設計された。リヤはハッチバック形式で、ボクスターの後部トランクの容量に加えてエンジン上部のスペースが収納スペースとして加算され容量約260Lのラゲッジコンパートメントとなった。フロントには約150Lのラゲッジスペースを備えている。リアスポイラーは120km/hを超えると自動的に8cm持ち上がりダウンフォースを発生し、80km/hを下回ると自動的に格納される。2006年8月マイナーチェンジ。ベースグレードとして2,687cc水平対向6気筒エンジンを搭載するベースグレード「ケイマン」が追加された。2,687ccモデルには5速MT仕様と5速ティプトロニックSが用意された。またオプションで6速MT仕様も設定された。こちらの0-100km/h加速は6.1秒/7.0秒(MT/ティプトロニックS)。2007年8月ポルシェジャパンは、黒を基調とした内外装に加え足回りをスポーツ化したケイマンの限定モデル、ケイマンSポルシェデザインエディション1を限定15台(全世界777台)車両本体価格953万円で発売すると発表。生産はユーロ圏10月、その他の地域11月開始。トランスミッションはティプトロニックS(AT)のみの設定であった。オプション装備である「ポルシェ アクティブ サスペンション マネージメント」(PASM)が標準装備され、ホイールが19inの911ターボホイールを装着。タイヤはフロントが235/35ZR19、リアが265/35ZR19となる。内装に、腕時計「クロノグラフ1」をデザインモチーフした小変更が施されている。動力性能はケイマンSと同一。911GT3のイメージを与えたケイマンS。2008年8月5日受注開始モデル。ケイマンに特別仕様車ケイマンS スポーツが追加。この特別仕様車はケイマンSをベースとしており、エンジン排気量こそ従来モデルと同じ3.4Lながら、最高出力が+8PSの303PSとなるスポーティモデル。足回りにもポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム(PASM)が装着されて車高が10mm下げられ、19inスポーツデザインホイールが装着されている。911 GT3と同様の、ブラックのリム、ドアミラー、エアインテークグリルは、スポーティなカラーコントラストを呈します。ブラックインテリアデザインパッケージやメーターフードのないダッシュボードと相まってスポーツ性を演出しています。さらにHIDヘッドライトやスポーツクロノパッケージ、スポーツシート、スポーツエグゾーストシステムが標準装備され、サイドにはモデル名がデザインされたロゴをあしらっています。ギアシフトレバーやパーキングブレーキレバー、ステアリングのリムがアルカンターラ仕上げとなるなど、911 GT3を彷彿とさせるスポーティな特別仕様車に仕上げられた。ボディカラーは、オレンジとグリーンがスタンダードカラーとして用意され、追加またはオプションとしてブラック、ガーズレッド、スピードイエローなども選択可能。グローブボックスには限定モデルであることを示すエンブレムが設けられている。トランスミッションはティプトロニックS(AT)のみの設定であった。世界限定700台の内、日本には10台が導入されるが、その日本仕様には室内センサー付きアラームシステムとレッドテールライトが特別装備される。価格はベース車両のケイマンSに対し、166万円高の994万円となっている。2008年11月19日、LAオートショーにてボクスターと同時にビッグマイナーチェンジを発表。全車新設計の直噴エンジンを搭載。ベースグレードの「ケイマン」の排気量は2,892ccに拡大され、165kW(265PS)/7,200rpm、300Nm/4,400-6000rpm。「ケイマンS」は3,436ccに拡大され、235kW(320PS)/7,200rpm、370Nm/4,750rpm。トランスミッションはMTが通常モデルが5速から6速に、ティプトロニックSがデュアルクラッチトランスミッションの7速PDKにそれぞれ変更された。フロントおよびリアのバンパーやヘッドライトのデザインに変更が加えられ、エアインテークの形状にボクスターとの差別化が図られた(フロントフォグランプの形状は従来同様に円形)。また、テールライトがLEDとなり、日本仕様車では全車クラリオン製カーナビゲーションが標準装備となった。2010年12月14日、「ケイマンシリーズ」のフラッグシップモデルとして発売された。エンジンは「ケイマンS」と同じ3,436ccであるが最高出力が高められ243kW(330PS)/7,400rpm、370Nm/4,750rpmとなった。最高速度は280km/h。オーディオの廃止、エアコンのオプション化、内装の簡易化、標準より15kg軽いアルミ製ドア、軽量シートの採用によって「ケイマンS」よりも55kg軽量化された。外観の差異は専用デザインの固定式リヤスポイラーと、ボディカラーがペリドットメタリックであることのみ。車高はサスペンションの仕様が異なるため「ケイマンS」比で20mmダウンしている。リミテッド・スリップ・リアディファレンシャルが標準装備された。トランスミッションは7速PDKと6速MTが用意された。ベースとなったのは987型ボクスター・スパイダー。2011年7月より全世界500台限定で発売された。ケイマンSをベースにケイマンRと同じ330PS仕様としたもの。ダッシュボードトリム、シフトレバー/セレクターレバートリム、メーターパネルのダイヤルもブラックとなるなど、内外装の外観上の細かい簡易な変更のみ。二代目となるケイマン981c型は、2012年11月28日ロサンゼルスモーターショー12で発表された。最高出力278PSのケイマンと、329PSの「ケイマンS」の2モデルが用意され、日本での予約受注は2012年12月18日となった。ヘッドライトやサイドエアインテークの形状などは981型ボクスターを受けついだ。トランスミッションは6段MTまたは7段PDKが装着された。デザインの変更により、後部トランクは先代と比較して大幅に容量が減った。詳細は981型ボクスターの項を参照。3.4リッターの340psエンジンを積む。PASM、スポーツクロノパッケージ、20インチホイール、スポーツシートなどが標準装備された。価格は6段MTが915万円、7段PDKが979万円。2015年7月より販売が開始された追加モデル。日本では2015年2月より予約が始まった。上位車種である911カレラのベースグレードを35ps上回る385psを発生する3.8リットルエンジンを搭載したことが最大の特徴で、外装には非収納式の大型リアウイング、専用リップスポイラー等を装備。ブレーキ他991型GT3のサスペンション部品が多数流用され、車高はオリジナルと比較して30mm下げられた。またオプションでリアロールケージ、消火器、ドライバー席の6点シートベルトの装着も可能。これらの装備はドイツモータースポーツ連盟によるイベント向け規定をクリアするものであるとされた。エンジン本体は991型のカレラS用と同一であるが、出力はカレラS比でマイナス15psとなっており、これは911と異なる排気管の取り回しの都合上とされている。トランスミッションは6速マニュアルのみで、ギア比を含め既存のケイマンS、ケイマンGTS用と同一だが、シフトレバーは20mm短縮された。PDKは新規開発する余力が無かったという理由で見送られた。2015年12月10日発表。ボクスターと共に2016年度中に導入予定。これまでの水平対向6気筒自然吸気エンジンから水平対向4気筒ターボエンジンに変更される。。エンジン以外のエクステリアやインテリア等に大きな変更は無い。本モデルよりモデル名は「ケイマン」から「718ケイマン」に変更される。「ボクスター」も同様に「718ボクスター」となる。718の名称は1957年に製作された4気筒ミッドシップエンジンレーシングカー「ポルシェ718」に由来する。。
出典:wikipedia
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