現在は使用されない古いハングル字母であり、ㅂの下にㅇを加えることで作られている。呼称はスンギョンウムピウ(순경음 비읍、唇軽音のピウ)もしくはカビョウンピウ(가벼운비읍、軽いピウ)である。唇軽音と呼ばれる音を表す字母の一つであり、他にㆄ ㅹ ㅱがあるが、朝鮮語固有の音韻表記に用いられたのはこの字母のみである。音韻変化により世祖(15世紀中葉)以降には使われなくなった。この字母は訓民正音初声体系の字母に入れられていないものの実質上、朝鮮語固有の子音を表すものとして初声に用いられた。ただし、その現れる条件が決まっており、必ず有声音と有声音の間に置かれた。その音価はであったと推定されている。この音はその後、(すなわち오, 우)へと変化した。例えば現在の韓国の首都「서울(ソウル)」も「셔ㅸㅡㄹ(ショブル)」から変化したものである。また現代文法でㅂ不規則動詞が母音の前で/w/系の音になるのも、当時、語幹のㅂが母音に挟まれてㅸとなっていたことに由来している(곱+아→고ㅸㅏ→고와)。『訓民正音』本文では唇音字(すなわちㅂ ㅍ ㅃ ㅁ)の下に喉音字ㅇを組み合わせることを連書と呼び、連書によって作られた字母ㅸ ㆄ ㅹ ㅱは唇軽音を表すとしている。これは『訓民正音解例』制字解によると唇同士は軽くさっと触れるだけで喉音の要素が多い音であるからという。このうち実際の朝鮮語の表記に用いられたのはㅸのみで、あとは漢字音や中国語音表記に用いられた。そのほかの連書として『解例』合字解に半舌音字ㄹに対する半舌軽音ᄛが設けられているが、実際に使われた用例はない。しかし2009年、インドネシアのチアチア族の言語チアチア語を表記するときにハングルが使用されることが決定した。その時のの音節を表すときに、このㅸが用いられることとなった。だが、バウバウ市長のアミルル・タミン(Amirul Tamim)がハングルの普及に十分努めなかったため、チアチア語に公式に採用されているとは言えない。
出典:wikipedia
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