リンカーン・ナビゲーター (Lincoln Navigator) はアメリカのフォード・モーターが同社の高級車部門にあたるリンカーン・ブランドで製造・販売している大型高級SUVである。フォード・エクスペディションをベースとして開発されたナビゲーターは1998年にデビューし大ヒットを記録。2001年にはアメリカの大型SUV市場の実に4割がナビゲーターによって占められていた。ナビゲーターのヒットに気を良くしたフォードは、高級ピックアップのブラックウッドと高級ミッドサイズSUVのアビエーターを相次いで投入したが、いずれも失敗に終わっている。ナビゲーターは2003年に2代目に移行。さらに2006年2月のシカゴ・モーターショーでフェイスリフト版が発表され、新たにロングボディ版も追加された。その後2008年5月21日からフォード・ジャパン・リミテッドより3代目の正規輸入が開始された。当初ナビゲーターは日本に正規輸入されず、全て並行輸入(型式不明)車となっていたが、2008年5月21日にフォード・ジャパン・リミテッドより正規輸入を行なう旨の発表と同時に販売を開始した。並行輸入車も新車並行の北米仕様、南米仕様、一部では中東からの中古並行など出所不明のものもあり、維持管理面でさらに知識が要求される。編集時には第3世代に正規ディーラー車が存在していなかったので、ここでは本国版の仕様とは別に、日本国内で流通している仕様で説明を行う。なお、基本的なマイナーチェンジの情報は本国の仕様に準ずるが、日本国内に入る上で、国内の法に合わせて仕様が微妙に変更されていたり、輸入業者が買い付けてきた仕様(グレード)やオプションの有無により、細かな仕様や装備が現車によっては多少違う場合もある。年式についても、正規輸入車でないので若干のズレがあったり、中古並行だとなおさら実際の製造年式と日本国内での年式が違っている場合もある。これは日本国内では外国から持ち込んだ場合、日本で最初に登録する年が初年度になるためで、車検も3年付になる。従って車両によっては下記の世代と年式、仕様が合わない場合もある。なお1ナンバーや8ナンバー登録車もある。1997年に1998年モデルとして発売が開始された。基本的に高級SUVということでフル装備である。エアバッグは運転席のみ標準。助手席はオプションで、ABS・4WD・3列シート・オートドライブ・ヒーター付き本革シートを装備。ただし、サンルーフはオプションで、キセノン(ディスチャージ)ヘッドライトは装備していない。ダッシュボードやセンターコンソールは曲面で構成されており、この年代の多くの米国製SUV同様、デザインは流麗だがクオリティも同様のレベル。ステアリングは各種スイッチ付1本スポークで上下に付くウッドとレザーのコンビハンドル。オーディオはCD付だが、日本国内向け仕様は日本製の社外オーディオ各種(CD・MD・HDDナビ)である。シートは1列目の運転席及び助手席の後部ポケットは蓋付と網の2種類がある。センターコンソール後部にエアコン、オーディオのスイッチがあり、2列目からでも操作できイヤホンも接続可能。2列目はキャプテンシート仕様の場合、中央に大きな曲面のセンターコンソールが付く2人掛けで、ベンチシート仕様だと3人掛けである。3列目は取り外しができる。シートそのものはヒーターが付いており、ボリューム感のあるソファータイプ。ゆったり走るには向いているが、体格の良い人が過走行したり、荒く扱われた車両では革のシワ、スレ、傷みやヘタリが出ているので、走行距離と比較して注意が必要である。左ハンドル仕様のみで、トランスミッションは4速コラムオートマチック(AT)。アルミホイールは17インチの5本スポークである。バックドアは狭いところでも小荷物の出し入れができるように、窓のみの開閉もできる。V8エンジンは縦置きに搭載したマルチインジェクション方式でフルタイム四輪駆動。サスペンションは前後ともスタビライザー付で、フロントがトーションバースプリング、リアが固定軸エアスプリング方式となる。ブレーキ型式はサーボアシスト付のフロントがベンチレーティッドディスクでリアはディスク。1999年には、小マイナーチェンジでV8DOHCエンジンとなり、300PSに出力アップ、アルミホイールが6本スポークになる他、仕様が変更されている。2003年に第2世代となる。外装はライト、グリル、ドアミラーなどが大型化され、見た目もさらに迫力が増した印象で、高級感と共に押し出しも高まった。前後バンパーやボンネット、フェンダー、バックドア、テール、などに大がかりな変更となった。内装もインパネやダッシュボード、センターコンソール、ドア内張りやシート、大幅にデザインが直線基調に変更された。センターコンソールの前後およびドリンクホルダー部分がシルバー塗装された。ステアリングは各種スイッチ付4本スポークで上部のみウッド付のコンビハンドルとなり、高級感が高まった。メーターはトヨタ・セルシオと同様の自発光式で木目も増え内装のクオリティが高まり良くなった。シートも曲面ソファー風から欧州車風な直線基調に変わり、エアシートが採用された。3列目はパワーサードシートでバックドアもパワーゲート付。しかし運転席、助手席のシートバックポケットのフタは省略された。センターコンソールにはオーディオ部分にエンブレム付のシルバー塗装のフタが付いた。トランスミッションは4速フロアATとなり、ガングリップタイプでブーツ付のスポーティな仕様に大幅に変更された。純正アルミは8本スポーク。日本ではアルティメイトというグレードが多数流通している。2004年に電子制御のロールスタビリティコントロール付となった。2005年にMCとなり、外装はフロントバンパーに、フォグランプが丸から角になり、ドアパネルもスッキリしたデザインとなって、他仕様変更された。エンジンはV8、5.4リッターSOHC3バルブに変更されて、トランスミッションがZF製の6速ATに進化した。内装もATシフトレバーがT字型になりブーツはなくなった。北米では音響起動型DVDによるナビシステムや、THXのオーディオシステム、後部席用DVDモニターも追加装備された。日本国内に流通している色は、外装黒/内装ベージュが多く、次に外装黒/内装グレー革や外装白/内装ベージュで、他にもゴールド/ベージュや黒/黒革など、他の色も存在する。なおフロントバンパー下部とランニングボード部は未塗装の樹脂素材となるが、モノトーンパッケージという、未塗装部分に加えてフロントグリル周りをカラード化された同色仕様もある。しかし、ユーザーのカスタムペイントによる同様の仕様も多数流通している。この年式のグレードはアルティメイトリミテッドが多い。2006年2月発表。当モデルからロングホイールベース版の「ナビゲーターL」がラインナップに加わった。外装はフロント回りをはじめ大幅にデザインが変更された。内装も変更され一新された。ドア内張りには全面にライトウッドパネルが貼られ、ダッシュボードもさらに直線的なデザインとなり、時計まで四角になった。3列シートのパワーゲートが頭上の左アームからサイドアームに転換した。オーディオも北米仕様では、ウーファー付きの6連CDチェンジャー付き14スピーカー付き。アルミはメッキの14本スポークとなった。トランスミッションは6速フロアオートマチックで、シフトレバーはショートタイプのガングリップとなった。エンジンは従来と同じV型8気筒 5.4リッター SOHC 3バルブで最高出力224kw(304PS)/5,000rpm、最大トルク495Nm(50.5kgf-m)/3,750rpmを発揮する。車体色はタキシードブラック、ダークアメジスト、ダークブルーパール、アロイ(グレー)、ヴィヴィッドレッド、ホワイトプラチナム(パール白)、シルバーチ(銀)ホワイトチョコレート(白)で、内装色はチャコールブラック(黒革)、ストーン(グレー)、キャメル(ベージュ)の設定となっている。2014年2月、シカゴオートショーにてフェイスリフトを受けた2015年モデルが発表された。内外装が大幅に変更されたほか、エンジンがV型6気筒 3.5リッター「エコブースト」直噴ツインターボに換装された。これにより最高出力が380hp/5,250rpm、最大トルクが460lb-ft/2,750rpmに引き上げられるとともに、燃費が市街地16MPG/高速22MPG(標準ボディ4x2の場合。従来型は12MPG/17MPG)と改善した。
出典:wikipedia
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