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ラウンドアバウト

ラウンドアバウト(、日本語:)とは交差点の一種である。3本以上の道路を円形のスペースを介して接続したもので、この円形のスペースの真ん中には中央島と呼ばれる、円形の通行できない区域がある。車両はこの中央島の周りの環状の道路(環道)を一方向に(右側通行なら反時計回り、左側通行なら時計回り)通行する。円形道路の交差点をあらわす単語にロータリー交差点(円形交差点)もあるが、本項では特に断らない限り、ラウンドアバウト(環状交差点)とは環状の道路に信号や一時停止箇所がないなどの特徴をもったロータリーの一種、つまり現代的なラウンドアバウト()を指し、そのような特徴を持たないロータリー(現代的ラウンドアバウトではないロータリー)とは区別して扱う。1625年、ロンドンに辻馬車が登場。ほどなく、パリにも登場している。1662年、ブレーズ・パスカルはパリで乗合馬車「5ソルの馬車」を創業する。馬車のスムーズな交差点通過の必要性から、カーブを大きく取り中央に島が作られて、必然的にロータリーが形成されてきた。円形交差点は19世紀後半からヨーロッパで作られはじめた。この時期の円形交差点は都市の中心部などに景観上の工夫・として考案されたものである。例えばシャルル・ド・ゴール広場 (エトワール広場)の建設当初の目的は、もともと5本の道路が集まる広場であり、中心に凱旋門が建造されて、環状の道路をもつ交差点になったのである。交通システムの一環として設計された円形交差点は、古代ローマの馬車の構造により、使われてきた。日本では、昭和40年代に、学校・病院などの玄関前に作られた。しかし、その後車両のサイズが大型化して使用に適さなくなり、すたれてきたが、平成26年から再認識されている。一方米国では、ウィリアム・フェルプス・エノの提案によって1905年にアメリカのニューヨークに作られたコロンバスサークルが最初のものである。同時期に、フランスではウジェーヌ・エナールの提案でパリのシャルル・ド・ゴール広場の周りが円形交差点として1907年に整備された。交差点内での車両の通行を、反時計回り(右側通行の場合)の一方通行にしたことが最大の特徴である。イギリスでは1909年、世界初の田園都市として建設されたレッチワースに作られたとされている。イギリスでは円形交差点をギラトリー・システム (gyratory system) とも呼ぶが、1926年からはギラトリー・システムに代わってラウンドアバウトが円形交差点を指す公式な名称になっている。日本では1936年に作られた旭川常盤ロータリーなどが良く知られている。円形交差点では対向車もないし、対向車線を横切って曲がる必要もないので適切な交通量においては十字の交差点よりスムーズな流れが期待できる。初期の円形交差点は、環道の車両の流れに素早く合流したり、環道内で車線変更することを意図して設計されており、また、合流の際には円形交差点に入る車両が優先されていた。進入する車両が優先される根拠は、右側通行の場合、通常の十字路では向かって右側の車両が優先で、円形交差点への進入に際してもそれに倣ったのである。しかし、進入する車両は減速せずに交差点に入ることができるので、衝突したときの被害も大きかった。また、交通量が多くなった時に車両が環道内で動けなくなる状況が発生し、このことによっても円形交差点に対する評価は下がった。そのため1950年代にはいると、アメリカでは円形交差点がほとんど顧みられなくなった。一方イギリスでは、1960年代に入り、英国交通研究所がそのような円形交差点のもつ問題を調査し、解決策を探ることに着手した。この時に考案されたもののうち、最も特徴的なものは、環道内の車両が優先して通行するというルールである。その結果をうけて、1966年、イギリスでは環道内の車両が優先する規則をすべての円形交差点に適用した。これが現代的なラウンドアバウトの始まりである。1971年にはイギリス交通省によりラウンドアバウトの設計ガイドラインが作成された。この現代的ラウンドアバウトは、一般的な交差点を通過する際の遅れ(赤信号の待ち時間など)を最小限におさえつつ、旧来の円形交差点の主要な課題であった安全性の問題と環道内で動けなくなる問題を解決し、盛んに導入されるようになった。その後、1970年代から1980年代にかけてヨーロッパやイギリス連邦を中心にラウンドアバウトがイギリス国外にも広く普及し、例えば、フランスには1990年代後半の時点で約15,000箇所のラウンドアバウトが設置されるまでになった。アメリカでも、諸外国での成功例からラウンドアバウトが見直されるようになり、1990年にネバダ州でアメリカで初めての現代的ラウンドアバウトが建設された。2013年には日本でも従来あった信号機を撤去したラウンドアバウトが初めて導入されている(長野県飯田市の東和町交差点)。1960年代から1970年代にかけてにイギリスでラウンドアバウトの設計基準が確立され、それに基づいて設計されたラウンドアバウトを、特に現代的ラウンドアバウト (modern roundabout) と呼ぶ。これは、主にアメリカで用いられる言い方で、アメリカでは一度円形交差点の建設がすたれてから後、1990年代になってヨーロッパなどでの事例を参考にしてラウンドアバウトが再度評価されたことから、従来の円形交差点とは明確に区別しているのである。現代的ラウンドアバウトと区別する場合、従来型の円形交差点はトラフィック・サークル (trafic circle) と呼ぶことが多い。従来からある円形交差点に対して、現代的ラウンドアバウトは以下のような特徴を備えている。ラウンドアバウトを構成する主な施設は以下の通りである。横断歩道が設置される場合は、ラウンドアバウトの外周から乗用車一台分ほど離して設置される。これはここがラウンドアバウト外周で横断するより、歩行者の横断距離が短くなるからである。進入する車両にとっては、横断歩道の後に環道までの間のスペースがあるので、ドライバーは歩行者と環道内の車両を同時に注意する必要がなくなる。また、退出する車両にとっても、環道から出た後に歩行者に注意すればよいことになる。横断歩道は歩行者を横断に適した場所へ誘導する目的に加え、ドライバーに歩行者の存在を予想させることが主な目的となる物であるので、点滅灯を道路鋲として埋め込んだり、また押しボタン式信号機を設置したりすることも考慮される。ラウンドアバウトの設計における重要なポイントの一つが走行する車両の速度の抑制である 。ラウンドアバウトではこれをそれぞれの構成要素の幾何学的な配置と幾何学的な形状で実現する。中でも進入路の形状は進入速度を決める重要な役割をもつ。ラウンドアバウトに入る車両が安全な速度にまで速度をおとすように、進入路にはカーブがつけてある。また、進入路の分離島や外周部に植栽を施すのは、進入路や環道で窮屈な感じを演出し、ドライバーが速度を落とすように促す効果も期待しているからである。ラウンドアバウトの環道への進入口の広さは、ラウンドアバウトの進入車両の数に大きく影響する。これは、例えば、停進入口が広い場合はそれこから入ってくる車両の量を取り込む環道も広いはずで、そのような環道では並走する二台が同時に環道から出て行くこともあり、その分だけ進入のチャンスが増える。また、進入のタイミングは限られているため、複数の車両がまとまって環道に入ることができれば、進入量を増やすことができる。このために、進入路の入り口から車線を増やしたり、環道への入り口のところで幅を増やして複数台の車両が並ぶことができるようにすることがある。ラウンドアバウトが他の形式の交差点より優れている最大の点は、安全性の高さにある。下表は1998年に発表されたアメリカでの調査結果である。これは11のラウンドアバウトについてラウンドアバウト建設前後での年間平均事故数の比較したものである。ラウンドアバウトは事故の防止に効果がみられ、この傾向はラウンドアバウトを導入したヨーロッパ各国でもみられる。単に事故全体の数が減るだけでなく、負傷者の出る重大事故が特に減っていることにも注目できる。他の形式の交差点と比較した別の研究結果によれば、ラウンドアバウトの事故の発生頻度は、十字の形式の交差点の中で最も事故発生頻度の低い、全ての道路が一時停止とされている交差点と同じくらいである。どのような事故が実際に起こっているのかを調べると、車両同士の接触事故の減少が目立ち、このため、単独事故、歩行者や自転車との事故の割合が相対的に増える傾向がある。ラウンドアバウトの安全性の理由として、交錯点の違いを上げることができる。交錯点とは、車両の動線が分岐・合流・交差する点である。車両同士が衝突するとなれば交錯点で衝突するはずで、ドライバーが他の車両に注意しなければならない点となる。片側一車線ずつの道路同士の交差点の場合、普通の十字の交差点では交錯点が32点ある。一方ラウンドアバウトは8点しかない。つまり、ラウンドアバウト内では、車両同士の衝突の起こりえる箇所がずっと少ない。しかも、最も重大な事故につながる交差の交錯点が全くない。加えて、十字の交差点では交錯点同士の距離も短い。例えば、左側通行で右折することを考えるとき、通過する交錯点はどちらも6点であるが、ラウンドアバウトは交錯点同士が離れているので、ドライバーは交錯点それぞれで他の車両に注意を向けることができる。十字の交差点の場合、交錯点同士がとても近く、事実上左右を同時に注意しなければならない箇所がある。スピードを抑制していることも、安全性に大きく寄与している。まず、第一にスピードが遅ければ、何かが起きたときでもそれに対処し、実際に被害が生じることを避けようとする時間を多くとることができる。人や自転車に対しては、万が一事故を起こした場合でも、スピードが低ければその被害を小さくできる。車両同士の衝突でも同じであるが、さらに、環道内の車両はどれも同じ方向に、同じスピードで走っているので、車両同士の相対速度が低く、このことも事故の被害を小さくするのに役立っている。また、環道内のスピードが比較的遅いことで、進入のタイミングがつかみやすくなるし、スピードもあわせやすくなる。遅れを最小限にできることも、ドライバーのフラストレーションの高まりを抑制し、また乱暴な運転をする気分になることを抑え、安全運転をうながしている。一般の十字交差点などに対して、ラウンドアバウトの交通容量(単位時間に通過できる車両の数)は大きくなる。ただし、信号のない十字の交差点と比べる場合は、交差点を突き抜けるときに、左右からの交通がどちらも途切れているときのみ通過できることを考えると、ラウンドアバウトの方が有利であるともいえる。アメリカのTRB (Transportation Research Board) の発行したTransportation Research Circular-Issue 212 (1980) によれば信号のある十字路の容量は最大1500台/時である。それに対しラウンドアバウトの容量は1800台/時ともいわれるが(単車線の場合)、このモデルで最大容量が実現した場合というのは、環道をとぎれなく車両が周回しているという場合であり、この時には当然他の車両は環道に進入できない。つまり最大値を比べても意味は無い。結局のところ、その交差点のある場所の交通量(それぞれの道路に対する進入・退出量)とその方向によって、実際に通過できる車両の量は変わってくる。Jian-an Tanがラウンドアバウトと信号付十字路を比較検討したところでは、小型の交差点の場合(外径16m、環道幅6mのラウンドアバウトと道幅7mの道路の交差点との比較)にはラウンドアバウトの方が容量が大きくなるが、交差点の大きさが大きくなるにつれ、信号付十字路の方が容量が大きくなることが多くなる。各進入路のそれぞれの流入量が極端に偏っている場合、ある進入路からは環道への進入のチャンスがほとんどなくなってしまう場合がある。このような場合は、特定の進入路からの進入を制限することになる。信号をつけることも一つの方法である。ただし、すべての進入路に信号を付けた場合、この交差点はラウンドアバウトとは設計思想が全く違うものとなるので、以後はラウンドアバウトの考え方は適用できない。他の方法としては、隣接する別の信号付交差点での信号のタイミングを調整し、対象のラウンドアバウトへの進入量を調整することも考えられるし、歩行者が多い場所なら、ラウンドアバウトから少しはなれたところに横断歩道と信号を設置し、それで進入量を調整することも考えられる。費用についても他の形式の交差点との比較は簡単ではない。例えば、典型的なラウンドアバウトには信号がないので、その設置費用や維持費用を考えればその費用分だけラウンドアバウトが有利である。ただ、ラウンドアバウトの場合、十字の交差点には見られない中央島を設置する必要がある。そして、これに植栽を施すことはよく行われるが、植栽を行えば雑草刈りや水やりなど定期的な手入れが必要となる。また、信号が必要でないとしても、ラウンドアバウトのために照明を増やすことにすれば、照明に関する電気代は増える。また、建設費用に大きく影響する要素の一つとして、必要な用地の大きさを挙げることができる。交差点の道路が交わった箇所だけを考えれば、中央島や分離島、進入路・退出路のカーブがある分ラウンドアバウトの方が広い用地を必要とするとはいえる。しかし、通常の十字の交差点で、左折や右折の専用車線を設置する場合は、交差点からかなり手前のところから車線を増やす必要があり、多くの用地が必要である。いずれにしても、単純にどの形式の交差点が必ず費用の面で有利であるとはいえない。ラウンドアバウトの利点として遅れの改善を挙げることができる。遅れとは、交差点のない道路を直進するために必要な時間に対して余計にかかる時間のことで、例えば信号の待ち時間、一時停止時間、徐行、減速、加速、などに必要な時間のことである。ラウンドアバウトの場合、完全に一時停止せずに環道に入るチャンスが多いので、遅れが少なくなるのである。ただ、十字の交差点の主要道路の方の交通が支配的で、交差点の存在をほとんど気にする必要がないような場合、ラウンドアバウトを設置したために減速・加速を強いられ遅れが増えることもある。遅れを改善することができれば、このことは交差点周辺の環境の改善に寄与する。遅れが少ないというとは、不要な停止が減り、また加減速の頻度や程度が少なくなっているというとで、排気ガスの排出量や燃料消費量、騒音の程度が減少することを意味する。ラウンドアバウトは、交通静穏化の手法の一つとしても利用される。もともと、ラウンドアバウトはそこに進入する車両の速度を抑制するように設計されているので、適切に配置することによって、その道路を通行する車両の速度をおさえ、交通の静穏化を確実に実現することができる。ドライバーはラウンドアバウトの存在を無視して、直進することができないからである。十字の交差点と同様に出る際にはウインカー(方向指示器)を使用する。アメリカとヨーロッパでは多少出し方が異なるが、共通しているのは、環道からの退出時に、退出する時にウインカーを出すことである。進入した道路の隣の道路に曲がっていくとき(左側通行なら左折)には、進入時からその方向にウインカーを出すことになる。アメリカ方式では、一番遠い道路に曲がっていくとき(左側通行なら右折)には進入時から曲がっていく方向にウインカーを出し続け、退出時に退出方向にウインカーを切り替える。アメリカの方式の方が環道内の車両の動きが予測しやすい。自分が進入口で待っているとした場合、環道内の車両が自分の見えている方の向こう側のウインカーを出しているかどうかは、よく見えないからである。環道内が単線と複線の場合、特に環道が大きい場合は、通常の車線変更と同じように、中央側や外側の車線に変更する場合は適宜左右に方向指示器を出す。道路標識のデザインは国によって様々であるが、ヨーロッパ諸国を中心に1968年のウィーンで行われた国連会議のもと制定された「道路標識及び信号に関する条約」に即している場合が多い。まず「前方ラウンドアバウト」の標識があり(ない場合もある)、その先に「ロータリーあり」(円形交差点あり)の標識がある。ラウンドアバウトを特徴付ける「譲れ」は進入路の入り口につけられる。「譲れ」の手前に「優先道路終わり」や「譲れあり」の標識がつけられる。中央島には走行の方向を示す標識があることも多い(「指定方向外通行禁止」や「カーブ」)。分離島には「通過指示」の標識を設置し、分離島のどちらを通行するのか示す。案内標識も円形交差点であることがわかるようになっている。ラウンドアバウトの設計においては安全性と交通容量の兼ね合いを考える要素が含まれる 。例えば、安全性を高めるには進入速度や周回中の速度を下げるようにラウンドアバウトの形状を設計すると良いが、これは同時にラウンドアバウトの交通容量も下げることになる。また、ラウンドアバウトの形状はそこを通過する最大サイズの車両によっても決まる。ラウンドアバウトを設置する場所の状況に合わせて、最適な形状を設計することになる。設計の前提となる要素で最も重要なものはラウンドアバウトを通過する速度を設定することである。ラウンドアバウトを通過する車両の経路を想定し、設定した速度で車両が走るような幾何学的な形状を決める。また、ラウンドアバウトの形状を決定するには、そのラウンドアバウトを通過する車両の設計上の最大サイズをきめなければならない。例えば、アメリカの連邦道路管理局の発行する資料(Robinson et. al.)では、"AASHTO Policy on Geometric Design of Highways and Streets ("Green Book")" が定めるWB-15(WB-50)のトレーラー が、一般的に幹線道路などを通過する最大サイズの車両であるとしている 。環状道路の幅は、単車線の場合は設計上の最大サイズの車両(例えばWB-15)が余裕をもって転回できる幅となる。ラウンドアバウトの外径が十分に取れない場合には、中央島の周りを通行可能なエブロンとすることで大型車の転回に必要なスペースを確保することができる。複車線の場合は、想定している交通状況によって決めることになる。例えば、乗用車やトラックが支配的で、トレーラーの通過がごく少ない場合には、乗用車が並んで走行、転回できる幅や、乗用車とトラックが並んで走行、転回できる幅とする。アメリカのTRBはラウンドアバウトに適する場所として次のような場所を挙げている。まず、4本以上の道路が集まる交差点や、Y字や鋭角に道路が集まる変則的な交差点、Uターンの多い交差点はラウンドアバウトに向く交差点である。隣接する2つの交差点をまとめる場合や、信号による長い車両の列を作りたくない場合(トンネルが近くにあるときなど)にもラウンドアバウトが適する。中央島などを印象的にあしらって、街の入り口や中心部を魅力的にプレゼンテーションすることも可能である。日本における円形道路の交差点としてはロータリー交差点(円形交差点)のみが定義されていたが、2013年6月14日法律第43号改正道路交通法により「環状の交差点における右回り通行」(標識327の10)として現代的ラウンドアバウトが定義された。国土交通省もラウンドアバウトを整備するときの適用条件・留意事項を示して、2014年9月1日から本格的な運用が始まった。ラウンドアバウトの計画・設計・運用全体をカバーする技術指針としては、(社)交通工学研究会による「ラウンドアバウト マニュアル」が2016年4月に発刊されている。日本の法律において、ラウンドアバウトは道路交通法第4条第3項に「環状交差点」として次のように定義されている(社)交通工学研究会のマニュアルは、その定義において、としている。これはすなわち、「環道交通流に優先権があり、かつ環道交通流は信号機や一時停止などにより中断されない」平面交差部の構造と運用形式を指している。日本では、現代的ラウンドアバウトという意味でのラウンドアバウトの導入事例は極めて少ない。もともと日本では交差点の形式としてラウンドアバウトを想定していなかったため、従来の日本の道路交通法では、ラウンドアバウト全体を一つの交差点としては解釈できなかった。このため、2013年6月14日に道路交通法が改正され、ラウンドアバウトが「環状交差点」として位置づけられた(後述)。日本でもその利点に注目しラウンドアバウトの導入が提案されており、その基礎データを収集するための実証実験も行われている。特に、震災などの災害時に停電が発生しても信号機が使えないことによる交通網の混乱の心配をする必要がないことなどから、東日本大震災の被災地や、近い将来に発生することが予測されている東海地震の被害想定地域で関心が高い。長野県飯田市の東和町交差点()は、2013年2月5日より日本初の試みとして、従来設置されていた信号機を撤去したうえでラウンドアバウトとしての運用を開始した。ただし、進入地点に「一時停止」を義務付け、本来のラウンドアバウトの利便性を損なう、変則的な方法をとっていたが、道路交通法の施行(2014年9月1日)後は、ラウンドアバウトの標識(327の10)を設置して、環道内の車両の優先通行と流入車両の徐行により通行させることになった。2014年9月1日の改正道路交通法の施行を受けて全国19箇所で運用が始まった。その中で多摩市桜ヶ丘のもの()は東京都で唯一の指定であった。同年度中には新たに15箇所が運用開始される予定である。道路標識は標識327の10(青地に白い矢印が時計回りになっているもの)が制定された。その後、導入する自治体が増えており、2015年3月16日現在、全国で42箇所が運用されている。このうち仙台市が11箇所、名取市が5箇所など、宮城県が19箇所を占めている。ラウンドアバウトを含む円形交差点の地図上の位置は、日本の円形交差点で見ることができる。警察庁は、環状交差点の交通方法についての動画を作成している。一般社団法人全国届出自動車教習所協会のHPで見ることができる。また、交通方法についてのリーフレットを作成して配布している。道路交通法の環状交差点についての規定が施行される直前の2014年8月8日に警察庁交通局は、環状交差点についての規制基準を発出した。交通規制基準の本編では、第140ページに記載されている。対象交差点は、「流出入部、環状部分とも1車線の道路により構成される交差点」としており、流出入部が4車線(往復合計での車線数)の道路を想定していない。具体的な規制として、標識「327の10」の設置場所・設置方法について規定している。また、2014年12月16日には、ラウンドアバウトは、交通事故抑止、被害の軽減、信号機が不要になることでの待ち時間の減少、災害時の対応力の向上等の効果が見込まれるので、適切な箇所へのラウンドアバウトの交通規制の導入を推進すべし、との通達を出している。2014年8月8日に国土交通省が、道路管理者がラウンドアバウトを計画・設計するに当たっての、当面の適用条件と留意事項について通達を出した。その概要は次の通り。1)適用条件 交通量は総流入交通量10,000台/日台未満。 総流入交通量が10,000台/日以上の場合、各流出入部において、時間当たりの流入部交通容量とピーク時間当たりの流入交通量を踏まえ可否を確認。 外径は、設計車両の種類、隣接して接続する道路の交差角度、及び分離島の有無を踏まえ、車両の通行軌跡を考慮し設定。中央島は、乗り上げを前提としない。2)留意事項 横断歩行者・自転車が多い場合、交通確保に留意。(1)形状は正円若しくは正円に近い形状が望ましい。(2)環道については、停車帯を設置しない。(3)分離島は設置することが望ましい。(4)中央島は通行する車両の見通しを十分に確保できる構造とする。(5)流出入部は安全かつ円滑に流出入できる構造とする。(6)幅員は走行性や安全性を踏まえるものとする。(7)環道とエプロンは利用者が認知できるよう区分する。(1)照明は必要に応じ設置することが望ましい。(2)中央島に反射板等を設置することが望ましい。(3)案内標識「方面及び距離(105のC)」、「方面及び方向の予告(108のA)」、「方面及び方向(108の2-A)」及び警戒標識「ロータリーあり(201の2)」を、必要に応じ、設置することが望ましい。(4)区画線「車道外側線(103)」及び「導流帯(107)」を、必要に応じ設置することが望ましい。ラウンドアバウトを設計する際は、設置場所の性格、単/複車線などに注目して分類するが、ここでは外観上特徴のあるラウンドアバウトを挙げる。安全のためや、遅れの改善のためにラウンドアバウトを設置しようとしても、住宅地内などの交差点で、ラウンドアバウトの設置スペースが限られている場合、大型車の旋回に必要な半径が確保できない。そのため、中央島や分離島の上が通行可能なようにしてある。例えば、道路面から盛り上げ、石畳にして乗用車は通行しにくいようになっていたり、道路に中央島や分離島を描いたりして設置される。ラウンドアバウトの容量を上げるためには環道を2車線にするが、その場合、環道内で車両が車線を変更する際に衝突の危険が発生する。また、内側の車線から環道を退出する場合、外側の車線を横切らなければならず、ここでも衝突の危険が生じる。そこで、そのようなことができないようにしたものがターボ・ラウンドアバウトである。進入時に車線を横切る場合があるが、一回環道に入ってしまったら、他の車線に移ったり、他の車線を横切らなくても目的の出口から退出することができる。イギリスで見られるラウンドアバウトの形式で、中央島の周りに回転方向の違う2本の環道をもち、進入・退出口の場所に、内側と外側の環道をつなぐミニ・ラウンドアバウトが設置されている。外側の環道に入った後、そのまま時計回りに目的の出口にむかってもよいし、ミニ・ラウンドアバウトでUターンして反時計回りに目的の出口に向かっても良い。環道内ではミニ・ラウンドアバウトが優先である。

出典:wikipedia

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