ナポリの六度、ナポリの六の和音、あるいは単にナポリとは、西洋音楽において、主音の短2度上(半音上)の音を根音とする長三和音のことである。音度記号表記では、II(on IV)。この和音は元来、短調の短2度上の和音(例として、ハ短調であればⅡの和音Dm(♭5)の根音(D)を半音下げたもの)、もしくはⅣの和音Fmの完全5度(C)を半音上げたものである。ナポリ楽派が好んで使用したため、ナポリの六度と呼ばれている。慣習的に第1転回形(六の和音という)で使われる。下属和音に準ずる和音として、サブドミナントの機能を持ち、特に短調において、IIの代理和音として使用されることが多い。クラシックでは「ナポリの六」はドミナントに進行するのが原則である。伝統的にはNの記号で表され、また日本で多く使われる和声の教科書である和声 理論と実習では-II(長調では-II)の記号で表され、ナポリのIIと呼ばれる。音名は英語式による「ナポリ」の名は、17世紀、イタリアのナポリの音楽家がこの和音をオペラの見せ場で多用したことに由来する。もっとも、この和音はそれ以前からよく使われてはいた。19世紀ではショパンが《夜想曲》において多用した。ナポリの六度の和音および、根音の長7度上の音を付加した和音(♭II△7)は、ポピュラー和声ではサブドミナント・マイナーの機能を持つ和音として扱われる。根音の短7度上の音が追加された場合(♭II7)、もはやナポリの六度とは分析されず、ドミナントの機能を持つV のトライトーン・サブスティテューション(いわゆる裏コード)と解釈されることが多い。
出典:wikipedia
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