横浜市営バス滝頭営業所(よこはましえいバスたきがしらえいぎょうしょ)は、横浜市磯子区滝頭三丁目に所在する横浜市交通局自動車本部の路線バス営業所である。国道16号線沿いに位置し、最寄駅は根岸駅、最寄バス停留所は滝頭および市電保存館である。横浜市営バス路線のうち市電の代替系統を中心に中区・南区・磯子区などを運行する路線を担当している。遠州鉄道の運行する高速バス「横浜イーライナー」の横浜側の待機場所となっている。横浜市電が廃止され、その全てを横浜市営バスで代替する事となった1972年に現在の磯子営業所の出張所として市電滝頭車庫の跡地に開設されたのが現在の当営業所の始まりである。古くから市電の車庫として所在し横浜市交通局の本庁舎が置かれていた時期もある経緯から、周辺には横浜市電保存館など交通局の関連施設が所在している。かつては横浜交通会館や職員住宅が営業所の近くに存在したが、2010年9月ごろから翌年の夏ごろまでに解体され現存しない。当営業所は横浜市営バスで初めて通常の給油施設とは別にCNG充填施設が設置された営業所であり、まとまった数のCNGバスが導入・運用されていたが、2008年に浅間町営業所敷地内に東京ガスとの共同事業により一般個人・事業者も利用可能なCNG充填設備が完成したのを機に、所属の全CNG車両が浅間町営業所へと転属し更新時期を迎えた当所の対応施設は使用を終了した。横浜市営バスの中でも古くから運行されている系統のひとつである。磯子 - 滝頭 - 保土ヶ谷間区間便(G,H)と滝頭 - 保土ヶ谷 - 横浜・藤棚間区間便(C,D)の2つが主体の運行であり、現在は磯子 - 横浜の全区間を運行する便は存在しない。系統名称は"天神橋線"であるが旅客案内ではほとんど使用されない。滝頭 - 弘明寺間では細かいクランク・カーブが続く狭隘路を運行するが、交通不便地帯であり朝夕は近隣学校の通学輸送も担うなど利用が多いため、運行便数は毎時4本以上かつ全便大型車での運行となっているのが特徴である。その他、朝夕には輸送力増強のため弘明寺折返しの区間便や通町1丁目始発の滝頭・磯子方面行区間便、磯子駅発滝頭行区間便などの運行がある。第二次世界大戦前の1935年に磯子 - 弘明寺間での運行が開設され1年後には保土ヶ谷まで延伸されているが、戦争中は路線統合で日野 - 保土ヶ谷間の運行とされた時期もあった。戦争終結後、1964年頃には保土ヶ谷駅東口 - 磯子駅間の運行となっており、1日82回の運行が行われていた。21系統は市街中心部から柏葉・山元・根岸台地区を経て根岸駅・滝頭営業所裏の市電保存館前まで至る当営業所の主要系統である。旧横浜市電から転用された麦田トンネルを通過したあと柏葉通り・横浜駅根岸道路を経て丘へ上がり、不動坂にて急坂を登降坂するなどアップダウンの多い経路を辿る。系統名称は"根岸台線"であるが旅客案内ではほとんど使用されない。ほぼ全便が桜木町駅 - 市電保存館の通し運行であるが、朝夕ラッシュ時に数便のみ根岸駅 - 市電保存館の入出庫便が運行される。麦田町 - 市電保存館間は273系統(「急行」ふれあいバス)が並行して運行されている。かつては同じく横浜駅根岸道路を運行する103系統と同様に根岸台折返便が存在したが現在は運行されていない。また子系統として地蔵坂を経由する55系統や長者町1丁目経由の22系統が存在したがいずれも廃止されている。一時期は市電保存館 - 根岸駅間を往復運行する雨の日臨時便が運行されていた。この雨の日臨時便は21系統として旅客案内されていたものの、書類上では333系統という別番号が付与されていた。当系統の桜木町駅 - 山元町 - 根岸台の運行は古く、市営バス開業時から根岸線:桜木町駅 - 地蔵坂上 - 滝之上として開設されており、1932年8月5日に市営バス路線で系統番号が採用された際には"5系統"とされた。また、現在の根岸森林公園に存在した根岸競馬場への観戦客輸送でも市営バスは大活躍し、春秋2回の横浜競馬開催時には鉄道省線との連絡運輸切符が設定・販売されたほか、一般路線である当時の5系統を一時運休して30台体制で専ら桜木町駅 - 競馬場間の輸送を行う有様であったという。戦時下の路線休止を経て1950年には21系統として復活しているが、復活当初の経路は現在の元町・麦田廻りではなく後の旧・22系統に近い経路であった。361系統は根岸駅 - 市電保存館を21系統と同経路で運行した後78系統の経路に入り汐見台団地を経由、磯子駅で終着となる深夜バスである。21系統の子系統とされており、一部において当系統と同経路を経由するが78系統の深夜バスとして機能している。102系統は横浜駅東口と滝頭間を藤棚浦舟通り経由で結ぶ幹線系統である。横浜市電7系統の代替路線であり、アップダウンのある久保山付近や旧市街地を運行するため終日利用は多い。一部便を浅間町営業所が臨時に担当する場合が稀にある。324系統は戸部駅 - 横浜駅間などを通過運行する102系統の急行便であり、平日朝に数便運行される。深夜バスの書類上の系統番号は378系統とされている。68系統は横浜駅西口第二ターミナルを発着し尾張屋橋で東海道線や相鉄線を跨いだあと102系統と同経路を運行する系統であり、終日一時間に1 - 2便程度運行される。2007年の路線再編では廃止対象路線となったが運行経費の一部を横浜市の一般会計から繰出す暫定運行措置対象路線になり運行が維持され、対象路線としての運行が2年を経過した2009年からは一般営業路線に戻っている。2011年12月29日より天神橋 - 千歳橋間において、158系統同様に睦橋を経由する経路に変更され、あわせて各系統の子系統記号もAからBへと変更された。なお、並行する京急バス110系統については従来と同様の経路で運行。78系統はJR根岸線磯子駅と根岸駅間を汐見台ストアー前・岡村町経由で結ぶ系統である。高低差のある汐見台地域や岡村地域などの鉄道駅から離れた住宅街を運行しており、磯子側・根岸側の双方で通勤通学客や買い物客の利用が多い。375系統は70系統・78系統の深夜バスである。磯子駅から運行され、汐見台団地内の循環が取り止めとなった根岸駅からの運行である361系統の廃止区間を補完する経路をとる。保土ケ谷営業所との共同運行路線である。詳しくは横浜市営バス保土ヶ谷営業所#101系統の項を参照されたい。103系統は横浜駅東口と根岸台間を横浜駅根岸道路経由で運行する幹線系統である。横浜市電3系統の代替路線であり、アップダウンのある野毛地区・根岸地区や旧市街地を貫いて運行しているため終日運行便数・利用が多い。一部の出入庫便は本牧車庫・根岸駅まで足を延ばす。深夜バスの書類上の系統番号は366系統である。市電時代の名残から開設以後長らく鶴見営業所が所管しており、副所管が磯子営業所、1972年より本牧営業所と変遷した後に2007年からは当営業所と鶴見営業所の共管、翌2008年からは当営業所と本牧営業所の共管系統として運行されている。滝頭営業所所管系統で唯一港南区に乗り入れる路線である。78系統の根岸側と64系統の上大岡側を繋げた運行経路をとっており、上大岡側では64系統と同様に往復で異なる経路を運行する。平日は終日一時間に1 - 2便程度、土曜・休日は日中のみの運行であるが、前述の両系統と同じく交通不便地帯を縫うように運行しており根岸側・上大岡側双方で利用が多いため営業収支は黒字である。上大岡駅バスロータリーが整備される以前は上大岡より先の港南区総合庁舎まで運行し付近の一方通行路を使用して折り返していた。1994年には本牧市民プール利用客の便宜を図り根岸駅 - 本牧市民公園間をノンストップで延伸運行したことがある。横浜市立脳血管医療センター(現:脳卒中・神経脊椎センター)の開業と同時に開設された小型バスで運行される循環系統である。平日の最終便は市電保存館前止まりとされている。脳卒中・神経脊椎センター - 丸山町公園間は急坂とカーブが続く経路を運行するため降雪時には脳卒中・神経脊椎センターで折返し運転する場合がある。病院へのアクセス路線のため開設当初からバリアフリー対策としてリフト付車両が運用されており、現在ではノンステップバスを中心に運用されている。桜木町駅と滝頭の間を横浜市電が運行していた旧市街地を経由して運行する系統である。市電代替路線として滝頭が基点の循環運行をしていた76・98系統と休日運行の100円バス日ノ出町駅ルートとほぼ同経路を平日に運行していた145系統を再編することにより開設された。現在は両系統ともに一時間に二便程度の運行であり、156系統は土休日は全便が滝頭〜桜木町駅間の運行とされている。雨天時の平日朝には158系統の臨時増発便が運行されており、この雨の日臨時便は旅客案内上は158系統であり同一経路の区間運行でありながら書類上では333系統という別番号が付与されている。南区役所の浦舟町への移転に伴い新設された。1年間の実証運行路線である。南永田団地〜別所中里台間は神奈川中央交通の既存バス停を使用する。高低差が大きい横浜市営地下鉄弘明寺駅前と神奈川県立外語短大敷地周辺を結ぶ路線。弘明寺駅から外語短大付近を循環する循環便とみつが丘中央発着便が運行されており、全便小型バスで運行される。弘明寺では通町の周辺道路を迂回して折り返す。土曜・休日のみ運行する横浜駅と赤レンガ倉庫間のアクセス路線であり、上記停留所のみに停車する急行運行を行っている。交通局の地域貢献策として2009年(平成21年)12月に試行が開始されたコミュニティバス的性格を持つ特殊路線である。市電保存館 - 根岸駅 - 麦田町間を21系統と同一経路で運行し、本牧通りを経たあと見晴トンネル経由のフジエクスプレス134系統と異なり小港廻りでみなと赤十字病院へ至る経路をとる。曜日に関わらず日中2便のみの運行とされている。旅客案内で使用される"ふれあいバス"の呼称のほか、書類上では273系統という系統番号が附番されている。開設当初は山元町1丁目 - みなと赤十字病院間を通過する急行運行であった。"この節では便宜上、かつてみなとみらい地区を運行した各営業所所管系統の路線発展経緯についても記述する。"みなとみらい21地区では2000年代以降、運賃100円で利用ができる"みなとみらい100円バス"が運行されていた。土曜日・日曜日・祝日・振替休日と、夏休み・冬休み・春休み期間中の平日のみ運行され、当系統の運行がない平日は一般系統である156系統パシフィコ横浜発着便が運行されることにより補完されていた。この100円バスは開設以来、MM21街づくり協議会ほか地元13団体の経費補助により運行が維持されてきたが、横浜高速鉄道みなとみらい21線や新たなる観光周遊バス"あかいくつ"の開設など交通網の変遷に伴い運行は縮小していき、2015年を以って全路線が廃止された。京急バス141系統は現在も運行を継続しており、また横浜市営バスも2011年に横浜駅と赤レンガ倉庫を途中停留所無停車で結ぶ270系統を一般系統として再び開設している。在籍車両の大半は一般路線用の大型短尺車である。当営業所には2012年度にBDF専用給油施設が設置されており、大型短尺車の一部が試験的にBDF使用車両として運用されている。その他、135・219系統に用いられる日野自動車製の小型車が在籍する。現在中型車の在籍はない。横浜市営バスでは2004年の入札制度導入まで各営業所ごとに導入車両メーカーの指定があり、滝頭営業所は日産ディーゼル/UDトラックス車の配置が慣例となっていた。1996年度から2008年度にかけて当営業所ではCNG充填施設が運用されており、それに伴い新製配置されていたCNGバスも大半がUD製の車両で、当初はいすゞ・キュービックCNGノンステップも配置されていたが、後に港北営業所へと転出している。入札制度導入以後の新製配置や新たにCNG充填施設の運用が開始された浅間町営業所との大規模な車両転配置を経て、現在はUDを中心に日野自動車・いすゞ自動車・三菱ふそうの全4メーカー製の車両が在籍している。1994年度までに当営業所に配置された大型短尺車には、横浜市営バスで最後までツーマン運行が維持されていた10・93系統の運行に対応し中扉後方に車掌台が設置される仕様のものがあり特徴的であった。この仕様の車両は既に全車が廃車されており現存しない。
出典:wikipedia
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