『007 ゴールドフィンガー』(ゼロゼロセブン ゴールドフィンガー、"Goldfinger")は、イアン・フレミングの長編小説『007』第7作。また1964年の映画『007』シリーズ第3作。アカデミー音響効果賞受賞。イアン・フレミングの小説『007』シリーズ長編第7作。1959年、ジョナサン・ケープより出版された。日本では1960年に早川書房から井上一夫訳によりハヤカワ・ポケット・ミステリで発売された。メキシコでの任務の帰路、マイアミに立ち寄ったイギリス秘密情報部員ジェームズ・ボンドは、かつてのカジノ・ロワイヤルでの勝負の際同席したデュポンと再会し、彼の頼みでオーリック・ゴールドフィンガーのカードゲーム(カナスタ)のいかさまを暴いた。ロンドンへ戻ったボンドは、ゴールドフィンガーがスメルシュの手先となって金の密輸を行っているらしいことを聞かされ、その調査を命じられた。調査中、ボンドはゴールドフィンガーに捕らわれ、彼がアメリカ合衆国のを襲撃して合衆国金塊保管所に貯蔵された金塊を奪取し、ソ連の巡洋艦に積み込んで海外に運び去ろうとしていることを知る。『007』シリーズの第3作にあたる。イギリスでの公開は9月17日、アメリカは12月21日、日本は1965年4月1日。前作『007 ロシアより愛をこめて』のヒットで、シリーズの人気を決定付けたが、この映画でさらに人気を不動のものとしたと言っても過言ではない。ガンバレルから始まるオープニングとボンドの活躍、ボンドが世界各地を飛び回る、Qの研究室に訪れ多種多様な秘密兵器の説明とそれらの兵器を受け取る、ボンドカーの登場など、現在の007シリーズの基礎がこの作品である。また、初めて犯罪組織スペクターが登場しない作品でもある。1965年4月1日に、東京は日比谷映画劇場・丸の内東宝など東宝洋画系でロードショー公開され、配給収入は7億632万円であった。本作は1964年の世界興行収入で1位の映画となり、日本では1965年に日本映画も含めた興行成績で第1位となった。メキシコで革命家ラミレスの工場を爆破したジェームズ・ボンドは、襲ってきたラミレスの手下をバスタブで感電させ返り討ちにした。その後ボンドはマイアミへ飛び、ホテルで富豪のオーリック・ゴールドフィンガーが行っていたカードゲーム(ジン・ラミー)のイカサマを妨害して、イカサマの手伝いをしていたジル・マスターソンと親密になる。だが、ボンドはゴールドフィンガーの部下オッド・ジョブに襲われ気絶し、その間にジルは裏切りの報いで全身に金粉を塗られ、皮膚呼吸をできなくされて殺されてしまった。ボンドはMから、ゴールドフィンガーの金の密輸に関し調査するよう命令され、彼の経営するゴルフ場で旧ナチスの金塊(トプリッツ湖より回収した、その量実に5000ポンドにものぼる1940年エッセン製のもの)を餌に賭けゴルフを行う。ボンドはラフに入ったゴールドフィンガーのボールを足で踏みつけ隠すと、オッド・ジョブが偽ボールを用意してイカサマをしたので、ボールをすり替えてルール違反で負けさせた。ボンドは、ゴールドフィンガーのロールス・ロイスにホーマー(発信器)をつけ、彼が乗ったジュネーブ行き400便を追う。スイス国内をアストンマーティン・DB5で尾行中、フルカ峠で女性がゴールドフィンガーを狙った弾が当たりそうになり、ボンドは彼女の車(フォード・マスタングコンバーチブル)を追跡して、特殊装備でタイヤをパンクさせる。彼女はティリー・ソームズと偽名を名乗ったが、実はジルの妹ティリー・マスターソンで、ゴールドフィンガーを仇と狙っていたのだった。その夜、ボンドはオーリック社の工場に潜入し、ゴールドフィンガーと中国工作員のリンとの話を盗み聞き、ロールス・ロイスのボディを18金製に替えて密輸したことを知ったうえに、「グランド・スラム計画」なる言葉を聞く。一方、ティリーはゴールドフィンガーを再度狙撃しようとし、ボンドはそれを阻止するが、二人は一味に発見され、ティリーはオッド・ジョブに殺されてしまう。捕まったボンドは、一時は職員のスキを突き逃げるも結局再び捕まってしまいレーザー光線で殺されそうになるが、「グランド・スラム計画」を知っているとはったりを言って救われる。ボンドは女性パイロットのプッシー・ガロアが操縦する飛行機で、アメリカのケンタッキー州に連行される。途中、洗面所でマイ・リー乗務員の監視をすり抜け、ホーマーを装着する。プッシー・ガロア空中サーカスがある飛行場に到着後、オーリック牧場の地下に監禁されるが、牢獄を抜け出し、「グランド・スラム計画」の概要を盗み聞きする。「グランド・スラム計画」とは、アメリカ連邦政府が大量の金塊を保管している「」があるケンタッキーの上空で、プッシー達の空中サーカスがミスター・ミッドナイトより手に入れたガスを散布。プッシーらはこのガスを「吸い込むと24時間失神するが15分間で消滅する神経ガス」と説明されており、その報酬でバハマ移住を計画しているが、実際は人間を即死させるデルタ9(殺人ガス)である。その後にゴールドフィンガー一味がフォート・ノックスに入るが、金塊を盗むのではなく核物質をまき散らす一種の「汚い爆弾」を中で爆発させる。金塊は放射性物質で汚染されて58年間は搬出不可能となり、西側諸国の金価格は暴騰。ゴールドフィンガーが保有している金の価格も急上昇し、彼に協力する中国も世界的経済混乱から何らかの利益を得る、というものであった。グランド・スラム計画に乗らなかったシンジケートのボスの一人ソーローは、オッド・ジョブに殺され車(リンカーン・コンチネンタル)ごとスクラップにされてしまった。ボンドは、馬小屋でプッシー・ガロアと親密になって彼女を改心させ、CIAに連絡させる一方、散布するガスを詰め替えさせた。グランド・スラム計画当日、空中サーカスの散布したガスでフォート・ノックスの兵士たちは倒れ、ゴールドフィンガーらは金塊貯蔵庫に入り核物質をまき散らす爆弾を設置する。しかし死んだふりをしていた兵士らが起き上って貯蔵庫を攻撃、一味の計画は失敗し、ゴールドフィンガーは工作員のリンを殺し、ボンド、オッド・ジョブ、キッシュを貯蔵庫に閉じこめたまま逃走した。キッシュは爆弾を停止しようとするが、オッド・ジョブに1階から地下3階(12m)に落とされて死ぬ。ボンドはオッド・ジョブと格闘して感電死させ、起爆の7秒手前で爆弾を停止させた。ボンドはアメリカ大統領に招待されて迎えの飛行機に乗る。だが同機の乗務員はゴールドフィンガーとその手下にすり替わっていた、機内での戦いの際に客席の窓が銃撃で割れ、ゴールドフィンガーは空中に吸い出された。ボンドとプッシーは、辛くもパラシュートで脱出し助かるのであった。シャーリー・バッシーの歌う同タイトル曲は映画と共に世界的な大ヒットとなり、一躍、シャーリー・バッシーの名を世界的に知らしめた。イギリスの「ミュージック・ウィーク」誌では、最高位21位だったが、アメリカの「ビルボード」誌では、最高位第5位を獲得している。また、ジョン・バリー・オーケストラによる同主題歌も、「ビルボード」誌でチャート入りを果たし、最高位72位を記録している。さらに、同サウンドトラック・アルバムは、007シリーズ史上、唯一の全米第1位を獲得している。シャーリ-の次作「ナウ」は全くヒットしなかった。※キングレコードから発売の「007 TV放送吹替初収録特別版DVD」にはNET版と日本テレビ版の計2種類の吹替を収録。テレビ放送吹替完声版の補完部分のキャストはDVD新録版の流用
出典:wikipedia
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