増殖性膀胱炎(ぞうしょくせいぼうこうえん、)は、膀胱から近位尿道の尿路上皮(=移行上皮)の粘膜固有層に巣状に分布する限局性細胞集簇巣である。「膀胱炎」と称されているが、炎症とは無関係である。尿路上皮癌の前駆病変とも異なる。したがって医療の対象となる疾患単位ではない。正常なヒトの膀胱粘膜にも高頻度に出現する組織所見であり病的意義は乏しい。病理組織診断の過程で腫瘍および腫瘍様病変との鑑別を要する場合がある。膀胱生検で認められた腺性膀胱炎剖検例100例を対象に肉眼的に正常な膀胱粘膜を検討したところ、93%にブルン細胞巣、腺性(嚢胞性)膀胱炎、扁平上皮化生のいずれかが認められた。ブルン細胞巣は89%、腺性(嚢胞性)膀胱炎は60%に認められた (Wiener DP et al., 1979)。イヌの膀胱粘膜にもヒトとほぼ似通った頻度でブルン細胞巣、腺性(嚢胞性)膀胱炎が観察された (Lage AL et al., 1989)。日本人を対象とした研究でも、ブルン細胞巣、腺様膀胱炎のような限局性増殖性病変は、すべての年齢層で性別に関わらず頻繁に認められた。頻度的には円柱上皮や立方上皮化生、扁平上皮化生のような化生性病変はブルン細胞巣に比較してやや頻度が低かったと報告されている (Shirai T et al., 1987)。無症候性である。経尿道的前立腺切除や膀胱鏡下の膀胱粘膜の生検で偶然認められる所見である。ブルン細胞巣、腺性膀胱炎、嚢胞性膀胱炎は年齢、性別に関係なく膀胱三角部から膀胱頚部に生理的に認められる組織学的変化である。炎症とは無関係である。腫瘍や異形成上皮の前駆病変としての意義は乏しい。病的変化ではないので治療の対象とはならない。腫瘍や異形成上皮の前駆病変としての意義は乏しい。
出典:wikipedia
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