『トレード&バトル カードヒーロー』は、任天堂が2000年2月21日に発売したゲームボーイ用のコンピュータゲームソフト。トレーディングカードゲームを題材としたオリジナルゲームである。ゲームボーイカラー対応。ごく普通の少年ひろし(名前変更可能)が、カードゲーム『カードヒーロー』を通して数々のライバルと出会い、勝ち進んでゆく姿を描いたトレーディングカードゲーム(以下TCG)。通信ケーブルによる2人対戦やトレードが可能となっている。ストーリー部分がチュートリアルになっており、進める中で操作方法やルール・戦略をプレイヤーに教える仕組みが備わっており、取扱説明書を読まない人やカードゲームをあまり知らない人でもプレイしやすい。一度お蔵入りになりかけたところを、ゲーム雑誌「ファミ通」の編集者が注目しバックアップ、発売までこぎつけたという経緯を持つ。同誌の殿堂入りソフトとして高い前評判をもって発売され、発売後もファミ通が猛プッシュをしたが、子供向けを意識した独特なキャラクターデザインや曖昧な購買層の設定が相まって、思うようには売れなかった。生産本数に見合わぬ売上げの低さだったことは、2013年現在でも新品が投売りの状態で買えることからも伺える。なお、ソフトに時計機能が搭載されており、内蔵電池が切れるとセーブデータが保存できない状態となる。実際のTCGとしても発売された。ルールはほぼ同じだが、先攻の初回ドローがなくなっている。2007年12月20日にニンテンドーDS用の続編『高速カードバトル カードヒーロー』が発売された。余談だが、このゲームに登場する主人公「ひろし」は発売当時任天堂社長だった山内溥氏が由来だという。「モンスターを召喚して戦う」という点では『』の流れを汲んでいるが、位置の概念や循環的なリソース(ストーン)の存在など、独自性の強いルールとなっている。本作が戦闘に使うフィールドは、それぞれのプレイヤーを模した「マスター」キャラクターの固定に1マスずつ、残りは「モンスター」キャラクター設置のための2×2マスずつで、両プレイヤー分を合わせても10マスしかない。デッキも最大で30枚のカードで構成される。非常にコンパクトな構成に反して、戦略の幅は広い。これはキャラクターによって攻撃できる場所が限られていることによるもので、プレイヤーには前衛キャラクターと後衛キャラクターを巧みに使い分け、相手の攻撃を避けつつ敵側の陣営を崩すなどといった臨機応変な選択眼が要求される。また、1ターンに取る行動が多い。そのため、1ゲームの所要時間は比較的長く、30ターンまでもつれ込んだ場合、3時間近くかかることもある。スタックやカウンター、インスタントといった概念が存在せず、「全てのアクションは宣言即解決」「相手プレイヤーのターン中に取れる行動がない」という特徴もあり、この点でも非常に簡潔でまとまったルールとなっている。ゲームの中核を成すシステム。ストーンは毎ターンの初めに3個ずつ補充され、キャラクターの召喚・レベルアップやキャラクターおよびマスターの「とくぎ」を使う際に消費される。また、マスターのヒットポイント(HP)の値もストーンの数で表現する。いわゆる他のTCGにおける「マナ」や「エネルギー」と同義だが、「キャラクターが倒された場合、召喚やレベルアップに使われたストーンはマスターの手元に還元される」「味方殺し及びそれによるレベルアップに対して与えられるペナルティを除いて、マスターのヒットポイントが減少した場合、その数値分のストーンがそのマスターの手元に還元される」という二つのルールが更なる戦略性を与えている。このため、闇雲に攻撃を繰り返すと大量のストーンが相手の手元へ戻ることになり、その結果手痛いしっぺ返しを食らうこともある。互いのストーンの増減はフィールド上で確認できる。そのため、例えば、「HP1の敵モンスターが4体居る状態では、敵は「だいちのいかり」をまず使ってこなくなる」など、相手がどのタイミングでマジックカードや「とくぎ」を使ってくるかを常に予測し、対応策を練っておく必要がある。自分のモンスターが他のモンスターを倒した時、ストーンを1個消費し(モンスターが倒れれば還元されるので『託す』と言った方が近い)レベルアップを行うことが出来る。この時、モンスターカードの上にストーンを上乗せすることでコストを支払い、レベルアップを表現する。また、レベルアップの回数は相手モンスターのレベルの数だけ一度に行う事ができ、レベル2のモンスターを倒すとレベル1のモンスターはストーンを2個使って一気にレベル3までアップ出来る。全モンスターの中で一番高いレベルはレベル4であり、レベル3以上のモンスターを倒せばレベル1から3つストーンを消費する事で一気にレベル4までレベルアップが出来る。なお、味方のモンスターを倒してもレベルアップは可能だが、ペナルティとして、その効果でレベルアップする度にマスターのHPが1減少する。レベルの上がったモンスターは攻撃力の上昇や特技の増加などのメリットを備えるほか、必ずヒットポイントが最大まで回復するため、ゲームに勝つためにはモンスターのレベルアップを狙うのが常道とされる。また、HP回復の効果はレベルアップのみではなくレベルダウン時にも発生する。レベルダウンはマジックカードやモンスターのとくぎのみで発生する。一部のモンスターにはレベルアップによってスーパーカードという強力なモンスターに進化できるカードもあり、そうしたモンスターはデッキの主力に据えられる場合が多い。スーパーカードは対応するモンスターがレベル3になれる条件を満たし、手札の中に対応するスーパーカードがある場合に場に出す事が出来る。ただし、スーパーカードは効果が強力ゆえに相手も最優先で除去を狙ってくる。また、スーパーカード化することで、攻撃的なモンスターが攻撃力と引き換えに、マスターのHP回復やストーン回復などの強力な補助効果を持つ後衛向けモンスターになるなど、モンスターの性質が大きく変貌することがある。そのため、スーパー化するタイミングは重要かつ非常に難しい。1ターンのあいだ活動しなかったキャラクターは、ターン終了時に「きあいだめ」の状態となる。「きあいだめ」状態では、直接攻撃のパワーが1上昇し、同時に1パワー分の防御効果を持つ。どちらかの効果が発揮された時、またはモンスターの通常移動を行った時「きあいだめ」状態は終了する。ただし、「ターン開始時、後衛にいるモンスターの前方にモンスターがいない場合は前衛の位置に移動する」などのフィールドのルールや、モンスターの能力、マジックカードなどで強制的に移動させた場合は「きあいだめ」の効果は持続する。地味ながら用途は広く、使いこなせば強力な要素と言える。なお、モンスターカードは場に配置してから登場するまでに1ターンを要する。召喚待ちのモンスターはキャラクターと見なされないため、「きあいだめ」も起こらない。また、マスターには「きあいだめ」は発生しない。攻撃数値にはパワーとダメージという2つの種類がある。パワーはシールド等の影響を受けるが、ダメージは対象にシールドやきあいだめの影響を受けずにダメージを与える事が出来る。パワー1なら1P、ダメージ1なら1Dと表記する。ダメージ攻撃を持つキャラクターは即効性に優れ、2Pを軽減するシールドを持つマスターに攻撃しやすい。しかし、総じてダメージ攻撃はコストが高いうえ、ペナルティ能力により攻撃と共に自身を除去するキャラクターも多いなど、基本的に除去されやすい。また、まとめて大ダメージを与える性能を持たず、『パワーアップ』などのマジックで威力を上げることが出来ない。ゲームボーイカラー版カードヒーローでは、総数114種といわれる全カードのコンプリートも目標の一つである。ほとんどのカードはゲーム中で購入できる1パック3枚入りのブースターパックで揃えることができる。しかし、ゲーム開始時にランダムに決められるID番号によってパックからは出現しないカードがあり、単にパックを買うだけではコンプリートは不可能である。さらに各々のカードにはレアリティ(手に入れやすさ)が星1つから5つの5段階で定められており、このうち星5つ(超レア)のカード4種は店での購入ができない。これらを入手するためには、「NPCが対戦後に持ちかけてくるトレードを行う」「店の中にある"ブレンドくん"と呼ばれる装置を使う」「他のプレイヤーの持つカードとトレードする」などの方法を用いる。また、ナンバー002のカードは特殊な方法でしか入手できない。各マスターには、そのコンセプトにあった特技を持つ。ホワイト・ブラック・ワンダーの3種は「マジカルマスター」と呼ばれ、普通のマスターにはない3つの能力を持つ。※[S]はスーパーカード、[M]はマジックカード全35種。TCG版は「マジカル"ハイパー"ワールド」。全31種。全23種。TCG版は「スーパーインクルージョン」。全21種。カッコ内はシニア・プロルールでの使用マスター。
出典:wikipedia
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