新潟県(にいがたけん)は、日本の県の一つで、中部地方の日本海側に位置する。県庁所在地は新潟市。日本海に面し、中部地方、甲信越地方、関東甲信越地方に属する。県名は県庁所在地の新潟市に由来する。面積は東京都の約5.74倍で47都道府県で第5位、海岸線の長さは635.6kmである(越後331.0km・佐渡281.5km・粟島23.1km)。地理的要素の違いから、上越地方、中越地方、下越地方、佐渡地方の4地域に大きく分けられる。古代には越国の領土であり、五畿七道の北陸道のうち東半分を占め、令制国(旧国)では越後国と佐渡国の全域に相当する。この旧国名から越佐(えっさ)と表現することもある。県章は「新」の字を崩した物を中央上に置いて、その周りを「ガタ」を丸く図案化したもので囲んだものである。また、県章とは別にシンボルマークも制定されている。江戸時代から、地元を中心に「新(さんずい+写)」という略字(方言字)が使われていた。1981年(昭和56年)に「潟」の字が常用漢字に採用されるまでは、道路標識などでもこの略字が使用されていた。また、中国語においては、「」という表記が使われているが、新潟県庁としては「新潟」を勧めている。これは、中国語の「」は「瀉」(右上にウかんむり)の簡略化に相当し、それにより、「潟」と「瀉」では意味が変わってくるためである。なお、「新潟」の北京語読みは で、不正確とされながら慣用となっている「」=「新瀉」では である。県内全域日本海側気候で豪雪地帯(一部特別豪雪地帯)であり、山間部は世界有数の豪雪地帯となっている。特に津南町や十日町市、妙高市周辺で積雪が多い。しかし日本海の暖流(対馬海流)の影響で緯度の割には冬の気温が高く、日照時間が少ないために放射冷却が起こりにくく、朝晩はあまり冷え込まない。そのため降る雪は水分が多く、重たい性質である。一方、新潟市などの沿岸部の積雪はそれほどでもなく、特に近年は温暖化の影響で積雪量が減少している。夏はフェーン現象の影響で、気温が上がりやすく湿度も高くて蒸し暑い。特に糸魚川市は、日本国内の最低気温の最高記録である30.8°Cを観測しており、熱帯夜が非常に多い場所として知られている。海洋性気候である佐渡島は、冬は暖かく、雪よりも雨の日が多いほどである。1874年(明治7年)から1896年(明治29年)の統計では、約150万から180万人で推移し日本一人口の多い道府県であった(→過去の都道府県の人口一覧#1884年 - 1918年、)。この時期は、都市化が進んでおらず、日本人の9割近くが農業によって生活を成り立たせていたため、収穫高が大きい新潟県は人口涵養能力が高かった。国勢調査において、1940年(昭和15年)に200万人を突破し、1955年(昭和30年)に247.3万人となったが1970年(昭和45年)に236.1万人にまで減少した。その後増加し、1985年(昭和60年)に247.8万人に達した。1997年(平成9年)に249万1874人(推計人口)でピークを記録した後は減少傾向となり、2005年(平成17年)に243.1万人(全国14位)、2010年(平成22年)には約237.1万人となった。特に、進学や就職などの理由による18歳〜24歳の若年層の減少が深刻で、県では人口対策を最重要課題に掲げている。県面積が広いということもあり、2000年(平成12年)の段階では実に112の市町村があったが(北海道、長野県に次ぎ全国3位)、平成の大合併で2010年(平成22年)4月までに30市町村となっている。郡については、岩船郡が2村を有する他は、全てが1町村のみの状態になっている。以下の20市9郡6町4村がある。町は「ちょう」ではなくすべて「まち」と読む。新潟県庁によって、県内は14の広域生活圏(広域市町村圏)に区分され、広域行政単位となっていた。平成の大合併によって圏内一市となる例が出現したため、現在の広域生活圏は、9つの広域行政圏と5つの市という内訳になっている(圏内一市の場合、圏名は"斜体" )。10万人以上の都市雇用圏(2000年国勢調査時点の10%都市圏)"廃止市町村は新潟県の廃止市町村一覧を参照。"廃止した郡衆議院の小選挙区が6。参議院では、全県で1区を構成。括弧書きは藩府県庁所在地の現所属市町村現在の新潟県は、日米修好通商条約によって開港場に指定された新潟を管内に抱え、また戊辰戦争の主戦場の1つになったことから、その成立までの変遷は他府県にも増して複雑なものだった。1870年(明治3年)の新潟県(第2次)成立までの変遷は「越後府」および「柏崎県」の項を参照のこと。1870年4月7日(明治3年旧暦3月7日)、越後国のうち新潟を含む下越2郡(蒲原郡・岩船郡)内の政府直轄地を管轄していた水原県が廃止され、県庁が新潟に移されることで新潟県(第2次)が成立した。当時、現県域には新潟県のほか、上・中越5郡(頸城郡・刈羽郡・魚沼郡・三島郡・古志郡)内の政府直轄地を管轄する柏崎県、佐渡国全域を管轄する佐渡県、および県域内に藩庁を置く10藩によって分割支配されていた。さらに、蒲原郡のうち旧会津藩領の区域は若松県の管轄下に置かれていた。1871年8月29日(明治4年旧暦7月14日)の廃藩置県を経て、同年12月31日(旧暦11月20日)に行われた府県再編で下越2郡の旧藩5県が新潟県と、上・中越5郡の旧藩4県(長岡藩は既に柏崎県に編入されていた)が柏崎県と合併して、それぞれ新潟県(第3次)、柏崎県(第3次)となり、また佐渡県は相川県と改称された。1873年(明治6年)に柏崎県が、1876年(明治9年)に相川県がそれぞれ廃止されて相次いで新潟県に合併されて、越佐両国を新潟県が統一して管轄することとなった。1886年(明治19年)、若松県を経て福島県の管轄となっていた蒲原郡の一部(1878年(明治11年)から東蒲原郡)が新潟県に移管されたことにより、現在の新潟県の県域が確定した。2011年(平成23年)1月25日に泉田裕彦新潟知事と篠田昭新潟市長による共同会見で、東京都に倣い、現新潟市を特別区に移行し、他市町村間も更に合併を進め人口規模30万クラスの基礎自治体とする州制移行構想が発表された。また、各特別区、基礎自治体の権限は現行の東京都の23の各特別区が持つ以上のレベルを想定している。地方債等の残高地方債等の残高合計 2兆7178億円 (連結会計)2008年(平成20年)度の県内総生産は8兆6983億円である。世界の過半数の国の GDP より大きな規模を有している。県民所得は6兆2602億円であり、一人当たり県民所得は261.8万円である。主要な産業としては農業が挙げられる。米作(コシヒカリ)が中心で、コシヒカリの収穫量は日本一である。特に魚沼地方で栽培されるコシヒカリは「魚沼産コシヒカリ」として、食味日本一の評価を受けるトップブランドであり、日本一の米どころであるといえる。また、米に関連して米菓(煎餅、あられなど)の生産額も日本一、日本酒も兵庫県、京都府に次ぐ第3位である。米の生産が多いため、米粉の研究を行っており、研究を利用して製品を販売する第3セクターの新潟製粉に出資している。米以外では、隣の富山県ともども、チューリップの栽培が盛んである。また、西瓜の栽培も盛んである。漁業も盛んであり、蒲鉾など魚肉練り製品も有力である。日本で数少ない原油の生産地でもあり、これに関連してか石油ストーブ、石油ファンヒーターといった石油燃焼器具の生産が大きい。現在でも胎内市(旧中条町)沖に阿賀沖油田があり、採掘が進められている。佐渡島にはかつて金山(佐渡金山)があったが、1989年(平成元年)に閉山された。他には金属製品の生産が多い。燕市・三条市の金属食器は国内シェアの9割を持ち、機械部品では、非鉄金属材料の加工に強みをもつ企業が多い。はさみや包丁、スパナなどの金属工具も大阪府に次ぐ2位である。北陸工業地域の中心的存在でもある。長岡市では自動車やバイクのメーターが製造されている。バイクメーターの国内シェアは9割弱、世界シェアは3割ほど。新潟市周辺では米菓などの食品加工業、製紙業、化学工業が多く立地している。上越地方では糸魚川市(旧青海町)で良質な石灰石が取れることなどから糸魚川市・上越市などで化学工業が発達している。繊維産業では、ニットの生産高が日本一。しかし、近年価格の安い外国勢(中国等)に押され気味である。発電では、阿賀野川流域に大規模水力発電所が立地している。また柏崎市と刈羽郡刈羽村にある東京電力柏崎刈羽原子力発電所は、原子力発電所としては世界最大の出力を誇る。他に上越市直江津地区では、東北電力、中部電力が共同で操業する上越火力発電所がある。1989年(平成元年)には工場立地件数で日本一になったこともある。積雪地帯であり、特に中越地方と上越地方の山間ではスキー場が多い。しかしバブル崩壊直後の1993年(平成5年)頃を境にスキーブームは一気に過ぎ去り、新潟県中越地震の影響や豪雪による交通網への影響が懸念され、2000年代に入ってからはスキー客が急激に減少傾向にある。これを受けて閉鎖されるスキー場も見られるようになっている。よく「新潟県人はスキーをあまりしない」と言われるが、冬季の厳しい豪雪下の生活を知る県民にとっては「雪=辛いもの」というイメージが強い。つまりスキー客の大半は滅多に銀世界にならない首都圏などからの集客によるところも大きかったという側面がある。今後は「雪を生かした観光」を目指し、新たな観光システムを構築していくことが望まれている。県内には NHK の新潟放送局が置かれているほか、民放では日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日の各系列局がある。テレビ東京の系列局は存在しないが、アナログでは上越市周辺のケーブルテレビや湯沢町の一部でテレビ東京が視聴できるため、新潟日報・読売新聞・朝日新聞の各新潟県版のラジオ・テレビ欄にはテレビ東京の番組表が掲載されている。湯沢町の一部ではテレビ埼玉も視聴できる。その他の新潟県内の大半では、テレビ東京の周波数とNHK教育の周波数が同一(アナログ12ch)であるため、ケーブルテレビによる区域外再放送はできない。FMラジオではJFN系列のFM-NIIGATAが県内全域をカバーするほか、五大都市圏以外では初となる独立ラジオ局で平成新局のFM PORTがある。県土が広くて拠点都市が多いこともあるが、モータリゼーションが発達しているため、ラジオ(FM・cFM・AM)による訴求能力がテレビ並みに高く、ラジオ局が乱立している。先述の通り、本県はどこの地方に属するか曖昧であるため、東北6県との共同制作番組があったり、仙台の放送局制作の番組をネット放送したりする(この2例は東北電力が営業区域内向けに提供スポンサーとなる番組である事が多い)。一方で、中部地方の放送局との共同制作番組も存在し、また、ニュースでは関東甲信越地方・甲信越地方として放送されるなど様々である。なお、NHK は新潟県を関東甲信越(首都圏放送センター管轄)としているが、国政選挙やアマチュアスポーツなどでは北陸・信越ブロックに属するため、これらの報道・中継などはNHK名古屋放送局を介して北陸3県とネットすることになる。また、新潟市中央区では信濃川沿いに放送局が立ち並んでいる。新潟県は地域によって方言の違いが大きく、阿賀北地域の方言は東北方言の一種である北奥羽方言、佐渡島の方言は北陸方言、それ以外の地域は東海東山方言の一種である越後方言に分類される(東条操による分類)。
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