H&K MARK 23は、ドイツの銃器メーカーH&K社が開発した自動式拳銃である。MARK 23は、民生市場向けの製品名で、軍用市場向けにはMk.23などの製品名で販売されており、アメリカ合衆国ではMk.23 Mod.0の制式名称で採用している。日本では単にソーコム(SOCOM)やソーコムピストル(SOCOM PISTOL)などの通称でも知られる。Mk.23は、SOCOMによる要求を受けてH&K社が開発した拳銃である。SOCOMは、特殊作戦用の新型拳銃について、次のような条件を示した。もともとアメリカの特殊部隊では、ベトナム戦争時代にはS&W M39ベースのMk.22を使用していた。1985年にM9が採用されると、これをベースにした後継モデルの開発が検討されたものの、スライドの破断事故や、「マンストッピングパワー」の不足による9x19mmパラベラム弾に対する不信感から新型銃の開発が決定した。H&K社では、SOCOMの要求を満たす特殊作戦用拳銃の開発プロジェクトを1991年から開始した。設計は、並行して開発されていたUSPをベースとして行われ、1992年に海軍地上戦センターにプロトタイプ30丁を納入し、その後USP開発スタッフのヘルムート・ベルデルをチーフデザイナーとして開発が進められた。そして、トライアルの結果、コルト社のソーコム・プロトを破りMk.23がトライアルを勝ち抜き、1996年に制式名称Mk.23 Mod.0として採用された。SOCOMでは採用にあたり次のようなテストを行ったが、いずれの環境下でも整備を行わぬまま6,000発の射撃に成功したとされる。Mk.23は、特殊な改造無しでサプレッサーが装着できるように銃口がネジ式になっている(民間用モデルにもネジが切られている)。しかし、Mk.22 ハッシュパピーのようなスライドロックは不可能なため、消音効果は限られている。プロトタイプモデルのフェーズ1にはスライドロックが存在していたが、フェーズ3にて不必要と判断され、オミットされている。また、銃口下部にはと呼ばれるLAM(レーザー・エイミング・モジュール)を取り付けるためのレールが設けられている。AN/PEQ-6は可視レーザー、赤外線レーザー、フラッシュライトの機能を兼ね備え、それぞれを単独または組み合わせて点灯させることができる。その大きさも特徴の1つである。Mk.23の全長は245mm、重量は1,210g(マガジンを装備した場合は1,576g)で、ベースモデルであるH&K USPに比べ重量も大幅に増量している。射撃精度は非常に高く、アメリカ政府が戦闘拳銃に求める最も厳格な基準を満たした性能とされている。また、特殊な反動軽減装置を搭載しており、射手および銃本体に掛かる反動は40%軽減される。2005年にはM9の後継拳銃のトライアルが行われ、先述のMk.23の欠点を改良したH&K HK45が参加していたが、2006年に白紙化されている。
出典:wikipedia
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