選択乗車（せんたくじょうしゃ）とは、日本の鉄道営業における乗車券の効力に関する制度の一つである。複数の経路がある場合にいずれかの経路を選択して乗車してもよいとするもので、乗車経路の運賃が乗車券と異なる場合でもその差額の精算は行わない。制度としての「選択乗車」はJRを称する旅客鉄道各社によるものである。以下、主にJRの制度について説明する。JR各社の「旅客営業規則」157条に以下のように規定されている（第2項以下は大都市近郊区間を参照。）。経路特定区間と類似した制度であるが、以下のような違いがある。経路特定区間は市販の時刻表に掲載されているが、選択乗車は掲載されていない。なお、選択乗車制度の詳細については直接JRに確認するか、「旅客営業規則」を閲覧するなど別の方法で確認する必要がある。JR以外の日本の鉄道事業者では、路線網が比較的限定的であるほか、該当する場合でも普通乗車券や回数乗車券においては最安となる経路で運賃を計算できる場合が多く、このような特例は設定されていない場合が多い。或いは、東武鉄道のように、環状となっている区間をいずれの経路でも営業キロが同一となるように調整している例もある。また、区間を指定する定期券については、本制度と同様の特例が制定されている場合がある。

出典:wikipedia