挂甲(けいこう)は、古代日本で用いられた鎧の形式のひとつ。発掘遺物が残る古墳時代の物が有名であるが、奈良時代の記録に残された「挂甲」という名称を、発掘された小札(こざね)形式に便宜的に当てはめた物で、古墳時代の挂甲が実際にどのような名称であったのかは明らかではない。また奈良時代の記録に残る「挂甲」が実際にどのような物であったのかは遺物が残っていないためこれも明らかではない。しかし現在までの研究ではかなり異なる形式であったという事が明らかになっている。鉄や革でできた小札を縦横に紐で綴じ合わせて作成され、胴体の周囲を覆い前面や両脇で引き合わせて着用する。兜や肩鎧・膝鎧などのパーツが付属する。大陸の騎馬民族の鎧の影響が強くうかがえる。5世紀中頃以降に登場し、「裲襠式挂甲」(くびれがない形式)ののちに「胴丸式挂甲」が登場する。後にこの挂甲から日本風の大鎧・胴丸に変化していったとも考えられている。古墳時代の挂甲と同じく鉄・革製の小札を綴じ合わせた製造法である点は共通するが、形式はかなり異なっていると推定されている。奈良時代の製造や補修の記録から推定して兜や肩鎧・膝鎧などのパーツは付属していない可能性が高い。少なくとも律令時代において、挂甲の訓読みは、「うちかけのよろい」と記されている(『日本思想体系3 律令』 岩波書店 1976年より)。「かけよろい」ともいう。
出典:wikipedia
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