植物神経療法(しょくぶつしんけいりょうほう、ヴェジト・セラピー、、)は、オーストリア出身の精神科医ヴィルヘルム・ライヒにより創始された心理療法。従来の精神分析とは異なり、条件付けられた筋緊張を浮かび上がらせ、身体にも働きかけていく技法である。この心理療法は後に生物学的オルゴン療法と呼ばれるようになった。ライヒ自身はあくまでフロイトの本来の方法を発展させたにすぎないと考えていたが、実際には精神分析の主流からどんどん逸脱し、精神医学の学会などからはほとんど無視されていた。ライヒはそれまでにも精神分析の重要な技法として性格分析をあみだしていたが、言葉のやり取りのみによるその治療効果に満足がいかず、積極的に身体へ働きかけることでより高い治癒率を得られるとしてこの技法をまとめ上げた。基本的には精神分析のセッティングを利用して分析を行い、とりわけ情動を刺激することで身体に条件付けられた筋緊張を浮かび上がらせ、これを直にマッサージのような方法で取り除いていく。生物学的オルゴン療法は、ドイツ語の"Vegetotherapie"の直訳である"Vegeto Therapy"のVegetoが英語においては「野菜」を連想させ、菜食療法のようなものと誤解されるのを避けるためと、ライヒのオルゴンの発見という思想的変遷にともなったものでもある。しかし治療の内容においては大きな変化はない。ライヒから性格分析と植物神経療法の指導を受けたアレクサンダー・ローウェンは、当時のアメリカ合衆国において主流の精神分析に基づいた精神医学や臨床心理学のコミュニティに受け入れやすいように思想的な部分をぼやかし、特に技術的な部分のみを拡張して、これを生体エネルギー療法(バイオ・エナジェティクス)と名付けた。他にも人間性心理学やトランスパーソナル心理学に分類される心理療法ではライヒの影響を受けて成立したものが多数存在する。日本にはじめて心身医学を紹介し、大学病院に心療内科を創設した東京大学医学部付属病院分院教授、同心療内科科長である石川中と池見酉次郎は、ともに別々にこのバイオ・エナジェティクスに関心を持ち、生体エネルギー療法の名前で日本に導入した。
出典:wikipedia
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