京阪700形電車(けいはん700がたでんしゃ)は1992年(平成4年)に登場した京阪電気鉄道の石山坂本線用の電車(路面電車車両)。350形・500形の車体を流用して製造された。当初は大津線(京津線・石山坂本線)全区間で運用されていたが、京津線の京都市営地下鉄東西線乗り入れ開始以降は、石山坂本線のみでの運用となっている。先に大津線に投入されていた600形を基本としながら、大津線系統の1500V昇圧に当初から対応する車両として、350形・500形の車体を流用して、1992年から1993年にかけて計10両が投入された。「700」という形式は、京阪本線で運用された700系(2代)が1977年から1978年にかけて1000系(3代)に改造されて消滅したが、大津線の新形式車両を投入するにあたり約15年ぶりに3代目の形式として復活したものである。車体については、701-702・703-704は350形の車体が、705-706・707-708・709-710は500形の車体が流用されている。前面は、600形と比べると正面が角張っているのが特徴で、尾灯・標識灯はLED式一体型のものが採用されている。なお、連結面は角度の緩い折妻になっている。冷房装置は、6000系から外されたRPU-3042が取り付けられた。台車は空気ばねのFS-503Aを使用している。走行装置は全面的に刷新された。600Vと1500Vに対応した複電圧の仕様で、昇圧時の作業を容易にしている。制御方式には界磁位相制御が採用された。1C8MのMMユニット式のACRF-M870-793A、モーターもTDK8760-A(70Kw)(共に東洋電機製造)となり、大津線初のHRD-1(電気指令式ブレーキ)が採用されている(1993 - 1994年に600形も同じ機器に取り替えられた)。701-702編成は登場時、現在のスカートではなく、600形と同じものを装備していたが、703-704編成からはスカートに変更され、701-702編成も後に変更された。2016年1月27日より、705-706編成と707-708編成の前照灯がLED化されている。車内の座席はロングシートである。705-706編成以降は登場時から車椅子スペースを車内に備えており、後に701-702、703-704にも設置改造がされている。なお、705-706は、京阪本線所属車両も含めた京阪の営業用旅客車両で初めて車椅子スペースが設置された車両である。2003年10月4日から石山坂本線でワンマン運転が実施されるにあたって、ワンマン運転の対応改造が実施された。600形と同じく運転台のマスコンの近くに進行方向に向かって左側のドアを開けるスイッチが新設され、ドアチャイム・自動放送装置(音声:加藤純子)も取り付けられた。登場時から1997年10月の京都市営地下鉄東西線開業までは京津線の準急にも使われていたが、以降は800系が京津線で使用され、本系列は600形とともに石山坂本線で運用されている。なお、京津線で使用されていた名残で現在でも方向幕には三条・四宮・浜大津(三条は準急のみ、四宮・浜大津は普通・準急それぞれ存在するほか、浜大津は種別が併記されていないものも入っている)の表示が残されている。1997年10月以降京津線には定期運用上入線することはないが、夏のビール電車や冬のおでん電車等の臨時列車として四宮まで入線することもある。2005年2月13日には、703-704編成に春待ち灯りトレインに使用され、当時おけいはんを演じていた江本理恵が一日車掌を務めた。600形と共に多くの編成が記念列車・ラッピング電車として運用されている。2016年10月2日現在。2008年4月から、車体側面に順次京阪電鉄のロゴを貼付している。また、705-706編成から順次、車体の車番がステッカー化された。
出典:wikipedia
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