禁煙パイポ(きんえんパイポ)は、マルマンが発売しているタバコ型の禁煙グッズである。1984年にマルマンの別会社であるアルマンが発売。発売当初に放送されたテレビコマーシャルが話題となった。テレビ番組『発明将軍ダウンタウン』の「ひらめき発明伝」コーナーでこの商品が紹介されたことがある。それによると考案のきっかけは、パイプを持つ愛煙家は喫煙時以外にもパイプを口にくわえていることが多く、これはフロイトの唱える口唇期に由来すると開発チームは考えた。さらに縁日で売っているハッカパイプからもヒントを得た。こうしてミントや柑橘類の味を吸入しながら、タバコの代わりにものを口に咥える口唇欲を満たすという形の禁煙具として、この禁煙パイポが生まれたという。下記の記述は基本的に初期バージョンのエピソードである。禁煙パイポのテレビコマーシャルには3人のスーツ姿の男性が登場する。まず青いグラデーションのかかった背景に、右手に禁煙パイポを持った1人目の男性が登場し、「私(わたくし)は、この禁煙パイポでタバコをやめました」と語る。続いて同じ背景でやはり右手に禁煙パイポを持った2人目の男性が登場し、「私(わたくし)もこのパイポでタバコをやめました」と語る。3人目の男性が登場するときにはピンク色のグラデーションがかかった背景となり、パイポの代わりに小指を立てながら「私は、コレで、会社を辞めました」と語る。最後に、禁煙パイポを吸う3人の男性が映し出される。このコマーシャルの演出を担当したのは市川準である。制作及び放映費はすべて銀行からの借金であり、成功しなければ倒産するという状況であった。出演したのは日本禁煙友愛会のメンバーであり、エキストラ派遣会社から応募してきた素人たちから市川が中心となって選考した。出演料は交通費と弁当の支給のみであり、コマーシャルがヒットしてから謝礼が支払われた。1984年5月にテスト販売を開始した禁煙パイポは、販売の行われた静岡県でコマーシャルが放映された。制作スタッフはコマーシャルが公序良俗に反するのではないか、女性団体から抗議があるのではないかと心配した。実際、最初は放映を拒否され、スタッフの熱意で放映を行うことができた。当初は小指を立てないバージョンも制作されて放映された。3ヶ月後、東京都で放映が開始された。東京都で放映が開始されると、大きな話題となり、3年後には商品の売上が初年度の3倍となった(年商が7億円から40億円に跳ね上がったという)。小指を立てた男性は東京都の職員であったが、仕事に支障をきたすほどの有名人となった。「私はコレで会社をやめました」というフレーズは1985年の新語・流行語大賞の流行語部門・大衆賞に選出された。また、日本テレビコマーシャル制作社連盟(現:日本アド・コンテンツ制作社連盟)が1991年に選定した『昭和のCF100選』に選ばれている。出演した手塚によると、当時は子供も良く真似をするほどのインパクトある人気CMだったとのことで、街中ではサインを求められることもあったという。
出典:wikipedia
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